この記事はゲーム『十三機兵防衛圏』の重大なネタバレを含みます。閲覧にはご注意・自己責任で!
概要
CV:種﨑敦美
この作品における「森村千尋」は数人存在する。
森村千尋
年齢:32歳
セクター4こと1985年の咲良高等学校の養護教諭の女性。未来人であり、同志の井田鉄也とダイモスから世界を守る為に機兵に乗れる適合者の少年少女たちを集め、「機兵計画」を推し進めている。
その正体は2周前の元適合者の「森村千尋」であり、同じくリセットを免れた井田同様に適合者の資格を失っている。
元はセクター1(2100年代)の出身。2周前の世界でダイモスの侵攻で街が壊滅し、和泉十郎と沖野司と共に偶然地下の「円盤」に辿り着く。そして全てのセクターが制圧されて世界がリセットする寸前に、沖野が偶然見つけたセクター0に和泉と共に転移した(沖野は脱出できなかった)事でリセットを免れ、16年前の世界にループした(正確にはセクター0に彼女たちのデータが保存され、リセット後の世界に16歳の姿で現れた)。
その後破滅の未来を回避するべく和泉と共に闇に紛れて奔走したが、結局ダイモスは現れてしまう。適合者の少年少女たちを集めて抵抗を試みるが、Dコードの存在を知った和泉が適合者たちを殺した事で、和泉と袂を分かつ事となってしまった。その後井田を含め生き残った5名の適合者の少年少女たちと防衛戦を繰り広げるも敗れてしまい、先に円盤に向かわせた4名の後を追うように自分と井田は機兵の前身である「98式二輪車両」を使ってセクター0に転移しようと試みるが、森村は間に合わず井田だけをループさせて死亡した。
森村はセクター0のデータが上書きできなかった為、本編の現周において1周前の記憶がない16歳の姿で出現。一方で和泉の方はセクター0にデータを上書きした事で32歳の姿で別の場所で出現した為、森村はひとりぼっちになってしまった。しかし直後にループしてきた井田の説明を受け、井田と共に世界を救うために奔走する。森村は本来は和泉と同い年だったが、現周においては井田と同い年で和泉より16歳年下となった。
1周前の体験がない為に和泉とは認識にズレが生じており、和泉が1周前に適合者たちを殺害した事から井田から凶悪な殺人者と説明を受けていた。そして先にセクター0に逃した筈の生き残りの4名が精神だけの状態になってセクター0に保存されていた事から、井田から和泉が彼らを殺したと言われ、森村は彼の狂行を止めるために自らの手で和泉を殺害した。
しかし後にドロイドとして復活した仲間の言葉で、精神だけの状態になったのは事故でループ転移がうまく出来なかった事が原因だと言われ、少なくとも4名の殺害に関しては和泉は関わっていなかった事が判明。それ以来昔から好きだった人を殺してしまった罪悪感を抱き続けている。
廃人となった「鞍部十郎」に426こと和泉十郎(2周前)の記憶を移植していたのは、愛していた十郎を取り戻したいとの想いからであり、同時に自分自身が適合者に戻るために冬坂五百里に自分の記憶を移植して彼女を乗っ取ろうとしていた。しかし「機兵計画」がセクター2こと2064年で行われた防衛戦でばら撒かれてしまった「DD426」というウィルスによって機兵が汚染されてしまい、解除コードもわからなかった事で「機兵計画」を諦めてしまい、最後の手段として「イージス計画」を決行することを決意し、同時に鞍部と冬坂に対しても興味を失った。
しかしこの手段は「廃墟となった誰もいない時が止まった世界で、適合者と元適合者たちが死ぬまで生き続ける」というものであり、世界の真相を知った森村はダイモスの侵攻で世界が作り直されるよりはマシと思っており、これ以上抗うよりも愛する和泉と共に寿命まで緩やかに生き続けたいという願望からこの手段を選んだ。しかし同じく世界の真相を知る者たちからは「適合者たちにとって本当の意味での破滅になる」と反対されており、和泉の方も取り返しのつかない破滅の道を選ぶ森村を、記憶移植による乗っ取りの件も含めて痛烈に批判している。
森村千尋(少女)
年齢:16歳
本編より1周前の適合者の森村千尋。
ダイモス侵攻後、前周の森村千尋たちと行動を共にしていたが、和泉十郎(2周前)によって殺害されている。
千尋(子ども)
年齢:5歳
郷登蓮也と行動を共にする幼稚園の制服を着た幼女。
元はセクター5こと1945年に暮らす三浦慶太郎の妹「三浦千尋」。戦時中の為兄と共に鞍部家にお世話になっていた。兄や鞍部玉緒を慕っており、母親が作ってくれた兎の編みぐるみを大切にしている。
その正体は森村先生こと2周前の森村千尋が作り出した彼女のクローン。「クローンに適合者の資格は得られるのか」という実験で赤ん坊の姿で生み出され、セクター0に保存されていた「森村千尋」の記憶を移植されたが、適合者の資格は得られず、記憶を封印されセクター5に住む三浦家に里子に出された。そのため兄の三浦とは血の繋がりがない。
今までは年相応の幼女として過ごしていたが、森村のクローンの存在を知った郷登に攫われ、封じられていた記憶が復活。一変して大人びた性格になり、自らを「森村千尋」と名乗り全システム掌握の為に郷登と行動を共にする。一方で今までの記憶が消えたわけではないため、三浦を兄として慕う気持ちは持っており、兎の編みぐるみも肌身離さず大切に持っている。
冬坂五百里
年齢:16歳
13人の主人公のひとり。セクター4こと1985年の咲良高等学校に通う普通の女子高生。
その正体は現周における適合者の「森村千尋」。本来はセクター1(2100年代)の出身で、同じセクター出身の和泉十郎や沖野司とは昔からの友人になる筈だった。
しかし赤ん坊の頃に2周前の森村千尋たちによってセクター4に移され冬坂家の養子になり、義両親によって名前も「冬坂五百里」と名付けられた。
「森村千尋」の生体IDは上級管理権限であるため、現周の「森村千尋」である冬坂は「円盤」にある中枢コンピュータの殆どの機能に接続する事ができる。
冬坂が見ていた夢は森村によって移植された「2周前の森村千尋の記憶」であり、適合者でなくなった森村は人格を上書きして冬坂を乗っ取ろうとしていたが、機兵計画が頓挫した事で現在は諦めている。