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夜の女王

よるのじょおう

「夜の女王」とは、モーツァルトのオペラ『魔笛』の登場人物。 または夜咲性の森林性サボテンの一種の和名。
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曖昧さ回避編集

「夜の女王」とは、

  1. モーツァルトオペラ『魔笛』の登場人物。夜の女王のアリアが有名。
  2. 夜咲性の森林性サボテンの一種の和名。

1の概要編集

夜の女王は、3人の侍女を派遣し、大蛇に襲われていたタミーノ王子を救出した。タミーノ王子は女王の娘パミーナの肖像に一目惚れし、女王は祭司ザラストロ(昼の世界の支配者)の神殿に囚われているパミーナを救出すれば、娘を嫁にやると、約束する。


タミーノは女王の鳥刺しパパゲーノを伴ってパミーナ救出の旅に出発するが、ザラストロの神殿に着くと、真実は女王の方が悪人で、昼の世界をも支配しようとしていると知らされる。


2の概要編集

「夜の女王は、紐や蔓のような姿で8m以上の長さにもなるサボテン科セレニケレウス属の植物。

夜間に直径2~3cmほどの細い茎から、直径30cmを超える非常に大きな白色~薄黄色の花を咲かせる。

夜咲きのサボテンとして有名な月下美人とはまぁまぁ近い仲間である。


本来であれば夜の女王はSelenicereus pteranthus f. macdonaldeaeを指す和名であるが、実際に流通するものはほとんどが近縁種の夜の王女(女王でなく王女)Selenicereus pteranthus pteranthusや大輪柱Selenicereus grandiflorusなどの別種との交雑種であり、元々の夜の女王とされるものはまず出回らない。


中でも夜の『王女』は名前からしてややこしく、ラベルの書き間違いから夜の女王として流通しがちである。夜の王女そのものや夜の王女の血を引く交配種は、茎が4~5稜程度で茎の断面が四~五角形になる事が多いので判別出来る。

更にややこしい事に、近年まで夜の女王は独立種Selenicereus macdonaldeaeとされていたが、最近の研究では夜の王女Selenicereus pteranthusの中の一品種Selenicereus pteranthus f. macdonaldeaeとすべきとする説が有力となったり、そもそも夜の王女も大輪柱の一亜種やバリエーションじゃね?みたいな説もあり、大輪柱の中の夜の王女タイプの中の夜の女王タイプみたいな話でややこし過ぎるぞこれ。

ついでに今のところ栽培個体しか見つかっておらず、野生での生息状況が不明だったりしてもう何か分からんぞこれ。


栽培は、頑丈な行灯支柱(朝顔の栽培で使うアレ)を立てた7号(直径21cm)以上の植木鉢に植え付け、支柱にとぐろを巻くようにぐるぐる巻きにして育てられる事が多い。めっちゃ場所取るぞ一般家庭でやるもんじゃねえよこれ。

サボテンの仲間ながら意外と水が好きで、土もサボテンでイメージする砂や砂利より、普通の草花を育てるような有機質多めの土が向く。

ハマれば一年に2m程度伸びる事もあり、10cmほどの挿し木からでも3年くらいで花を見られるかもしれない。

寒さには多少弱く、冬場は水をやらずに冬越しすると良い。長期間水を切ると少ししおしおになり多少曲げやすくなるので、その時支柱に巻くとよい。茎の断面が四角や五角形の夜の王女っぽいタイプのやつより、断面が五~六角形や星形の大輪柱っぽいタイプのほうが少しだけ耐寒性が高い。


紐のような姿からは想像出来ないが、玉サボテンの短毛丸(よく昔の軒下に転がっているアレ)と交配が可能で、この掛け合わせで作られた'タイタン'という品種がある。

またいわゆるドラゴンフルーツ類との交配品種として 'アイーダ' 'チバジェニー'等が知られる。

月下美人との交配も可能という話もあり、夜の女王似の姿になる上記の交配種たちと違い、その見た目は月下美人寄りになるらしいが詳細は不明。


関連タグ編集

モーツァルト オペラ 魔笛

夜の女王のアリア


サボテン

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