概要
宇宙を観測するための器具には様々なものがある。しかし、その中でもっともありふれたもので、最古のもののひとつが天体望遠鏡である。
現在、世界各地に高性能の天体望遠鏡が設置され、大きな成果を挙げている。地上の天体望遠鏡は探査機に比べ長期観測出来るのが強みだが、大気のゆらぎや天候などで観測機能に限界がある。
ならば、そうした影響を受けない宇宙にそのまま持っていけばいいと、考案されたのが宇宙望遠鏡である。
代表的かつそのパイオニアである、ハッブル宇宙望遠鏡など、いろいろな波長や観測目的にあわせ、様々なものが打ち上げられている。
鏡の形だが、初期はハッブルのように真円のものだった。しかし2020年前後から、より観測精度の高い複数の六角形の鏡を組み合わせたものが登場している。
種類
これには様々な分類がある。まずは波長による分け方。これは地上の望遠鏡と同じで、可視光線や赤外線、X線、電波などがある。
代表的なハッブル宇宙望遠鏡は可視光線である。他に赤外線のスピッツァー宇宙望遠鏡、ハッブルの後継であるジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡、X線のチャンドラ、電波の宇宙電波望遠鏡はるか(MUSES-B)などがある。
もうひとつが観測目的。汎用的なものが多いが、2010年代に入り、ケプラー宇宙望遠鏡を皮切りに系外惑星探査に特化した望遠鏡、ユークリッドのように暗黒物質を観測する望遠鏡など、より目的を絞ったものもある。