概要
声優:桃月らみあ
主人公・塔馬ヒカルの妹。両親はなく、祖父・塔馬六介に育てられた。朝は学園まで一緒に行くほどのお兄ちゃんっ子だが、たいそうなやきもち焼き。基本的に素直な性格なのだが、気性が激しく我儘な面も持つ。
兄と同様、幼い頃から武芸をたしなんでいて、武器を使わない古武術の類を得意としている。兄からもらったグローブは美由紀の宝物である。
幼い頃に料理に興味をもちだして、最初は酷い食べ物を作っていたが、練習を重ねた結果、現在は家族の食事当番を引き受けるほどに料理上手になった。お味噌汁が絶品。
ちなみにジャイアン並みの音痴。
ヒカルを血のつながらない兄と知っていて、恋心に苦悩している、重度のブラコン。そのため、親友・坂下留美が自分に託したヒカル宛のラブレターを隠して、ヒカルが断ったと留美に嘘をついた。そのことがバレて反省すると思いきや、逆ギレしてヒカルに暴力を振るったり、留美に「私なんて絶交なんでしょ?」と悪態をつきまくり、さらに心配する七海や綾香に対して「お兄ちゃんに近づく女はみんな許せない」と敵意をむき出しにした。
そんな中、ヒカルたちはネノクニに飛ばされるが、学園から一番遠い場所にいた美由紀は半年前の時間のネノクニに飛ばされてしまう。行き倒れかけたところをスサノオに拾われて、それ以降、スサノオと行動を共にする。
美由紀はスサノオのことを「スサノオくん」と呼び、スサノオの苦悩や孤独を理解して寄り添うなど、スサノオとの仲は良かった。
スサノオも美由紀には心を開いて、妹として大事に守っていた(スサノオはヒカルと美由紀が実の兄妹だと思っていたため、スサノオにとっても美由紀は妹だと認識していたことが、美由紀エンディングで語られていた)。しかし、スサノオは美由紀がお兄ちゃん大好きっ子だと知っていたため、ヒカルに対してはライバル心をむき出しにしていた。
ネノクニに取り残されていた美由紀を助けに来たヒカルたちとスサノオの戦いの最中、美由紀はオロチにさらわれて、オロチの火山に拉致されてしまう。スサノオの方がヒカルたちより先に美由紀のもとに助けに駆けつけるが、追いつめたオロチに美由紀を人質にとられてしまい、攻撃を封じられてピンチに陥る。その後、駆けつけたヒカルたちによってオロチは倒され、負傷したスサノオは美由紀を取り戻すと言い残してその場を去る。
意識を取り戻した美由紀は、なおも頑固に意地をはって、ヒカルたちを拒絶して逃げ出す。しかし、火山の火口に落ちそうになってしまい、そんな美由紀をヒカルは自分も落ちそうになりながらも必死で助け出す。そんなヒカルの姿を見た美由紀は、やっと素直になって、今までのことを謝罪して和解した。
その後は本来の素直な性格に戻り、ヒカルのパーティーメンバーに加入。持ち前の古武術でヒカルの戦いを支えた。
ヨモツヒラサカでの戦いでは、ヒカルたちと一緒にスサノオと対峙。自分のもとに戻ってくるように言うスサノオに、美由紀はスサノオくんとは一緒にいられないと告げるが、スサノオは力づくで美由紀を手に入れると宣言して戦いを挑んできたため、仕方なく、スサノオと戦い倒した。戦いに敗れたスサノオに、美由紀はあえて何も言わず突き放すことで、スサノオに自分のことをあきらめさせた(その直後に、スサノオには楓による慰めと和解があったこともあるが)。
正史のアマテラスエンディングでは、アマテラスと共にネノクニに残ると言うヒカルに、「お兄ちゃんがそれを望むなら、いっぱい泣いちゃうと思うけど我慢する」と言ってヒカルを後押しするなど、兄の気持ちを思いやる成長を見せていた。
美由紀エンディングの場合、ヒカルは美由紀たちと共にアシハラノクニに帰還。学園に登校した美由紀は、留美に泣きながらラブレターの件を謝った。数年後、美由紀はヒカルと結婚した。
正史では、逢須という男性と結婚して、娘の芹をもうける。芹が幼い頃に家族そろって渡米。現地で空手教室を開いて子供たちに教えていることが、小説で明かされている。
ちなみに『IZUMO2』で登場する美由紀の娘逢須芹は、美由紀の武術と音痴の才能は受け継いだが、料理の才能は伝授できなかった(美由紀も最初は料理の腕は酷かったので、芹も美由紀同様練習すれば上手くなるのだろうが…)。
美由紀の宝物だったグローブは芹に受け継がれて、そのグローブを見たカグツチ(ヒカル)が懐かしそうだったと、芹が電話で美由紀に話して、それを聞いた美由紀が電話口で泣く…という場面が見られる。
序盤のラブレター逆ギレ事件で、多くのファンからの反感を集めて嫌われたが、ヒロイン補正により、後半フォローはされている。しかし、それでも美由紀を嫌いだと言うプレイヤーは多く、感想やレビューサイトでもそういった意見が多く見られた。良くも悪くも強烈な印象を残した妹系ヒロインである。