概要
1981年発表。松本隆作詞、大瀧詠一作曲という、はっぴいえんど出身の2人が同バンド解散後にコンビで制作した最初の作品のひとつである。
大瀧詠一最大のヒット作であるアルバム『A LONG VACATION』(通称『ロンバケ』)の収録曲であり、本曲自体も大瀧詠一の代表曲として知られる。
日本版ウォール・オブ・サウンド(音の壁、1つのパートを複数人により同時演奏する事で厚みのある音を目指したレコーディング手法)を確立した一曲として知られる。分厚いサウンドに高揚感のある明るく弾けたポップなサウンドから発表から40年以上たった現在でも人気のある楽曲である。
一方、歌詞はその明るい曲調とは裏腹に別離を匂わせる少々物悲しいものとなっている。『A LONG VACATION』の制作が行われていたちょうどその頃、作詞担当の松本隆が仲の良かった妹を病気で亡くしており、一時作詞もできないほどのスランプに陥る程のどん底の精神状態にあった。一時作詞からの降板を申し入れた松本に対し大瀧はアルバム発表の延期を承知の上で再起を待つ事にした。その結果生まれたのが、「大切な人を亡くし色をなくした風景。何色でもいいから染めてほしい」という痛切な願いを込めたサビの「思い出はモノクローム 色を点けてくれ」というフレーズだったのだという。
関連動画
Sony Musicによる公式PV(40th Anniversary Version)
関連タグ
水沢江刺駅:大瀧が現在の奥州市江刺地区出身という縁から2020年より本楽曲が発車メロディに採用されている。
かくしごと(久米田康治):アニメ版EDに当楽曲が採用された事から、pixivではメイン画像のようにこの作品に絡めたイラストの投稿が目立つ。