概要
CV:木内秀信
本作の主人公。
ドイツ・デュッセルドルフのアイスラー記念病院で働く日本人脳外科医。1986年、ハイネマン院長(CV:池田勝)からの業務命令を医学的倫理の観点から無視し、先に運び込まれていた「強盗事件」の被害者(ヨハン)の手術を執刀。だがそれを行ったことでハイネマン院長からは掌返しの如く冷遇され、婚約者だったエヴァ・ハイネマンからも一方的に婚約破棄を言い渡される。そしてヤケ酒を飲みつつ半ば自暴自棄になった状態で自らが執刀したヨハンの見舞いをした際にハイネマン院長達への恨み節(「あんな奴死んだ方がマシだ」など)を衝動的に口走り、それが昏睡状態だったはずのヨハンに聞こえていたために彼による殺戮の火蓋が切られてしまうことになった。そして皮肉な事にテンマが恨んでいた人間がヨハンの手で死亡した事により、出世コースとは無関係な道を歩もうと思った矢先に上層部から外科部長へと任命され意図せずして出世することにもなった。
9年後、再会したヨハンが殺人鬼であったと知り、彼を怪物化させた事に、深い負い目を感じ苦悩する。そして、ヨハンが行った殺人の容疑者として指名手配されながらも彼を抹殺する為、追跡の旅に出る。
温厚かつ心優しい医者であり患者達に対しても心から親身に接するため、彼を知る患者達からは信頼されており、序盤でのハイネマン院長、オッペンハイム外科部長、Dr.ボイアー(CV:田中正彦)の死による大幅な人員整理が行われるのを機にアイスラー記念病院を退職しようと考えた際には噂を聞いた患者の1人から「あんたみたいないい医者はいない。やめないでほしい」と言われるほどで、テンマを逮捕しようとルンゲ達警察が病院に来た際にも「Dr.テンマは人殺しなんかしない」と彼を知る多くの患者達から庇われていた。
その一方、現場第一主義者と評されるほどに職務に真面目かつ出世欲も強くないためにその辺りを同僚の医者であるDr.ベッカーから呆れられる場面もあった。
つまるところ「善人過ぎて世渡りが下手なタイプの人間」と言ったところだろう。
全てが終わった後は医者としての矜持から頭部を狙撃されたヨハンを再び手術し助ける。
協力者たちやエヴァの証言もあって殺人容疑の疑いは晴れることとなり、その後病院内で再び出世するも自主退職し国境なき医師団に参加する。
物語ラストには眠り続けるヨハンを見舞うがその時に目を覚ましたヨハンが意味深な問いかけをしてきた幻覚を目の当たりにして戸惑いつつ、テンマは病室を後にする。
…だがその後、先刻までヨハンが眠っていたはずの病室はもぬけの殻と化しており、不穏な空気を漂わせたまま1人の怪物を巡る物語は幕を閉じた。
関連タグ
関わりが深い主要人物
ヨハン・リーベルト:何も知らず蘇らせてしまった彼への始末を付けるために追い続ける。
ニナ・フォルトナー:ヨハンの正体を知ったのをきっかけに彼女を捜索した事で関わりを持つことになる。
エヴァ・ハイネマン:元婚約者。テンマを恨む一方で彼に未練があり、自身との復縁を拒むテンマに苛立つあまりに彼が指名手配犯となる原因を作ってしまう。
ハインリッヒ・ルンゲ:刑事。捜査の末に「一連の殺人事件で得をしたのはテンマしかいない」という推論からテンマを執拗に追う。
他作品の類似人物
武隈直樹-クロムクロの登場人物、負傷者を的確に応急処置したシーンが有り担当声優も同じでこちらは高校の教師では有るが他人に先生と呼ばれるなどの共通点がある。