概要
背中まで届くワンレングスの長い黒髪が特徴で、放送時の字幕から名前が判明。初台詞を披露した第8話では、平沢唯から聞かれた将来の進路に関する質問に対し、「外語大に進学して、中国へ留学したい」と答えている。口調や表情から優等生らしい意志の強さを感じさせるが、同時に周りへの気配りも忘れない、頼りがいのあるタイプのようだ。
学園祭のクラス演劇「ロミオとジュリエット」では舞台監督を務め、脚本を担当した琴吹紬と共に演技指導を行ったり、第19話では本番前の円陣の音頭を取るなど、個性豊かなクラスメイト達を見事にまとめ上げて劇を成功へと導いた。他、第18話の配役決定時にはロミオ役で2票を獲得しており、原作漫画における同シーンでも「松本」という名前が登場している。さらに原作ではその後、学園祭ライブの回で彼女によく似た人物が観客席に並んでいる姿を確認できるのだが、同一人物かどうかは定かではない(このキャラが後に美冬の原型になったという説もある)。
BD第3巻の特典によれば、「クラスの中でもお姉ちゃん的な立ち位置となっており、そのためしっかりしてみえるが実は傷つきやすい一面も」あるとのこと。アニメ本編においても、木下しずかの代役を任されてパニックに陥る平沢唯に「大丈夫だから」と声を掛けて落ち着かせたり、本番終了後、劇のピンチを救ってくれたロゼッタストーンの模型の返却に同行し、クラスの代表としてオカルト研の2人に頭を下げたりするなど、随所で優しくも責任感に溢れる「お姉ちゃん」と呼ぶにふさわしい姿を見せてきた。以上の点から、世界を見据える優れたリーダーシップと、周囲の心の機微に敏感な繊細さを併せ持った人物像を窺い知ることができるだろう。ちなみに「血液型はB型、趣味は手芸」で、後に発売された公式設定資料集には「人からもらったものは大事にします。」と記されている。
クラスメイトの中でも特に野島ちかとは仲が良いようで、多くのシーンで一緒にいる姿が見受けられる(→「冬ちか」)他、真偽の程は不明だがちかが初登場シーン(第1話)で持っていた交換日記の相手であるとも言われている。上記の資料集の記述によるとちかにはちょっかいを出されたりもするらしいが、それでも「野島さんといると何か安心」な辺りは、ちょうど秋山澪と田井中律などの関係を彷彿とさせる部分が感じられる。
TVシリーズ終了後に公開された『映画けいおん!』ではなぜか他のクラスメイトと比べて出番が少なく、画面上でその姿を明確に捉えることができるのは終盤の1カットのみ(下記参照)。最後の登校日に軽音部が教室で行ったライブにも来ていなかったようだが、これについては現在のところ、当日に外せない用事(進路関係か?)ができてしまったとするなどの推測が一部で示されている。
主な登場話
- オープニング(Utauyo!!MIRACLE) - ライブの観客。
- 第02話 - 冒頭の下校シーン(琴吹紬が黒板の文字を消しているカット)で、島ちずると自席で会話している?(足元しか写っていないため未確定であり、靴下の色などからちずると話していたのは木下しずかであるとの説も。)
- 第03話 - クラス集合写真の位置は中段右から3番目(山中さわ子を除く)。他、秋山澪と田井中律が遅刻してくる直前、廊下から教室の中を写すシーンでも確認。
- 第04話 - 修学旅行1日目の夕食時、野島ちかと隣り合って座っている。
- 第06話 - 冒頭、登校してきた平沢唯に澪と律が「おはよう」と言いかけるシーン。律の後方でちかと一緒にいる。
- 第08話 - 唯が紬の志望大学を聞くシーンの後方で、ちかと一緒にいる。その後、唯に卒業後の進路を聞かれ、外語大への進学と中国留学の夢を語った(初台詞)。なお、ここでもちかと共にお弁当を食べている。
- 第09話 - 期末試験のシーンで確認。
- 第10話 - 自習シーンにて確認。
- 第15話 - 始業式の講堂にて、校長の訓辞の際に巻上キミ子の隣に確認。
- 第17話 - 部室が使えないことによる、軽音部の3-2教室での練習シーンに居合わせ、演奏終了後は「かっこいい」との感想を述べる。ここでの字幕で苗字が判明したが、当初は同じ画面内におり、まだ氏名が不明だった木村文恵の苗字であると思われていた。
- 第18話 - クラス演劇の配役決定時に確認。その後の準備・練習シーンでは台本片手に佐野圭子の台詞などをチェックしていた。
- 第19話 - 舞台監督としてリーダーシップを発揮し、クラス演劇をまとめ上げる(上記参照)。
- 第20話 - 放課後ティータイムのライブでは講堂の最前列に確認。このとき一緒にいるのは岡田春菜、中島信代など。
- 第21話 - 卒業アルバムの個人写真の撮影シーンで、ちか、宮本アキヨと一緒にいる姿が確認できる。
- 第22話 - バレンタインのチョコを持って3年2組を訪れた中野梓、平沢憂、鈴木純の3人を、ちか、若王子いちごと共に迎える。ここで初めて「松本」の苗字が確定。
- 第24話 - 卒業式などに登場。式の後の教室ではちか、圭子と共にさわ子との記念写真を撮っていた。
映画けいおん!
- Dパートのラスト近く、卒業式の朝に3-2教室が映るカットにて画面後方でちかと会話している様子を確認できる。ちなみに、映画の中で美冬の姿を明確に確認できる唯一のシーンである。
卒業式の寄せ書き(第24話)
卒業の際には寄せ書きで、山中さわ子へ下記のメッセージを送った。
『Dear⇒山中先生
1年間お世話になりました!
このクラスになれて幸せです♪ From⇒
松本美冬』
外語大への進学と海外留学を志望しているだけあって、クラスで唯一英語を交えて書かれている。
他、正確な文面は定かではないが、卒業式後の教室の黒板にも『○○ました!』というメッセージを残している。