概要
全国大会決勝を第一回から前回まで制覇し、「全ての始まりにして全ての頂点」と言われ続けた日本高校界最強校・帝黒学園高等部所属のアメフトチーム。その実力は関東大会を9連覇した神龍寺ナーガですら手も足も出なかった。日本のアメフト界が西高東低と認識される一因であり、大阪府内にある(実社会でも阪急線沿線は高校アメフトが盛んである)。
その実態は中学時代から名を馳せたエース級選手、全国大会出場校の有力選手をスカウトして作られたオールスターチームで、ナーガだけでなく盤戸スパイダーズも大量に部員を引き抜かれ弱体化させられた。そう言う意味では関東アメフト圏のみならず全国高校アメフト部の恨みを買った元凶である。
部員総数200名以上という大所帯で、部内には6軍まで存在し、2軍以下のメンバーは応援や部費、部室、施設の使用等あらゆる面で歴然たる待遇の差がある。たとえ実力があれども、結果を伴わねばレギュラーから外れ、即降格となる優勝劣敗・超結果主義をモットーとする。
クリスマスボウル当日には、彼ら2軍以下の部員がマスコットの雪像を作らされる。
一方で、監督やコーチは存在せず、大人はあくまで戦力補強のためだけに存在している。
劇中の決勝は泥門デビルバッツと対戦したが僅差で敗れ、初回から勝ち続けた連覇を阻止された。
ただ、平良によると、大和の絶対予告を破られたばかりか、追い上げを食らった事自体、「帝黒学園30年の歴史上初めて」だそうである。
チームとしての特色は、中学時代からの強豪選手や引き抜きメンバーが集まっている事から全てのメンバーが他チームでエース級の人材で固められている事であり、選手の層の厚さは他の比ではない。
更に一軍メンバーはライン含む全ての選手が40ヤード走5秒を切るスプリンターであり、かなり走力を重視したチームとなっている。(早い話、ラインメンバーですら泥門二番目の足の速さで陸上部の石丸と同等、もしくはそれ以上のスピードを持っているという事)
攻め手として大和の走、鷹のパスが目立つがそれ以外のメンバーの実力も高いため彼ら以外での攻撃も非常に強力。
全国からエース級が集まるだけあってパラメーターに隙がなくオールラウンダーなチームである。
神龍寺や王城を破り関東オールスターメンバーからマンツーマンコーチを受けパワーアップした泥門メンバーですら最終クォーターに入るまで手も足も出ずに一方的な試合運びになっていた。
唯一の欠点としてはスピードを重視しすぎた結果なのかライン勢に栗田、大田原、我王のようなパワーファイターがおらず、そこを突かれて泥門との試合では栗田によるゴリ押しの中央突破でトライフォーポイントを2点ずつ取られる事になる。
パワー重視の選手がいないのは帝黒としては意図的に行っている方針のようで、ヘラクレスは「現代のアメフトではパワーよりスピードや連携を重視されている」と発言しており、同じ年に神龍寺に推薦で入学した天間と山伏のうち、優れたRBの天間はスカウトを受けたが足の遅いラインマンの山伏は全く相手にされていないなど、意図して鈍足プレイヤーを採用しないようにしている様子である。(もっと言えば翌年に推薦で入った阿含や一休もスカウト自体は受けているので作中判明している神龍寺推薦組メンバーで唯一スカウトを受けていない)
余談だがこの設定のせいか女子選手である花梨が投球センスだけでなく作中日本人QBとして最速のスピード(40ヤード4秒9)の持ち主になってしまっており、高校まで文化部でイラストばかり描いていた女子としては異常なまでにフィジカルモンスターになってしまい、読者からは賛否両論の設定でもある。