概要
伝承によれば、彼女が家にいる時、父・炎帝は常に不在だったので一人寂しく遊んでいたが、何時かは父親と一緒に遊びたいと思い、良く太陽が昇る地方の東海へ行き日の出を見る夢を見ていたが、父親は公務で忙しい為、彼女を連れて大海を見に行くことは出来ませんでした。
次第に思いが募った女娃はある日、父親の目を盗んで一人小舟を漕いで太陽が昇る海へと出かけたが、不幸にも日の出を見ない内に暴風に煽られ小舟は転覆してしまい、大海へと投げ出され大海に飲み込まれた彼女は二度と戻ることは無ありませんでした。
炎帝は娘の死を知り悲痛に心を満たされ、夜であった為、陽光で娘の死体を照らして生き返らせる方法も使えず、尽きることのない後悔と追憶を伴いました。
女娃は自分を沈めた海の悪波を深く恨み、その魂は精衛という名の一羽の小鳥へと化身し、東海を埋め立てることを誓いましたが、一人ではどうしようもなった為、海燕と配偶して子孫を残し自分の精神を後世へと伝え、来る日も来る日も海を埋め続けました。
精衛のこの行為は天神を大いに驚かせ、共工はその精神に感服して内陸で洪水を起こして高原の泥を生みへと流し海水を泥で黄色に変色させてしまったといわれており、彼女の諦めない精神は目的を達成する大切さの象徴として後世へと語り継がれていったといわれている。