滅「あれは……」
西馬ニコ「仮面ライダーゼロノス…だった男。桜井侑斗」
「時の運行が変わったらしい……。俺が仮面ライダーゼインだ!」
演:中村優一
概要
その変身者はかつて、仮面ライダーゼロノスとして時の運行を守った桜井侑斗であった。
しかし、本作における侑斗はかの『仮面ライダー電王』本編とは別の時間軸から来た人物らしく、人類が暴走した「地獄の未来」から来たと話している。
また、「俺の知る時間の中に愛する者のために戦ったという時間は存在しない」と本人の口から公言されているほか、彼に随時付き従っているはずのデネブが存在しない相違点がある。
詳細と動向
本来の歴史での彼の活躍を(データを通して)認知していたブレンはライダーゼインの適格者たる彼に心酔していたが、その事実を知り、狼狽する。
さらに、真の目的が「全ての物質をコントロールし人間の中にある全ての悪意を駆逐する事」即ち「仮面ライダークロニクルを通して人類を滅ぼす」ことだと判明し、ゼインを悪とみなした滅らに離反されてしまった。
ブレンは戦う気力すらなくしたが、彼を本来の歴史の侑斗と同じく「愛する者の為に戦う仮面ライダー」へと変えるために反旗を翻すことを決め、ライダーゼインが再変身したのに合わせて自らも仮面ライダーブレンに変身。ゼインが放ったフォーカードから滅が変身させられた仮面ライダーアークゼロを庇い、変身を解除させられてしまった。
それでもブレンが説得を続けたことで侑斗の心境に変化が生じたのか思い留まらせることに成功し、変身を解除した。
しかしそれも虚しく、ゼインは侑斗の身体を乗っ取りついに覚醒。西馬ニコの声に変え、幻夢コーポレーションに仮面ライダークロニクルの一般開放の再開を命令した。
ep5「創世の女神と第三のシンギュラリティ」からはゼインに乗っ取られた状態で活動。
仮面ライダークロニクルを一般開放したのは『悪意を持つ人間を炙り出す』のが目的だったことが判明。
早速ライドプレイヤーに変身して暴れていた悪人を見つけ出すと、容赦なくファイズブラスターを使用して撃破。そのままゼインカードに変えてゼインドライバーで裁断し、事実上その命を奪ってしまう。
既に数百人の命が奪われているが表向きには「行方不明者」として扱われ、世間からは「仮面ライダークロニクルの悪夢の再来」とされている。
ゼインの操り人形と化したままゲンム・ハイパー不滅ゲーマーと交戦するも彼の独特な戦い方に翻弄される。
戦いの最中仮面ライダーゼロツーのゼインカードを使用した瞬間カードの破片をゲンムにガシャコンバグヴァイザーで回収され、ゲンム=黎斗の計画・及びアークとゼアが互いの力を合わせて誕生した仮面ライダーゼロスリーと交戦。
レジェンドライダーの力を消費して一時は優位に立つも、一瞬の隙を突いたゼロスリーにより変身解除させられた。これによって肉体がゼインによる支配から解放される。
その直後にその場に突如現れた仮面ライダーエボルXの手引きにより撤退させられた。
ep6「ラブ&ピースと次元の救世主」では、ep5でゼインに乗っ取られていた間も彼自身の記憶はきっちりと残っていたようで、ゼインドライバーを見つめながらライドプレイヤーを撃破した際の記憶を回想し「俺が……人間を、消した……?」と動揺していた他、しれっと現れたエボルXに「良いねぇ…破壊の限りを尽くす仮面ライダー」と評された際には「俺の目的は破壊じゃない!ただ……崩壊した未来を変えたいだけだ」と反論したが、ドライバーを持つ手は震えてしまっていた。
その後はゼインに『何をしている。未来を蝕む悪を裁くのだ』と、仮面ライダーゼインとして行動することを催促され、「それで本当に、未来が変えられるのか?」と疑問をぶつけ、「変わるさ。善良な世界へとな」という言葉を受け、「DIMENSION」のゼインカードを「時の運行は俺が変える」と時の運行を修正する決意とともに生成する。
ネタバレ注意⚠️
そこに現れた仮面ライダーゼロスリーとの再度の決戦では、ギーツⅨのゼインカードを使用してギーツバスターQB9を召喚。創世の力を使用してゼロスリーと互角の勝負を繰り広げたが、ゼロスリーはランペイジガトリングプログライズキーが装填されたエイムズショットライザーを召喚。「ランペイジオールブラスト」をマトモに喰らってしまい、撃墜される。
その後、ゼロスリーとの会話で自身が生きていた荒廃した未来を生んだのが他でもないゼインであることを悟り、わざとゼロスリーのライダーキック「ゼロスリービッグバン」を受けて敗北・変身を解除される。「DIMENSION」と書かれたゼインカードの力でゼインの力が誰かの手に渡る前に時空の狭間へ消し去ろうとするが、ジョゼフ乱堂に扮したエボルトのクローンが変身したエボルXにカードを奪われてしまう。
そこへ本性を現したエコルが落ちていたゼインドライバーを回収し、ライダーゼインに変身した。その直後、予定通り、エボルXに渡された「DIMENSION」のゼインカードを発動させて世界の書き換えを行うための準備を整えた。
侑斗は最早用済みとしてゼインに始末されそうになるが、ときめきブライダルガシャットを2本ヒューマギアモジュールに装填した、ラブ&ピースに目覚めたブレンが現れて侑斗を守ろうとゼインに立ち向かい「DIMENSION」で生じた次元の彼方へと追放されてしまうも、その際に「桜井侑斗!本当の自分を思い出せ! あなたのときめきを忘れないで~!」と檄を飛ばされ、侑斗は嘗ての記憶···すなわち正史における自分を思い出しかける。
ゼインに追い詰められそうになったが、何処からか現れたゼロライナーで撤退した。
そしてep7「アウトサイダーズと最期の戦い」の予告には、嘗て変身していた、仮面ライダーゼロノスの姿があり…?
余談
- 中村優一氏は本作で作品を跨いで、4人の仮面ライダーに変身したことになる。
- このことを踏まえて、ep4のオーディオコメンタリーでは柴﨑監督が「ギネス申請してみたら?」と冗談めかしてコメントしていた。
- ep.3『バトルファイトの再開とゼインの誕生』の配信開始後、Twitterの公式アカウントでもゼインの正体が発表されたが、当該ツイートでは「仮面ライダーゼインの変身者はかつて仮面ライダーゼクロスだった桜井侑斗(演:中村優一)!」と誤って表記されていた(既に修正済み)。
- 真相が判明するまでは、視聴者の中には、本作に登場する桜井侑斗はテレビ本編や映画で主に登場していた「侑斗」ではなく、未来でイマジン達と闘っていた「桜井」と推測する声があった。変身を解除した際には一瞬彼の目元にノイズらしきモノが映っており、テレビ本編で帽子を被って目元を殆ど見せなかった桜井である事を示しているのではと推測されていた。実際に演じた中村氏は現在30代で桜井の年齢に近く、CSMゼロノスベルトの紹介動画で本人の口からも語られている事も起因していると思われる。
- しかし、上述の通り、『電王』本編の「侑斗」や「桜井」とも異なる別人であることがep.4「狂った時の運行とゼインの正体」で判明しており、オーディオコメンタリーで語った中村氏のイメージによると、「基本ベースは(本編の)桜井侑斗で、同じ役ですけど気持ちを新たに挑戦しました」、「自分の正義を貫いた方が良いと思いました」と語っている。
- 変身時に侑斗の背景で現れる青と赤の光球とそこに光景がタイムラプス状に写るのは「地球がぐるっと回って元の位置に戻って来るイメージである」と柴崎貴行監督は語っている。