概要
ジャック・スパロウが所有しているコンパス。
八角形の木製の黒い箱型で、大きさは大人の掌に収まる程度。蓋付きで、一見すると何の変哲もない、古ぼけたコンパスでしかない。
魔女と呼ばれるブードゥー教の女司祭ティア・ダルマからもらった。――という話だったが……
文字通りに北を刺さないが、所有者が望む物がある場所を教えてくれる。
ジャックはこのコンパスで、自身の望む宝の在処はもちろんだが、「望むものの位置を示す」特性を利用してある人物への探知機にも応用し、その人物から逃げ回っていた。
2作目『デッドマンズ・チェスト』では、海軍将校カトラー・ベケットが、デイヴィ・ジョーンズの心臓を探すために欲しがっていた。
何度かジャックの手を離れたこともあるが、最後には必ずジャックの手に戻り、彼を新たな冒険へと向かわせている。
隠された力
最終作『最後の海賊』では、酒浸りになったジャックによって、場末の酒場で酒代として物物交換に使ってしまった。
……が、これがきっかけで自身の古い因縁を呼び寄せてしまう。
実はコンパスには、持ち主が裏切るとその人物にとって最悪な因縁を持つ相手を呼び寄せるという、便利であるが故の強力な反作用が存在する。
また所有権は譲渡可能なようで、ジャックの場合は若い頃に前の船長からサラザールとの戦闘中に譲り受け、新たな所有者となっている。
……となると、上記の「ティア・ダルマから貰った」に若干の行き違いが発生するようにも思える。
しかし「前船長がティア・ダルマから授かり、それをジャックに譲渡した」のであれば、誤差の範囲といえよう。
『最後の海賊』ではジャックの手を離れた後、魔女シャンサが裏ルートで入手し、バルボッサが魔女から「ポセイドンの槍」の在処を探すキーアイテムとして受け取り、しばらくはバルボッサが持っていた。
しかしながら、騒動が収束するとやはりジャックの手に戻り、ジャックとブラック・パール号を新たな航海へと導き出した。