特徴
野戦用の大砲には主に榴弾砲やカノン砲といったものがあるが、山砲は山岳地や不整地などといった重量がある砲では使いづらい場所で使うための砲であり、さらにそういった場所で使用するために軽量・小型、かつ人力でも持ち運びできるように分解できるようになっている。
一方で先述の特徴のために各部の強度が弱く、射程が短いなどの短所もある。
山砲の普及
装備部隊は山岳部隊や空挺師団など不整地で戦闘を行う部隊が多く、山岳地を作戦範囲としている日本やイタリア、フランス、オーストリア・ハンガリーでは特に多種類の山砲が製作された。特に日本では複雑な地形が多い日本列島において野戦砲を軽量・小型に作る必要があり、山砲はそれに最も適した大砲といえた。
山砲の消滅
第二次世界大戦後は、ヘリコプターの普及によって軽榴弾砲の運搬が可能になったこと、また迫撃砲大口径・軽量化によって山砲にとってかわられる存在となった。