概要
『愛しい嘘〜優しい闇〜』は、愛本みずほによる日本の漫画作品。『Palcy』にて、2020年4月25日から連載中。単行本はもともと電子書籍限定で配信されていたが、2021年7月より紙媒体でも刊行されている。
2022年にテレビ朝日系列の金曜ナイトドラマ枠で実写ドラマ化。主演は波瑠。原作は連載中のため、作者の愛本によると、ドラマでは「原作にはない要素」が取り入れられるとのこと。
登場人物
- 今井望緒(演:波瑠)
江波マンガスタジオの漫画家アシスタント。3年前に漫画家デビューするも、それ以降は鳴かず飛ばず。「クロ」という唯一のファンがいる。
争い事が苦手なタイプで、自分の主張を押し通したり相手を怒ったりすることができない。
同窓生
- 雨宮秀一(演:林遣都)
望緒の中学時代の同級生。容姿端麗・成績優秀と学年の王子様的存在で望緒の憧れの男性で現在は東京でIT企業の社長をしている。
その裏ではクラスメートである中野幸の放火を目撃しその事をネタに金銭をゆすったり、交際相手の女性に暴力と借金を繰り返すなど非常に残虐で狂気に満ちた人物。社長就任も中野のお膳立てに過ぎず、後に中野に監禁された。その後、脱走し今井を含む同級生の殺害を企て本田を刺傷させ、望緒を殺害しようとしたが、最終的には介護施設の地下駐車場で母・サユリから刺殺され亡くなる。
- 本田玲子(演:本仮屋ユイカ)
東青山法律事務所所属の弁護士。中学時代は三つ編みで眼鏡を掛けていた。冷静沈着な望緒のよき相談相手。
中学時代に当時の担任である田村に想いを寄せており、タイムカプセルに田村宛のラブレターを書いて入れた。
その後、独立して本田法律事務所を立ち上げる。
- 野瀬優美(演:黒川智花)
旧姓「北川」。同級生の中で一番早く結婚し、現在は専業主婦。穏やかでおっとりした性格の一方で夫・野瀬正のDVと束縛に悩み、不倫をしていた。父親は銀行員。
奈々江を偲ぶ会で幸を殺害するためにワインに毒を仕込んだが、幸が咄嗟にワインを入れ替えたため自身が毒入りワインを飲む羽目になり死亡した。
- 岩崎奈々江(演:新川優愛)
甲府のOL。中学時代はクラスのお姫様的存在で今でもSNSでキラキラした写真をアップしている。ストーカー。
望緒のアパートに空き巣に入ったことがバレ、玲子たちに追及される。見逃されたあと遺体で発見される。
死ぬ直前に優美にドライブに誘われ渓谷に行く。優美が正から暴力を受けている事、そして不倫している事を馬鹿にして笑う。カッとなった優美につり橋から突き落とされる。
- 深沢稜(演:溝端淳平)
深沢ワイナリーの後継ぎで、望緒とは幼馴染の間柄。
中学時代の夏祭りの帰りに稜、玲子、優美、奈々江の4人で花火をしていたが、ロケット花火の一つが中野幸の家に飛び、その後火事になったと思われていたが、実際にはロケット花火は玄関前に落ちただけで、火事の原因ではなかった。
- 中野幸(演:林遣都(※雨宮秀一と一人二役))
望緒たちの中学時代の同級生。整形し、雨宮秀一になりすましてIT企業の社長をする。
彼が優美の不倫相手だと思っていた野瀬正にナイフで刺される。
中学時代は親から虐待を受ける日々を受け続けた挙句、夏祭りの日に家に放火し両親を殺害してしまうも、それを本物の雨宮秀一に目撃され、以降は秀一に脅迫、強請られていた。
秀一を刺したサユリの罪を被り逃亡していたが、警察に連行されている時、野瀬正に再び刃物で刺された。その後は生死不明。
「クロ」という名で望緒にファンレターを送っていた。
江波漫画スタジオ
- 江波ヒロコ(演:西尾マリ)
人気漫画家。望緒の良き理解者で、りえの望緒に対する態度に日々悩んでいる。
- 岡崎りえ(演:松村沙友理)
漫画家アシスタント。気が強く先輩である望緒に対して事あるごとに"謝罪"を要求するなど高圧的。望緒の作品のアイデアを盗んで雑誌に投稿・連載が決まるも、傘の取り違えにより、望緒と思い込まれ横断歩道でミリタリーコートの男に押され、車にひかれて右腕を複雑骨折する。
事故に遭った後、見舞いに来た望緒に対して「本心では私の不幸を喜んでいる」などと発言し、花瓶などを手当たり次第に投げつけただけでなく、わざわざ望緒の自宅前にまで押しかけ恨み節を散々吐いていた。
後に、盗作疑惑に憤慨していた中野がミリタリーコートを着て姿を隠した上で意図的に彼女を狙って突き飛ばしていたことが発覚した。
しかし、中野から諭されたことで自身の行動が惨めに感じたのか、漫画で正々堂々と戦う決意を固めた。
同窓生の家族
- 野瀬正(演:徳重聡)
山梨県警の刑事部長。優美の夫。妻にDVと束縛を繰り返していた。潔癖症。優美の死後、歯止めが効かなくなり、幸を優美の不倫相手だと思い込んでナイフで刺した。
その後、逮捕された幸を再びナイフで刺し彼を殺害した。
演じた徳重氏の怪演っぷりから付いたあだ名は「令和の冬彦さん」。
- 雨宮サユリ(演:高橋ひとみ)
秀一の母。若年性アルツハイマーを患っている。
本当は意識も記憶もはっきりしていて、幸が秀一になりすましていることにも気づいている。むしろ、彼を本物の息子のように思っており、血の繋がった息子であるはずの秀一にはその凶暴性から「人の心が分からない怪物」と嫌悪感を示している。
その後、息子がこれ以上誰かを傷つけないようにナイフで殺害した。