概要
「ダイモス」または「D」と呼ばれる怪獣と戦う為に作られた巨大ロボット。
思考操縦式で、機兵からの情報は搭乗者自身の声という形で直接脳に送られるようになっている。
当初は自律制御の遠隔操作型だったが効率が悪く、怪獣こと「D(ダイモス)」の影響を受けやすくなるため、10番機兵から搭乗型になった。しかし搭乗するだけでパイロットの脳に大きな負担を与えるため、稼働限界を迎えるとその都度休息が必要となる。
機兵に乗れるのは適合者と呼ばれる少年少女たちであり、機兵操縦のナノマシン投与と搭乗者登録が必要。搭乗者の身体のどこかに「起動マーカー」があり、それをスライドする事でSTARTと文字が浮かんで登録されている機兵が起動できる。
機兵に乗れば各時代に転移する事もでき、ゲートを使わないで各時代に転移できる唯一の手段でもある。別の時代にあっても起動すれば機兵は搭乗者の元に転移してくるが、逆に同じ時代にあると搭乗者が機兵のところに行かなければ搭乗できない。
またコクピット内では適合者は全裸で操縦する。
型番ごとに大体の兵装は共通しているがパイロットによって細かな差異があり、後のアップデートで各パイロットごとの専用兵装も追加された。
第一世代機兵
最初に生産された近接戦闘特化の機兵。
機兵の中では最も古く、12番機までがこの型。10番機から有人式となる。
左腕には巨大な削岩機が装備されており、攻撃のリーチはどれも短いが、機動力が高く怪獣の懐に潜り込めば大ダメージを叩き出せる。対空攻撃手段が皆無だが、E.M.P装備が標準搭載されているため、これで飛行怪獣を地面に落とすことで対処可能。リミッター解除、及び防御形態というフォームチェンジのような機能があり、防御力を犠牲に攻撃力を、あるいはその逆を大幅に強化できる。
ゲーム上では近接アタッカー兼タンク。アーマー持ち相手には第1世代による突貫はほぼ必須。なにより突っ込んで殴ればいいシンプルさが強み。
第二世代機兵
近接、遠距離攻撃に加えて支援の性能を持つ万能型の機兵。
13、14、15番機の3つが存在する。この機兵以降最初から搭乗型として製造された。
この手の兵器にありがちな器用貧乏に陥らなかった代わりに兵装も装甲も全部盛りした結果、2200トンもの重量になり、機動力がやや低い難点を抱えることとなった。
肩部有するロケット砲で遠距離攻撃を行い、近接戦闘では第一世代並みに強力なプラズマアーク溶断機を持つが、消費が甚大な上に単体攻撃しかできない。自動で怪獣を攻撃する固定砲台を召喚することもできる。
実際のゲーム上ではパイロットとプレイヤーの運用次第で大きく使い勝手が変わる…つまり扱いの難しい機体。
一方で中盤からはヒーラーやバッファー仕様にした本機が1体は欠かせなくなってくる。
第三世代機兵
砲撃戦を得意とする遠距離型の機兵。16〜19番機まで存在する「新型」。
大きくせり出した胸部の主砲が特徴。レールガンや連射砲、多くのミサイル兵装で遠くの怪獣を狙い撃ちできる。また、ミサイルレインなどの範囲攻撃や、E.M.P.スタナーによる支援など、さまざまな兵装を使いこなせる。反面、近接戦闘用の武装が少ないので懐に潜り込まれると窮地に立たされる。
実際のゲーム上では遠距離型どころか超広域殲滅型と言っても過言ではないバカみたいな射程と攻撃範囲、攻撃力を兼ね備えたアタッカー。懐に潜り込まれても全力出せないだけで迎撃用の近接兵装にEMPがついているなど、自衛もバッチリで窮地に立たされることはない。
ではそんな本機の弱点は何かというと、アーマー貫通兵装に乏しい事。貫通がついていなくてもゴリ押しできるぐらいの超々高威力武器(特にもはやアレとしか思えない「超大型ミサイル」)も豊富なのだが、そうなると今度は間接的に燃費が問題となってくる。
武装の特性といい扱いの難しさといい、何から何まで第一世代と対照的なユニットである。
第四世代機兵
二つの巨大ティルトローターで飛行可能となった機兵。20〜23番機が該当。
怪獣に用いられている技術を解析して設計し、フィードバックさせたレーザーによる射撃や小型の攻撃用ドローンの射出など、他の機兵にはない最新鋭の兵装が特徴。ほかの機兵のサポートを目的として造られたため、支援行動を得意とする。またマルチロックミサイルやレッグスパイクなど怪獣を攻撃しつつ弱体化することが可能な兵装を持つ。マルチロックミサイルは分散タイプ且つ自動追尾型のミサイルで使い勝手が良い。
というのは設定上の話で、実際のゲーム中ではぶっちぎりで最強アタッカー。
ザコをマルチロックで蹴散らしながら地形を無視して直進、脚部のとっつきでボスのアーマーを撃ち貫く。
特にドローンの火力はアップデートでナーフされてなお圧倒的で、ストーリーを楽しむだけならイージーモードでドローンを垂れ流していればクリア可能。
重機ロボをローターで無理矢理飛ばしているのもロマンがあって良い。
航空戦力は本当に偉大である。
弱点は高機動飛行型らしいHPと装甲の薄さ。他の三世代と比較しての話ではあるが、ボス級の怪獣の攻撃を正面から受けるのは流石に避けたほうがいい。
また、「人によっては」全機兵の中でも最悪の弱点が存在する。それはゲームクリア後のやりこみステージを進めていくと敵怪獣も広域EMPを使い始め、頼みの綱のドローンがほぼ無力化されてしまうこと。こうなると使い勝手は変わってしまう。
98式二輪車両
機兵そのもののプロトタイプ。
遠距離砲撃しかなかったために怪獣に接近されると手も足も出なかった。
この教訓を生かしたのが近接戦に対応した(第一世代)機兵である。
グラディエーター
第一世代機兵の設計データを元に作られた怪獣。実質的な敵機兵。
本作の怪獣が通常種、強化種、EXの三段階で強くなるが、本怪獣は通常種の時点からボス格として登場。多くのボス怪獣は自らターミナルに突貫することはないが、本機に限っては積極的にターミナルに向けて進軍してくる。
第一世代相当だけあって移動力も高く、アーマー貫通持ちで早急な対処を要求される。
幸いにも強化種以上がでてくるのはやりこみステージに突入してからである。
関連イラスト
関連タグ
ネタバレ
この先は『十三機兵防衛圏』の重大なネタバレを含みます。閲覧にはご注意・自己責任で!
設計者は主に沖野司であり、森村千尋たちがD(ダイモス)を生み出す制御鍵のシステムを流用し、ダイモスの製造に割り込む形でセクター1こと2104年の自動工場に発注をかけている。そのため機兵は宿敵であるダイモスと兄弟であるとも言える。
2104年の侵攻では間に合わず、2064年のダイモスの初期の侵攻ではじめて登用。後に侵攻が本格化した2064年での戦闘中に「DD426」と呼ばれるコードに全機兵が汚染されて機能を停止してしまう。戦線は崩壊してしまい、森村は搭乗者たちの生命を優先させて全機兵をランダム転送させた為、機兵も搭乗者たちも離散してしまった。
「DD426」に汚染された機兵は乗るだけで脳に記憶障害などの深刻なダメージが及ぶようになり、まともに乗れなくなってしまい解除コードもわからず、計画の主導者だった森村は機兵計画を諦めていた。
しかし姿を隠して1944年に潜伏していた沖野が、三浦慶太郎を使って「DD426」の影響を受けないで機兵を動かすコードを作り上げた。最も2064年の戦場での出来事から「DD426」をばら撒いた裏切り者がいる事を確信し、森村を含めかつての仲間たちを誰一人信用できなかった為、誰にも伝えず適合者たちが三浦に接触するだけでコードが拡散されるように仕組んだ。
一方で別の人物は起動マーカーがない適合者たちにマーカーを付与させるのと共に、ダイモスが強化されるというデメリットがあるが、機兵の全機能と強化機能を解放するためのコードを適合者たちに拡散させていた。後に沖野が三浦に仕組んだコードを発見し、それもコピーして一緒に適合者たちに拡散させていった。
その甲斐があって、最後の防衛戦では汚染された機兵にも問題なく乗れるようになった。
第一世代機兵
第一世代は井田鉄也が設計・生産し、沖野が追加装備を担当した。
途中の10番機から搭乗型に仕様変更された結果か、他の機兵より搭乗者とのリンクが悪い。
10番機
元は郷登蓮也が遠隔操作していたもの。
2064年(セクター2)での戦いの後に戦線離脱のため放置された後、とある人物により緒方稔二に搭乗登録された。
11番機
10番機と同様の経緯を辿り、関ヶ原瑛に搭乗登録された。
12番機
沖野の機兵で1944年(セクター5)に隠されていたが、最終戦で比治山隆俊に譲渡された。
第ニ世代機兵
2064年(セクター2)での戦いの後、一度離散しバラバラの経緯をたどる。
13番機
2024年(セクター3)に転移。
1年後のセクター3でのダイモス侵攻の際にも一機で前線に立ち、本編では倒れた状態で放置されている。
最終戦では元の搭乗者である鞍部十郎が搭乗。
14番機
1984年(セクター4)に転移し、本編では敷島の兵器格納庫に保管されている。
最終戦では元の搭乗者である東雲諒子が搭乗。
15番機
崩壊した2104年(セクター1)に転移。
元々関ヶ原の機兵だったが冬坂五百里に譲渡され、関ヶ原は第一世代11番機に搭乗する。
第三世代機兵
沖野が設計・開発し自動工場に発注した。
森村たちが新型と呼んでいるのは第四世代ではなくこの機兵。
2064年(セクター2)での戦いでは全機が機兵のAI制御によって稼働していた。
16番機
AIも機兵も森村たちから姿を眩ませた。AIは最終的に機体を如月兎美に譲渡。
17番機
16番機同様に森村たちから雲隠れした後、AIは最終的に機体を南奈津乃に譲渡。
18番機
AIは森村たちと合流したが、機兵本体は転移後行方不明。
19番機
AIは沖野の12番機と共に1944年(セクター5)に転移した後に消滅。
現在は日本軍の工廠に保管されており、沖野によって三浦慶太郎に搭乗者を変更された。
裏設定によると沖野が19番機の搭乗者を比治山ではなく三浦にしたのは、消滅寸前の19番機AIの遺言を汲んだ事が理由。
本編中で三浦は機兵と共に1985年(セクター4)に来てから最終戦まで19番機兵を動かせなくなっていたが、これは事情を知らない三浦が最終戦まで無茶な特攻をしないよう17番機のAIがロックをかけた為。
第四世代機兵
沖野が最後に設計するも森村たちは採用せずペーパープランに終わっていた。
しかし設計図を手に入れたとある人物が制御鍵を使い、森村たちが関与していないところで最終戦に向けて自動工場に発注、製造されることとなる。
そのため他の機兵と違って「DD426」に汚染されていない最終戦が初陣の決戦兵器。
とある人物が適合者たちにコードを付与した際に、元々機兵登録がなかった適合者の内4名に搭乗登録をしている。
20番機
網口愁が搭乗。
鷹宮や郷登よりコード付与が遅かった網口が2人よりも番号が早い20番機なのは、汚染回避コードの完成前の時点で第四世代機兵の発注者が、自らの協力者に「網口は汚染されていない機兵にして欲しい」と要請され、事前に20番機兵を確保していた事による。
21番機
鷹宮由貴が搭乗。
22番機
郷登蓮也が搭乗。
23番機
薬師寺恵が搭乗。
グラディエーター
やりこみステージで登場するEX種は怪獣ではなく「過去にハッキングされ奪われてしまった機兵」と明記されている。
第1世代そっくりであることと無人機であること、ストーリー中の描写などからおそらくは1~9番機である可能性が極めて高いが何番機かまでは明言されていないため推測の域を出ない。