プロフィール
概要
漫画『SHY-シャイ-』の登場人物。
第1話で日本のヒーロー《紅葉山テル/シャイ》と出会い、プライベートでもクラスメイトとなるが、その後《スティグマ》の標的とされたことから数奇な運命をたどり、シャイの正体を知る者として、テルの友人として、民間人の目線で物語に深くかかわっていく。
登場
第1話から登場するメインキャラクター。
弟と一緒に遊園地を訪れていた際、『ハートマン』ショーの前座を務めたシャイと初めて会う。その後、ジェットコースターの事故に巻き込まれるが、救助に現れたシャイに「全員助けるつもりなら、誰から助けても同じなので、自分は後回しにしてほしい」と提言。結果としてイコ以外は全員無事に助かったものの、自分だけ重傷を負ってしまう。
一か月の入院生活を送った後、退院。松葉杖が必要な体になったため、元々通っていた隣町の私立華蓮中学からたんぽぽ第一中学に転校。期せずしてテルとクラスメイトとなる。
表面上は明るくふるまうイコだったが、突如現れた謎の少年スティグマに心の闇を増幅させる指輪《心遺物》を装着させられ、自分のせいでシャイがバッシングを浴びたこと、および幼少期に両親が火事から自分を助けて死んでしまったことへの罪悪感から、自己嫌悪を表出させて怪物になってしまう。
黒い涙を流しながら自ら命を絶とうとするイコだったが、ありったけの心でイコを救おうとするシャイの姿に「誰かに救われたことを自分の罪だなんて責めないで」と言う母を重ね、心遺物の分離に成功。精神的に救われたのに加え、副作用で脚の怪我も完治した。
この一件を経てシャイの正体を知り、テルとも親友と言える仲となる。また、心遺物を安全な状態で分離したのはイコが初めてであり、このことからヒーローの本拠地である宇宙船に招かれている。
性格
明朗快活で誰にでも優しく、作中でも転校初日からクラスに溶け込んでいる。一人称は「私」、二人称は「君」。「わはは」とあえて明るくふるまい、語尾に「~かい」をつけることが多い。
普段から弟の世話をしているため、子供の相手も得意。弟の影響でヒーローにも多少なりとも詳しい。
しかし同時に悩みを一人で抱え込みやすい性格でもあり、特に幼少期の火事で両親が自分の救助を後回しにしてイコたちを助けさせ、帰らぬ人になった過去はトラウマとなっており、ゆえに「助けて」という一言はイコにとって「呪い」と呼ぶほどの重さを持っていた。
単行本のプロフィールでは「すごく思いやりの強い子」と称されている。
容姿
髪は栗色のロングヘア。三日月の飾りが入ったカチューシャがトレードマーク。
転校前は新体操をしていたという設定があり、体形は長身でスレンダー。
先述の通り、ジェックコースター事故で負った脚の怪我は心遺物の副作用で完治したが、左の眉についた傷跡は以後も残っている。
名前
名前の漢字表記は「惟子」。
著者の実樹は、「心」をテーマとした作品のため、りっしんべんの入った「惟」の字を使ったと述べている。