毀れた絆と悲しい片思い
深い闇を湛えた連続殺人が始まる……
概要
2005年、講談社ノベルスより上・下巻で出版された。
あらすじ
1人の受験生の失踪から始まったゲーム。『i』(=兄・藍)に会うため……、ゲームが終わったら『i』に会える。そう信じて次々と『i』との殺人ゲームを進めていく木村浅葱。
だが、次第に浅葱の心は疲れていく。このままゲームを続ければ、月子や狐塚が悲しむのは必定、そうと分かっていても浅葱にはそれが出来なかった。
一方通行の片想い、掛け違った恋のボタン、残虐な殺人ゲームの結末は……。
主な登場人物
木村浅葱(きむらあさぎ)
D大学工学部院生。天才肌の学生。月子の2学年上で孝太と同じ研究室に所属する。
月子が女の子かと見紛うほど色白で綺麗な人物。
大学4年生の時に論文コンクールで「i」に対して強烈な敗北感を味わい、その正体を探る。
月子(つきこ)
D大学教育学部4年生。子ども好き。小学校の先生を目指している。
赤茶色い巻き髪で顔周りを包んだ小柄な女性。
個性も我も強いことを自覚している。
狐塚孝太(こづかこうた)
D大学工学部院生。月子の2学年上。恭司とは親友で同居人。
全てに置いて優等生然としている。
石澤恭司(いしざわきょうじ)
フリーター。D大学工学部卒業後、商社に就職したが、年の瀬に辞めてしまった。
目つきが鋭く近寄りがたい風貌だが、女子にはモテる。
秋山一樹(あきやまかずき)
通称・秋先生。50代半ば。児童心理学が専門の教授で月子と真紀の指導教官。
いつもボサボサの髪をしている。
萩野清花(はぎのさやか)
白根真紀(しらねまき)
片岡紫乃(かたおかしの)
i(アイ)
赤川翼(あかがわつばさ)
坂本玲一(さかもとれいいち)
狐塚日向子(こづかひなこ)