概要
「恋する狼とミルフィーユ」とは電撃マオウで連載されていた漫画。作者はうがつまつき。
単行本は電撃コミックスNEXTから全4巻が発売中。完結済み。
作者曰く『現代ダークメルヘンケモミミ少女百合ちゅぱ血まみれバトル漫画』
一体どういうことだ?と思うかも知れないが、作者が作者なのでお察しください・・・
題名の「ミルフィーユ」の部分は作者曰く『百合百合甘々なクリーム部分とソリッドなバトルのクッキー部分を交互に重ねていくというイメージ』だったらしいが現在は『主人公がエキセントリックな狼娘の間でもっちゃもっちゃにされるイタバサミ構造』を指すらしい。
内容は童話「赤ずきん」をベースにしたダークファンタジー。
百合ありエロスありバトルあり流血ありのうがつワールド全開の漫画。
ただし、作者の同人誌や前作断罪のユディトから比べればかなりライトな内容となっており、コメディや百合要素が強め。
あらすじ
その血が、
その紅い少女が、
非日常を惹きつける――。
過去に《狼女》と呼ばれていた女子高生・蘇芳麻綾はいつもどおりの日常を送っていた。
もう非日常は欲しがらない…そう決めていた麻綾だったが、突如《赤ずきん》と《狼》の戦いに巻き込まれてしまう。
麻綾の口角は上がっていた。
「策はある。手段もある。
それなのにここで終わりなんて、そんなもったいないこと
私が、許さない。」
狼が恋するダークメルヘンアクション、開演。
関連用語
- 狼
人間を食らう化物。人間が何かしらの強い衝動に飲み込まれた時《憑狼現象(ライカンスロビア)》が起こり《狼》へと変貌する。
作中では男性は狼の顔に毛むくじゃら姿の所謂狼男に、女性は犬耳と尻尾が生えた所謂獣娘に変化する。
普段は人間の姿に化けて生活しており、グループを作って活動する者達もいる。
特に強力な力を持った狼は《大狼(ガルム)》と呼ばれる。
- 赤ずきん
狼達が付け狙う特別な女性。
その血は狼を大幅に強化したり一瞬で大怪我を回復させたりと規格外のため、狼達は赤ずきんを喰らおうと付け狙う。
赤ずきんは何代も代替わりしており、成人するか処女を失うかで代替わりする。
また歴代の赤ずきんはそれぞれ固有の強力な能力《権限(アウトリテート)》を持つ。
- 猟団
正式名《嵐の猟団(ワイルドハント)》。狼を追い、狼を狩る狩人達の組織。
200年前から狼達と抗争を続けており、狼の殲滅の他、赤ずきんの捜索・保護も猟団の目的の1つ。
基本的に赤ずきんは猟団に在籍し狼と戦うことが多く、現に猟団のトップは《母山羊(ツィーゲ)》と呼ばれる元赤ずきんで構成されている。
特に高い能力を持つ者は《魔鋏(グリム)》と呼ばれるハサミを模した強力な武器を操る。
主な登場人物
- 蘇芳麻綾
主人公。「狼女」の異名を持つヤンキー少女。高校デビューらしくかつてとは外見が異なる。
ある日突然現れた赤ずきんのような少女「アカネ」と出会い、《狼》との戦いに巻き込まれる。
実は今代の《赤ずきん》。幼い頃の記憶を失っており、自身の願いを叶えるため非日常を求めていた。
後に戦いの中で自身の能力《人狼権限(ヴェアヴォルフ・アウトリテート)》に覚醒。
自らの血を飲んだ狼に絶対的な強制力を与え、強化し使役する規格外の能力を行使できるようになった。
- 緋坂アカネ
麻綾が出会った「赤ずきん」。狼の耳が生えている。
狼の父と人間の母を持つハーフで、両親を殺した狼に対し強い復讐心を持つ。
かつては猟団に所属しており、巨大なハサミ《第一挺(アインス)》を操る。
麻綾に出会ってからは麻綾に強く依存しており、何事も麻綾第一で行動しようとする。
- ガーネット・A・ロッテンバーグ
猟団に所属する狩人であり、先代の赤ずきんにして《母山羊》第四位。
鎖が繋がったハサミ《第五挺(フュンフ)》を金属を操る《黒鐵権限(アイゼン・アウトリテート)》で自在に操る。
戦闘力は高いが、自信家でどこか抜けており油断も多く詰めが甘い。さらに恰好をつけようと高圧的な言葉遣いで接し、事態を更にややこしくするおバカ属性の娘。そのため付き人のセリアからは「おばか様」「おばかーネット様」と呼ばれている。
- セリア
ガーネットの付き人。ガーネットと同じく猟団に所属しており猟銃を操る。
冷静沈着な女性だが、口はかなり辛辣で主にガーネットに向けられる。
基本猟団の活動の支援や後始末、ガーネットが起こした騒動のフォローなど裏方に回っている。
- 郝 玉環(ハオ ユウファン)
通称《天狼星姫》。上海の狼グループ《鉄の森(ヤルンヴィド)》の《大狼》。
非常に美しい黒髪の女性ながらその戦闘力と危険性は絶大。
初めて出会った麻綾のことを「エミリア」と呼び、まるで恋人のように接するが・・・
- アンジェリカ・林
《鉄の森》に所属する狼の少女。玉環を大姐さんと呼び忠誠を誓っている。
鉄板仕込みのブーツを履き、格闘戦を得意とする。
荒っぽくバカっぽい言動が目立つが、与えられた恩は必ず返す義理堅い性格。
- ヘルガ・クラースナヤ・キリーロヴナ
通称《北の赤鬼(クラースナヤ・ジヤヴォール)》。
ガーネットの上司であり、猟団の訓練教官を務める実力者で、真綾の先々代に当たる元赤ずきん。
真綾を保護し訓練すると同時にその能力を危険視している。
- クラウディア・ヴェルミリオン
ヘルガの師にあたる先代の赤ずきんであり、麻綾の母親。
ヘルガに赤ずきんを継がせた後、猟団から一線を引いて夫である蘇芳心一郎との間に麻綾を授かるが10年前に消息を絶った。
- ハティ・フェンリスドッティル
真綾の前に突如現れた狼の女性。
不可思議な言動が多く、真綾のことを「お姉ちゃん」と呼ぶが・・・