幡田みらい
はただみらい
「なんだか怖いよ…ねぇ、手をギュってして? 昔みたいに。ダメかな?」
CV:千本木彩花
主人公「零」の最愛の妹。とある幽鬼により、現世から「零」と一緒に「辺獄」へひきこまれてしまう。自意識を失い、暴走をした「零」によってあやまって攻撃され…。物語は「零」が彼女をヨミガエリさせることを目的に進行する。(公式サイト/CRYSTAR -クライスタ-より) |
零の最愛の妹にして、唯一の肉親。アナムネシスによって姉の幡田零とともに辺獄に迷い込み、なにかあってもその時は手を掴んで離さないで欲しいと零と約束を交わすが、自意識を失い祝福の力が暴走した姉に命を奪われる。
その魂は辺獄を彷徨っており、ヨミガエリに成功しなければ辺獄の最奥にある、再生の歯車へと飲み込まれて消滅してしまう。
みらいの魂を見つけだし、悪魔に理念(イデア)を捧げてヨミガエリさせるのが零の目的となる。その間は悪魔により存在自体が「無かった」ことにされている。
3年前の事故で両親を亡くしており零の世話をほぼ一手に引き受けていた。そのため零からは自分よりしっかり者の妹と認識されている。とりわけ料理が抜群に上手く、零の栄養管理には細心の注意を払っており、偏食な姉を心配し何とか食べさせようと色々工夫していた。
姉である零が大好きで、カバンには零を模した人形を付けているほど。お姉ちゃんのぷにぷにほっぺをつんつんするのがお気に入り。自身の幸せについて「お姉ちゃんがわたしを見て、わたしのことを想って……。わたしが寂しいとき、いつでも手が触れあえる場所にいてくれたら、それだけで幸せなんだよ」と語っている。
趣味でお菓子を作ったり、写真を撮影したりしており、零の部屋にはみらいが作ったアルバムが存在している。みらいから零への想いが込められたコメントが書かれているらしい。
零のことは「お姉ちゃん」と呼ぶが時々「零ちゃん」と呼んだりもする。
以降、『CRYSTAR -クライスタ-』本編の重大なネタバレが記述されています。 |
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ゲーム本編未プレイの方は、ゲームの面白さを損なう可能性があるので閲覧のお勧めはできません。閲覧には充分ご注意下さい。
「わたしだけを見て、わたしのことだけを考えて。頭の中を、わたしでいっぱいにして……。そして、わたしだけを愛するの。それが、わたしを殺した償いなんだから」
「お前じゃなくて、幽鬼の姫って呼ばれてるんだけどな。あれ? 前にも同じこと言ったかな?」
3年前の両親を亡くした自動車事故のとき、実はみらいも一緒に乗車しており、零に命を奪われるより前にすでに一度死亡していた。その際に辺獄で幽鬼となり、吸魂を行うことでヨミガエリを果たしている。ヨミガエリした存在は、魂のつながりを通じて記憶や認識が改変され死んでいなかったことになるため、零はそのことを何も知らずにみらいと一緒に生活していた。
辺獄で幽鬼として活動していた際には「幽鬼の姫」と呼ばれ、その強大な力で辺獄に君臨してきた。本来なら辺獄の管理者しか立ち入れない悪魔の住処についても知っており、辺獄の事情にも詳しい。
その本性は姉である幡田零に対する異常な執着と独占欲に満ちており、姉を独り占めすることこそを望んでいる。
そのためヨミガエリに必要な魂を集める際に零の親友であった水無乃有理を標的にし、辺獄に引き込むことで1年前に有理が乗車していたバスを巻き込んで大事故を起こしている。有理には零と仲良くなったことが罪だとして、吸魂には使わず辺獄で有理を魂のまま閉じ込めて苦しませていた。
幡田家の愛犬であるセレマのことも内心では邪魔に思っているが、零と同じ日に生まれ、ずっと一緒に暮らしてきた付き合いの長さもあってか、さすがに殺したら零が悲しむため我慢している。しかしセレマが死んだことを知ったときは、「あは。やった。本当にお姉ちゃんとふたりっきりだ」と喜びを隠せない様子だった。
最初にアナムネシスに辺獄で襲われたときも、自力で対処できたにもかかわらずされるがままになっていたのは、姉が自分のために必死になる姿が嬉しかったためであり、本人は「そのために、アナムネシスにやられてあげたんだから」と話している。そういった思考が最初はわからなかったメフィスには、本気でなかった幽鬼の姫・みらいに対して「あやつの考えることは理解できん」と言われている。
ただし、零の命が本当に危ない場合はその限りではなく、「お姉ちゃんを好きにしていいのは、世界中でひとりだけ。妹のわたしだけだってこと……教えてあげる」と言っているように、他者が姉を必要以上に害したり、貶して弄ぶような真似を認めているわけではない。
幽鬼の姫として本来の力を発揮した際には、守護者であるディオゲネスやソクラテスを一蹴するだけでなく、襲ってきたアナムネシスも返り討ちにしており、他の幽鬼からも「どんなに魂が欲しくても、幽鬼の姫にだけは手を出すな」と噂され、恐れられている。
しかし、中には「ブルバキ」という複数にしてひとつ、統一された個人の集合体という、特殊な幽鬼たちによる信奉者も存在している。
ブルバキを形成する魂は辺獄で活動できるほどの確固たる自我は存在していないが、すべてがひとつのものを盲信し、追従することで自我を作り出している。信仰する対象はいつも必ずひとつであり、その相手のためなら身代わりになることすら厭わないが、対象は不変ではない。そのため幽鬼の姫であるみらいがヨミガエリをしてからは、アナムネシスを信仰していたが、幽鬼の姫が戻ってきたと知るやいなや「戻られた幽鬼の姫こそ……我らが仕えるに値する、唯一無二の存在」と幽鬼の姫に転向している。
姉が暴走し誤って自身を殺害しても、そのせいで罪悪感に苛まれた零が自分のことだけを見てくれると喜んでおり、「罪悪感って、人を縛りつけるのにいいと思わない?」などと言い、姉に殺されたこと自体は驚いたが、過失だとわかっているため気にしていない。お姉ちゃんならなにがあっても絶対に来てくれると信頼しているためである。引きこもりである零が、自分のためだけに辺獄の底まで追いかけてきてくれる姿は、みらいにとって見悶えるくらい最高の瞬間だと歓喜している。
その一方で、零と共に行動している代行者の仲間たちについては余計な存在としか思っていない。辺獄で零と再会した時、一緒にいた恵羽千に対して姉の友達なのか確認したあと、「お姉ちゃんの友達なら、わたしにとっても大切な人だから。よろしくね、千さん」と取り繕っていたが、実際はお姉ちゃんにまとわりつく邪魔な人という認識である。
そのためブルバキには姉の周りにいる邪魔な人たちを片付けてくれるかと少しは期待していたが、結果を見て「残念、役立たずでした」と言っている。しかし、場合によっては借りが出来ていた777に対しては、姉にくっついていても不満そうだが許すこともある。
変身した際には、肌の露出が多い黒を基調にした縁取のドレスを身にまとい、同じ色調のマントを羽織っている。紋章の位置は胸元。紋章文は「愛とは二つの肉体に宿る一つの魂で形作られる」。
理念を解放することで、どこか禍々しい雰囲気の巨大な竜のような姿をした「アリストテレス」に異形化する。アリストテレスは体に鎖をまとっているが、ボイス案では「鎖の輪って数字の0みたいだよね? ふふ。お姉ちゃんに包まれているみたいでゾクゾクする」というのもあったらしい。
また、みらいは瞳孔の白い部分がひし形に変化している時があるが、行商の瞳やメフィスとフェレスの髪で伏せられている方の瞳にも、同じ特徴がある。
以降、更なるネタバレが記述されています。 |
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「お手伝いでも、お料理でもなんでもするから……。お願い、わたしのこと捨てないで」
実は幡田家の実の娘ではなく、養子である。
零が5歳の誕生日を迎えたころに幡田家に引き取られてきた。
しかし、事情は不明だが3年前に幡田夫妻はみらいを別の場所に引き渡すことにして、そのためにみらいを連れて一緒に車で移動していた。
姉である零と離れたくないみらいは必死に残りたいと懇願するが、いなすだけで聞き入れてもらえない。そんな両親の態度に、みらいは自分を愛してくれるのは姉だけだと言い、父親は「父さんたちだって、必死でお前を本当の娘だと……」と返すが、その言葉にみらいは、「家族って、必死にならないと出来ないモノなの?」と聞くと、何も答えられない両親に向かって「……いいよ。だったら、わたしも必死になるから」と言って、シートベルトを外した。
直接描写はされていないが、この後みらいが結果的に交通事故を引き起こして、両親と一緒に一度亡くなったと思われる。みらいが家族である零に自分のために必死になることを求めたのは、この父親の言葉が原因なのかもしれない。
母親はみらいと離れることを自分たちも寂しいと話しており、養子に出すことがどこまで本意だったのかは不明である。しかし、言葉はどうあれ別の場所へ引き渡すことに変わりはないためか、みらいには嘘つきと言われてしまっており、本心と思われていない。
このような事情からみらいは幡田夫妻を強く嫌っており、両親だと思ったことは一度もないと言い、幽鬼になってからは真っ先に二人をヨミガエリのために吸魂している。
そのため両親が亡くなったことも零と違って気にも留めておらず、むしろ鬱陶しくて邪魔な親がいなくなって、大好きなお姉ちゃんとふたりっきりだと喜んでいる。
ちなみに上述したみらいが作ったアルバムには零やみらいの写真だけでなく、セレマの写真もたくさん貼られており、セレマに対しての感情は否定的なものだけではなかった時期もあったのかもしれない。
また、死者回想録の内容からみらいの実母ではないかと考えられる幽鬼が存在している。
彼女の記憶によると、ある事件で良くしてくれた妻帯者の検事に恋をし、半ばなし崩し的に一夜限りの関係を持った。結果、妊娠するも相手が今の家族を愛していることも理解していたためか、認知は求めずに一人で育てることを選ぶ。
しかし、出産後に若くして身体を壊して、幼い娘を残して死亡した。娘には可能性や希望の意味をこめた名前をつけていたという。
幽鬼による情報はここまでであるが、名前の意味からこの娘をみらいと捉えることもでき、結果ある可能性が存在することになった。
みらいが、検事の父をもつ千の異母妹である可能性である。
作中、恵羽夫妻が離婚済みであることが描かれているが、その理由は明確にはされていない。父親である恵羽誠士郎は自身の考え方について「……母さんには……また嫌われるだろうけどな」と言っており、意見が合わないことが多々あったことは窺えるが、決して険悪になったわけではない様子。加えて、誠士郎は法を順守することを強く誓う検事。
不倫をしてしまった自分が許せず離婚を申し出た可能性が考えられるのである。
少なくとも父親不明の子供を何らかの理由で引き取らねばならなくなったのなら、幡田夫妻が家族として愛せるか必死にならざるを得なかった理由にもなるだろう。
とはいえ、この幽鬼の娘がみらいとも、恋をした検事が千の父親であるとも明言はされていないため、あくまで推測の域を出ない。みらいと千が異母姉妹であるかは不明である。
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すべて見る零から始まる久遠の未来
※本編クリア後の別時空の話です 全部終わった後、奇跡が起きて三人で帰れた幡田三姉妹が楽しげに話したりするのを書きたかっただけなんです。捏造設定とかありますが別のどこかの時空ということで見逃してください。 ────────── 未来は、1つしかないから美しい。 でも、辿り着けなかった未来を描く事は、決して無意味なことではない。 (声:幡田久遠)4,799文字pixiv小説作品