概要
同作品に登場する他キャラと比べて色黒な肌が特徴で、やや厚めの唇も印象的。第24話の寄せ書きにて名前が判明するまでは「褐色ちゃん」というあだ名が付いていたが、この肌の色が元々のものなのか、それとも何らかの要因で日焼けしたものなのかは不明である。なお、担当声優のTwitterでは以前所属部活について言及され、それによると兼役の近田春子と共に卓球部であるとのことだったが、後に公開された『映画けいおん!』において春子にジャズ研所属説が生じたこともあり実際の真偽は定かではない。
出席番号では平沢唯の次にあたり、始業式など講堂におけるシーンではほぼ毎回その姿を見せている。また、修学旅行初日の夕食時(第4話)にはイカのお寿司を一口で頬張る見事な食べっぷりを披露し、『けいおん!!』後期OP"Utauyo!!MIRACLE"の通常盤ジャケットにも非常に目立つ位置で登場するなど、印象的な容姿と相まって少なからず注目を集める存在であったが、注目度に反して本編終盤までは一度も台詞を発することがなかった。そんな中、待望となる初台詞が与えられたのは第24話における卒業式の最中で、唯に対して秋山澪から始まった伝言の内容を最後に伝えるという大役を果たす。肝心の伝言は田井中律を経由した時点で間違った中身になってしまったものの、その活躍にファンが歓喜したのは言うまでもない。
クラスで特に仲が良いのは清水響子と見られ、この2人は肌の色が対照的なことから「白黒コンビ」と呼ばれることも(名前の元ネタも共に「テクノポップ御三家」の一つとして知られる、ヒカシューの所属メンバーからきているものと思われる)。他には第3話における昼食時や修学旅行での描写から、砂原よしみとも交流があると推測されている。
公式設定が紹介されたBD第8巻の付属特典によれば、「自分へのコンプレックスが強く、色が白くて足が細い人の隣にはなるべく行かないようにしている」とのこと。アニメ本編でのどこか憂いを帯びた表情も頷けるが、普段は意図的に避けているという「色が白くて足が細い人」の条件に、仲が良い(と思われる)響子がピッタリ当てはまるのは非常に興味深いところである。また、彼女が持つコンプレックスには顔が少し横に広いというものがあり、後期OP内、サビのライブシーンにおいて他のクラスメイト達が曲に合わせて飛び跳ねる中、顔の横の毛がはねないように頭を押さえてこそこそ回る演出が為されていることがBD第8巻のスタッフコメンタリーにて明らかにされている。山田尚子監督曰く、「彼女だけで1クールのアニメが作れる」くらい濃い設定の持ち主であるらしい。
ちなみに、後に発売された公式設定資料集の中には「肌が黒いのと顔のエラがはっているのを気にしている」との記述があり、「お母さんに似て私は丸顔なんだ!」と吹き出しに書き込まれた台詞からもわかる通り「親とはしょっちゅうケンカする」間柄らしい。さらに「あまりはっちゃけない」「笑ってもどこか固い」など作中では珍しくネガティブな性格が先行しがちなキャラクターのようだが、ある意味では本作の世界観が持つ懐の深さを最も体現している存在といえるのかもしれない。
主な登場話
- オープニング(Utauyo!!MIRACLE) - ライブの観客。
- 第01話 - 校歌斉唱時、平沢唯の右隣に立っている。名簿順なので、出席番号は唯の次となる。
- 第03話 - 清水響子、砂原よしみと3人で昼食をとっている所に田井中律が話しかけていた。他、クラス集合写真の位置は上段右から2番目である。
- 第04話A - 修学旅行に向かう新幹線の車内、山中さわ子に叱られるシーンで車内を見渡すカット。左列前から二番目の通路に確認(隣は響子)。
- 第04話B - 初日の夕食時、律の二つ隣に確認(上記参照)。なお、この時イカのお寿司を一口で食べている。
- 第08話 - 唯が佐藤アカネに進路を聞くシーンの、画面左側に確認。
- 第10話 - 自習シーンにて確認(琴吹紬が手を挙げるカットなど)。
- 第15話 - 講堂にて、校長の訓辞の際に唯の隣にいる。
- 第18話 - 学園祭のクラス演劇「ロミオとジュリエット」の配役決定時、律が気絶した秋山澪の顔の前で手を振るシーンなどで確認。
- 第19話 - 劇の本番前、最後の準備で響子や立花姫子等と共に作業をしている。他、開演直前の円陣シーンでも確認。
- 第24話 - 卒業証書授与式の最中、澪から唯への伝言ゲームで最後、直接唯に伝言を伝えた(初台詞)。詳しくは上記参照。他、式の後の教室などで確認。
映画けいおん!
- Aパート・朝の3-2教室にて。唯と紬に卒業旅行を持ち掛けられた律が頷くカットの右側後方に確認できる。
- Dパート・ロンドン帰国直後の教室にて。中島信代の「何やったの?」という台詞のカットの後方で、何かを読んでいる姿を確認できる。
- その後の教室ライブでは室内中央の窓際に位置。あまりはしゃぐことなくどこか冷めた面持ちだったが、ライブ終了時には隣にいた菊池多恵と顔を見合わせて拍手を送っていた。
卒業式の寄せ書き(第24話)
卒業の際には寄せ書きで、山中さわ子へ下記のメッセージを送った。
『一年間ありがとう
ございました
お元気で
巻上キミ子』
なお正確な文面は定かではないが、卒業式後の教室の黒板にも『先生 元気でね。』というメッセージを残している。
関連イラスト
清水響子と仲良し