cv:伊藤実華
概要
短めのポニーテールに眼鏡を着用し、うつむきがちな視線と赤らめた頬が印象的。初期から終盤にかけてはクラスメイトの中でも特に情報が少なく、アップで写ることもほとんどなかったが、学園祭における放課後ティータイムのライブを経て、第24話で初台詞を獲得。続く第25話でも意外な活躍を見せ、注目度が急上昇した。
これまでの登場シーンを追ってみると、まずは第6話や第18話での教室内でその姿を確認することができる。この時は騒動の中心である平沢唯や田井中律達を遠くから見つめるだけだったが、上記のライブシーン(第20話)では何か感じ入るものがあったのか、真剣な眼差しでステージを見つめている。ここでは近田春子の掛け声に続いて軽音部に何らかの声を掛けようとするものの、結局声を出せずに思い留まってしまうという描写がなされた。このことから引っ込み思案で内気な性格が読み取れるが、24話では勇気を振り絞って軽音部に声を掛け、一緒に写真を撮ってほしいと願い出る。この時唯達4人に伝えた「同じ大学に行っても音楽を続けて欲しい」という言葉は、恐らく学園祭以降彼女がずっと胸に秘め続けてきた想いの表れであり、見方を変えれば『けいおん!』という作品に対するファンの心の声を代弁したものとも解釈できるだろう。
第25話(番外編1)に登場した際には、軽音部の新入生勧誘ビデオに出演。ここでは図書室らしき場所でインタビューを受けており、20話のライブと同じく本を抱えていたことから読書好きであることが窺える。また『映画けいおん!』においても登場シーンの全てで本を読んでおり、特に軽音部の教室ライブが行われる最後の登校日には朝から図書室にいたものの、本に没頭してしまっていたのか腕時計を見て急いで教室に向かう様子を確認することができる(下記参照)。
BD第8巻の付属特典にて公式設定が明らかとなり、上記の通り「口数が少ない」他、「本が好きで、図書室にいることが多い」とのこと。また「軽音部の学園祭ライブを見て感動する」との記述も本編での描写を裏付けるものとなっている。後に発売された公式設定資料集には「本がお友達。」「一人でも平気。」との記述があり、他にも若王子いちごと共に「近づきにくい感じの1匹狼」とも評されているが、本編や映画を見る限りは決して孤立しているわけではなく、クラスの中でも十分に受け入れられていたものと思われる。
“面白い”という言葉
24話における初台詞シーンで、アキヨはクラスメイトの軽音部4人に対して、声を掛けるきっかけとなった学園祭ライブの感想を伝えているのだが、そこで彼女の口から飛び出したのは「すごく…面白かった!!」といういささかずれた(?)表現。これにはさすがの唯達も微妙な表情を浮かべていたが、実は25話におけるインタビューでも軽音部について聞かれた際には恥ずかしがりながら「面白い人達です」と答えており、さらに後述する寄せ書きの中にもこのフレーズが使われている。実際のところは定かではないものの、もしかしたら「面白い」という言葉は彼女にとって特別な意味を持つ、最大級の褒め言葉なのかもしれない。
主な登場話
- 第03話 - クラス集合写真の位置は上段右から5番目。
- 第06話 - 平沢唯の着替えとなるジャージを借りてきた真鍋和が教室に入るシーンと、教室でギー太を抱えた唯が山中さわ子に注意された後、秋山澪が写るシーンの右奥に確認。
- 第08話 - 唯が進路調査票の件で和に泣きつくシーンと、琴吹紬の志望校の過去問題を見せてもらうシーンで画面奥に確認。また、唯と田井中律が職員室に呼び出されて教室を出ていくシーンでは、太田潮と一緒にいる。
- 第10話 - 自習シーンにて確認。廊下に立たせて欲しい紬が手を挙げるカットの右奥。
- 第18話 - クラス演劇の配役決定時、律が佐伯三花にジュリエット役を押し付けようとしたカットの左奥端。
- 第20話 - 放課後ティータイムのライブに心を動かされ、ここでの描写が後の伏線となる(上記参照)。このとき同じ画面内で一緒にいるのは、立花姫子、近田春子の2人。
- 第21話 - 卒業アルバムの個人写真の撮影シーンで、野島ちか、松本美冬と一緒にいる姿が確認できる。
- 第24話 - 卒業式後の教室にて、軽音部の4人にメッセージを送る重要な役割を果たす(初台詞)。詳しくは上記参照。
- 第25話(番外編) - 図書室らしき場所にて、軽音部の新入生勧誘ビデオに出演(上記参照)。
映画けいおん!
- Aパート・朝の3-2教室にて。唯と琴吹紬による卒業旅行の提案を律が「だ~め!」と却下するカットの画面奥で、本を読んでいる。
- Dパート・ロンドン帰国直後の教室にて。ここでも自席で本を読んでいたが、中島信代による「何やったの?」という台詞のタイミングで軽音部の方を振り返っている。
- 最後の登校日には当初図書室におり、読書に夢中になっていたようだが、他生徒の会話から腕時計をチェックし(左利きか?)、急いで本を閉じて席を立つ。教室に着いたのは「U&I」開始時のようで(遠藤未知子に声を掛けられている?)、以降は室内後方にて本を抱えながらライブを鑑賞していた様子。近くにいるのは姫子、真鍋和や、平沢憂、鈴木純(途中から)など。
卒業式の寄せ書き(第24話)
卒業の際には寄せ書きで、山中さわ子へ下記のメッセージを送った。
『山中先生 この一年
ありがとうございました。面白かったです。
宮本アキヨ』