概要
室町時代に鉄砲と共に伝わった旧式の大砲のこと。定義としては「火薬の爆発により弾丸を射出するもの」の総称。当時の砲弾は爆発しない単なる鉄球であることが多かったとされている。フランク人が伝えたので「仏朗機」「発朗機」(字音かな使いで読むと「フランク」)ともいう。
漫画「落第忍者乱太郎」のアニメ化作品「忍たま乱太郎」で、田村三木ヱ門先輩が先込め式でつぶてが出るものなどを使っている。「通常は弾丸(鉄球など)が発射されるが、今回は炸裂弾を使用する」という言及がある。なお劇中に「臼砲」が石火矢と言って出てくるが、これは一応史実に基づいている。
映画もののけ姫では、史実で言う「火槍」に似た形状の鉄砲の一種と、それを改良した肩乗せ砲が石火矢と呼ばれ登場している。
初期型は明国から伝来したと言われ、地面に突いて構える棒の先に鉄製の砲がついている。
砲の後ろの膨らんだ部分に点火口があり、そこへ線香状の火種を突っ込んで撃発する。この構造から雨に弱い。
劇中では鉄の礫を飛ばすタイプと火炎を吹き出すタイプがあり、火炎放射型は史実の火槍やギリシャ火薬をモデルにしているらしい。
肩乗せの新型は製鉄集落のタタラ場で改良されたもので、木製の銃床や引き金式の発射機構、カートリッジ式の弾薬らしき構造など、かなり近代的な構造に洗練された大口径の火縄銃とでも言うべきもの。