帰宅難民は災害発生により交通機関が途絶する事態が生じた際、自宅が余りにも遠距離に在るということで帰宅を諦めた「帰宅断念者」と、何とか帰れると判断して徒歩で帰宅しようとする「遠距離徒歩帰宅者」の両者を併せたもの。
内閣府の機関の一つである中央防災会議では、統計上のおおまかな定義として、帰宅距離が10キロ以内であれば全員「帰宅可能」、10キロを超えると「帰宅困難者」が現れ、20キロまで1キロごとに10%ずつ増加、20キロ以上は全員「帰宅困難」としている。
近年の事例
2011年東日本大震災
震源地から遠く離れた首都圏でも強い揺れを観測したため、多くの鉄道線、バス路線などがストップ。大混乱となった。帰宅難民の発生者数は首都圏を中心におよそ10万人。
これを機会に一極集中を見直そう…と一瞬だけ思ったようだが、その後例によってすぐ忘れられ、東京オリンピックへとさらなる集中へ進んでいくのであった。
2014年2月8日豪雪
雪に非常に弱い首都圏で珍しく大雪が降り、交通機関が大混乱。千葉市役所と千葉県庁では帰宅難民を宿泊客として受け入れた。
この日さいたまスーパーアリーナではとあるライブイベントが開かれていたが、ライブ終演時間になっても近隣の鉄道路線のダイヤ乱れは回復しておらず、最寄りのさいたま新都心駅はライブ参加者で溢れかえった。