解説
衣類などをこすりつけて汚れを落とすための凹凸が設けられた板である。自動洗濯機の出現によりほとんど用いられなくなったが、靴下などの汚れの酷い部分を下洗いするためなどに使われることがある。
昔から使われているようなイメージがあるが歴史は意外と浅く、発祥は18世紀のヨーロッパ、欧米で洗濯板が広く使われるようになったのは19世紀になってからと言われている。
それまでは、台の上に濡らした洗濯物を広げて「洗濯棒」と呼ばれる棒で叩いて汚れを落としていた。
日本には明治時代になってからヨーロッパから移入され、使用されるようになった。それまでは日本に類似の道具がなく、洗濯物を洗うには足で踏んだり手で揉んだりしていたという。
比喩
その形状から痩せて肋骨の浮き出た、まな板越えのガリガリな胴体をそれに例えられることもしばしばある。
→貧乳
また宮崎県には波の侵食で形成された「鬼の洗濯板」という地形がある。
楽器としての利用
金属で作られたものは、表面をこすったり、金属のマグカップやシンバルなど叩けば音の出るものを結わえ付けて、打楽器として利用することがある。日本語ではこの用途のものを特にウォッシュボードと呼ぶ。