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概要編集


脚本家から小説家に転じた池田一朗こと隆慶一郎の処女作となる時代小説。1984年に『小説新潮』に掲載され、1986年に新潮社より単行本が刊行。

剣豪・宮本武蔵に育てられた青年剣士・松永誠一郎が武蔵の指示で吉原を訪れ、徳川家康より下された「神君御免状」を巡る吉原と柳生一族の血で血を洗う暗闘に巻き込まれていく。そして誠一郎は、吉原誕生の真実のみならず血塗られた自らの出生の秘密をも知る事になるのだった。


この作品から既に徳川秀忠&柳生一族=巨悪、主役サイド=自由人・漂泊の民という隆慶一郎の小説ににおける基本的な設定が確立している。


また、この作品で名前が挙げられた世良田二郎三郎の物語は後に長編「影武者徳川家康」でより詳細に語られることになる。


1987年には続編『かくれさと苦界行』が刊行。

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