「この槍には天使と死神を破壊する力があるんだ。だからそれがどうなるか分かるよねぇ?『死ぬ』んだよ。これで僕の『力』も返ってくる……」
「あっれえ?なに呆けてるのかなぁ?友達がやられてるんだよ?ちゃんと怒らなきゃ」
「あははっ!現実逃避に必死かよ!?じゃあ教えてあげなきゃねぇ━━━僕の本当の姿を」
「『堕天使No.0』、それが僕の正体なんだよねぇ!!」
概要
死神No.270/破滅フラグの正体。公式SNSの投稿にてその姿が明らかとなった。https://twitter.com/flag__chan/status/1728398133527474429?t=lhSOExFIqphQPatzSRV5zw&s=19
見た目は黒い羽が生えて軍服を来て髪が白くなった破滅フラグ。更に目は青から赤になっている。そして左頬に貼られていたガーゼと右足に巻かれていた包帯が取れて傷跡が露わになった。
しばしばダークな笑みを浮かべる。
新章ストーリー編には4話より登場。
元々彼は地獄側の人物で、本編開始よりも前に天界を破壊するべく天使と死神達を堕天させるために天界へと潜り込んだ(回想シーンから裏で糸を引いていた人物がいたことが暗示されている)。
固有武器として天使と死神を破壊する槍を持つ(人間には効かない)。
また、新シリーズでは、死神を連想させる大きな鎌を所有している。
今まで彼は見習い死神として日常生活を過ごしていたが、それも全て建前だったという。海に行った出来事についても「吐き気がする」と語っている辺り周囲に対する思いは大してなかったことがうかがえる。
能力
夢幻を見せる力を持つ。
対象相手にとって幸せな夢を見せたり、幻で精神攻撃をする。その完成度からモブ男曰く「夢とは思えない」とのこと。
また、力を貸し与える事も可能で、天使No.7を堕天させようとした際に自身の力を天使No.7に貸し与えている(そうしたことで、この力は一時的に失っていた)。
2話において死亡フラグや他の天使・死神達が黒い羽に触れて倒れていた(夢を見ていた)のはこの力が原因である。
劇中での行動
4話
最初に彼は「嫉妬、羨望、独占欲、素敵な闇を抱えてるじゃないか」と言い天使No.7に目をつけ、闇を増大させて堕天使にさせる。
その後彼女が無事に普通の天使に戻ることができ、生存フラグと和解しようとしたところで槍を使って致命傷を与える。あまりの展開についていけない周囲の前でついにその正体を表した。
次に彼は生存フラグを堕天しようとするが死神No.1の介入もあって失敗。次に彼は死亡フラグを抹消しようとするが、そこにある人物が現れる。
5話
夢幻を見せる能力でモブ男を無力化しようとするも失敗(モブ男曰く『都合の良すぎる設定は逆に萎える』、『解釈違い』と難癖をつけられた)。隙をつかれ心の中を覗かれるも、それは2話でフラグちゃん達が眠っていた間の記憶だった。
真実
混乱し泣き崩れる破滅フラグの頭の中に、直接ある者からメッセージが送られた。
『お前は堕天使No.0。時は来た。今こそ使命を思い出すのだ。』
頭痛と共に全ての記憶と使命を思い出した。
天界を神もろとも地獄へ落とすために潜入したこと、潜入するにあたって、怪しまれないために敢えて地獄での記憶を消されたこと(記憶喪失だったのはこのため)、そして、全ての命令を与えた慕っている『お兄様』のこと。
彼の全ての記憶を見たことで、フラグちゃん達は今までの笑顔や泣き顔は演技ではなく、全て本人の意思によるものであること、まだ心のどこかで迷いがあるかもしれないことを追及するも、それに憤慨し、破壊の槍の力を暴発させ全てをぶっ飛ばそうとする(これは自爆に近いため、使用者である彼も死ぬことを意味する)。
しかし、出かけていた神様が帰ってきたため、破壊の力を相殺されてしまい、退散する。
地獄へ戻った堕天使No.0は、『お兄様』になぜさっさとNo.269達を破壊せずにわざわざ堕天させたのかを咎められ(『ただ壊すより堕天させた方がより天界への攻撃になる』と言い訳した)期待に応えられなかった罰として、『お兄様』の怒りが収まるまで、灼熱の炎で死なない程度に焼かれ続ける拷問を受けた…。
その後
9話
地獄にて『封印アイテム』を発動に向かった先でフラグちゃん達と再会する。
『お兄様』からの拷問(前述の火炙りの他に、体中に傷跡があることから、常日頃からDVを受けていたことが分かる)により満身創痍になり、心身共にボロボロになっていたが、『未熟な自分への罰』、『お兄様から貰った痛み』として受けとっており、敵である自分に情けをかけてきたフラグちゃんの首を絞めて『破壊』しようとするも、裏切られても、思い出が全部嘘だったとしても、大切な存在であることは変わらないってこと、どう思われても構わないから、絶対に連れて帰ることを伝えられる。
それに対し、以前人の気持ちを考えることの大切さを教わったはずなのに、自身の気持ちはどうでもいいというのは、矛盾してると指摘するも、
それも大切だが、人の気持ちと同じくらい、自分の気持ちも大事と返された(これはモブ男から学んだ『人の気持ちなんて関係ねぇ!自分の好きなよ~にするべし!』をマイルドにしたもの)。
満身創痍だった体を無理に動かしたため、限界が生じしばらくは動くことができない。
が、体が動くようになったら好きにさせてもらうそうだ。
10話
突如現れた『慈愛の死神』に神様兄弟とかつて存在した『もう一つの天界』、そして、彼女『慈愛の死神』の過去を知ることになる。
破壊神は浄化のためとはいえ、魂を『破壊』する度に魂たちの苦しみや悲痛を聞き続け、日に日に精神を病んでいった。
さらには慈愛の死神を手にかけ、『苦しむ命を生まれ無くさせるため、全て破壊して無に帰す。』、『苦しむ命など最初から生まれなければ良い』と偏った過激な思想を持つようになった。
この事件がきっかけで、兄の創造神とは決別することになり、創造神は新たな天界(現在の天界)と死神、天使を創るため旅立ち、破壊神は一人取り残された。
そしてある日のこと。
廃墟となった天界で彼が生まれた。
建物が風化し、瓦礫になる程の永久とも呼べる時間。彼はずっと一人で泣いていた。
そんな時、『お兄様』と出会い、彼の駒となった(『今さらこんな場所に生まれる命があるとはな』と驚いていたため、破壊神が創ったわけではない)。
長い間孤独に苦しんでいた彼にとって、『お兄様』は自身を苦しみから救ってくれた恩人だった。
そして、同じく一人取り残された『お兄様』の悲しみが痛い程分かるため、どれだけ拒絶されても、暴力を振るわれても、『お兄様』の味方であり続けるのだ。
地獄で過ごしていた頃は『お兄様』が孤独に苦しまぬよう色々なことを話していた。
ある時は『お兄様』と離れないよう地獄の数少ない資源で赤い紐を贈ったが、「誰かを『想う』程に失ったときの苦しみや悲痛が大きくなるだけ」と後に(目の前で)燃やされている。
それでも彼は『お兄様』のため、フラグちゃん、生存フラグ、恋愛フラグ、失恋フラグ、天使No.7を拘束。
フラグちゃん以外は『お兄様』によって槍で突かれて倒れ、隙をついて神様の封印を解きに行ったモブ男も突かれて消滅してしまう。
だが、フラグちゃんは諦めていなかった。
皆を失うことがどれほど苦しくても、大切な気持ちは変わらないこと、『最初から生まれなければ良かった』なんて、ほんの少しも思わないこと。
『いい人生だった』って最後に笑えるそんな『フラグ回収』をするため、苦しくて悲しいだけの死を無くしてみせること、さらには彼も、破壊神も見捨てないと。
そんなかつての『先輩』を見て、目に涙を溜めていた。
11話
恋愛フラグが潜入捜査するにあたって、神様から託されていた『創造の力』と、神様を封じる程の巨大な『古き天界』のエネルギーの二つの力がモブ男の中に残っていた『万物創生システム』のプログラムに結びつき、モブ男がシステムそのものになり、周囲を仮想世界のように好きに塗り替える力を得た(見た目が生首が剣に突き刺さっているが、フラグちゃん以外は特に気にしていなかった)ことにより、破壊の神を圧倒し、神様の封印を解くことに成功する。
しかし、タイムリミットになり、モブ男は力を使い果たし落下してしまう。
周りは戦いのダメージにより、まだ動けない。
そんな時。
『行って!『先輩』!!このバカは…僕が守ってあげるからさぁ!!』
落下するモブ男を救ったのは、堕天使No.0だった。
彼は『お兄様』を裏切ったのではなく、大切に思っているからこそ、消えてほしくないからこそ、『最初から生まれなきゃよかった』という『お兄様』の理想を否定したのだった。
破壊の神は、神様に殺すよう煽った(破壊の神は自身の力では死ぬことができないため)。
自身が消えることで世界から『死』が消え、彼の目的である『死』を約束された命を失くすことという目的が達成されるはずだったが、フラグちゃんはそんな『最悪な死』を止めた。
その結果、破壊の神は時空間の狭間へ飲み込まれ、消えてしまったが、堕天使No.0はいつまでも彼の幸せを願っていた。
破壊の神が消え去ったことにより、『駒』としての役割を終えた。
恋愛フラグとのやり取りで10話にてフラグちゃん達を拘束した時に彼女らが死なないように幻で守っていたことが判明(致命傷を受けたはずの彼女らが生きていたのはそのため)。
そして、一度堕天使になって皆に迷惑をかけてしまった天使No.7と恋愛フラグから『(自分のしたことを後悔して、本当の気持ちを言わないのは)自分がかわいいだけ』、『逃げんな。ちゃんと言え』と背中を押され、
さらに、フラグちゃんから(たとえ拒絶されたとしても、絶対に天界に連れて帰りたいが、)本当は破滅フラグと一緒に笑って帰りたいと伝えられたことで、本当の気持ちを伝えた。
『…ぼく、は』
『本当、は…』
『記憶を取り戻しても…先輩の事…敵だなんて思えなくて…!』
『でも僕が『お兄様』を裏切ったら、『お兄様』が独りぼっちになっちゃうから…』
『もう、どうすればいいかわかんなくて…っ』
『本当は…本当は…ぼくは…』
フラグちゃん達への思いと『お兄様』への思いの板挟みで長らく苦しんでいた。
そんな中、モブ男は『人の意見なんて関係ねぇ!自分の好きなように』とアドバイス。
『本当は!お兄様だけじゃなくてっ』
『みんなも!』
『先輩も大事でっ、大切でっ!』
『だから!先輩と一緒に居たい!』
『また…『破滅フラグ』になりたい!』
『先輩の所にっ…』
『僕だって帰りたいよぉ!!』
顔を真っ赤にして泣きながら、ようやく本当の気持ちを伝えることができた。
紆余曲折あったが彼は、また『破滅フラグ』として、天界に帰ることができたのだった。
ただし、自身の犯した罪を許せず、心の整理がつくまで、皆のもとには現れないようだ。
新シリーズ
神様からの頼みで、破壊神が消えた手がかりを『地獄』で探すため、再び堕天使No.0に戻る。
『地獄』の様子は何もかも変わっており、かつての宮殿も破壊神の痕跡もなくなっていた。
その後、人間界でフラグを折り、魂を間違った運命へ導き、『地獄』へ落としていた悪魔フェンに宣戦布告する。
『ぼくは先輩と違って甘くない。お前が人間界を荒らし、先輩達を傷つけるなら…ぼくが『お前達』を破壊する』
皆を傷つけた罪滅ぼしをするため、今後は陰ながらフラグちゃん達にはできない『汚れ役』を買って出ようとした。
が、買い出し中のモブ男に見つかり、あれよあれよという間に、フラグちゃん達と合流、そのまま破滅フラグとして参戦することに。
ノベライズ版
6巻に登場。ナナに天界アイテムを渡して生存フラグの記憶を陰キャ時代に戻させた。そしてナナに生存フラグとの駆け落ち(人間界への逃避行)を唆した。結果、ナナは徐々に堕天使となっていった。
劇中の描写から「破滅フラグ」と「堕天使No.0」の人格が同居しているようである。
飽くまでベースは堕天使の方なのか好きなタイミングで表出しており、「破滅フラグ」の記憶も持っている。逆に「破滅フラグ」は「堕天使No.0」が表に出ている間の記憶は持たない。
モブ男たちの活躍によってナナは改心。その様子を遠くから窺っていた堕天使No.0は「堕天使化が侵攻したナナは元に戻せない」と口にし、破滅フラグの人格と入れ替わった。
何も知らない破滅フラグは、フラグちゃんたちの役に立つべく駆け寄るのだった。
余談
本作では珍しい完全な悪役である。
これまでのPlottアニメにも本性が恐ろしいキャラはいたが、明確に悪役とされているのも珍しい。
「堕天使」という肩書きから彼も元は天使だった可能性が高いと思われたが、5話にて恋愛フラグが天界に帰ってきた神様に今までどこに行っていたのかを聞いた際、神様は地獄を「堕天使No.0が生まれた場所」と言っていたことから彼はもとより堕天使である可能性も出てきた。
そして、後に本当に最初から堕天使として生まれた、天涯孤独の孤児であることが判明。
何気に本作において地獄の存在が明示されたのはこれが初である。
関連動画
関連項目
関連・類似キャラクター
- ナツ(ヤルミナティー)…マジキチスマイルを浮かべ、殺害を行ったplottアニメの後輩つながり(彼女の場合は、抑えきれない殺人衝動ゆえの行動だったが)。
- ヤマ(閻魔ちゃん)…ある人物に仕えるとされる地獄からの使者繋がり。結局仕えていた人物の正体は最後まで明かされることはなかったが果たして破滅フラグの場合は…?
- ヨーメイ(混血のカレコレ)…敵勢力のスパイ繋がり。こちらは人類を皆殺しにすることが目的。
- 雉野つよし…こちらも長らく女性ばかりだった属性の中で初の男性という類似点に加え、隠れた本性が圧倒的にヤバいという破滅フラグとの共通点を持つ。また、マジキチスマイルと人を殺害したことがあるという点も共通してしまった。ただしこっちは明確な悪意によるものではない。
- ???…ある目的のために潜入し、演技をしながら日々を過ごしていた裏切り者繋がり。破滅フラグの場合は記憶喪失だったこともあり、全てが演技だったというより、本当にただ忘れていただけという違いがある。