本項の情報にはネタバレが含まれる可能性があります。原作未読の方はご注意ください。
プロフィール
字 | 琼林(けいりん/Qionglin/チョンリン) |
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号 | 鬼将軍(おにしょうぐん/Ghost General) |
身長 | 183cm |
誕生日 | 4月11日 |
声優 | 中国語:邵彤(アニメ)、藤新(ラジオドラマ)、李昕(ドラマ) |
日本語:島﨑信長(アニメ・ドラマ)、保志総一郎(ラジオドラマ) | |
俳優 | 于斌 |
アニメ・ドラマ等様々なメディアミックスが展開されているが、中国の検閲などの事情で媒体ごとに多少性格や設定が異なっている。ドラマ『陳情令』では特にそれが顕著である。
概要
中国語読みはウェン・ニン。
過去に魏無羨によって調整され、凶屍よりも遥かに強い力を持つ「鬼将軍」として蘇る。
「鬼将軍」という呼び名は夷陵老祖と同じく悪名高く、知らぬ者はいない。
魏無羨の第一の手下で、とうの昔に焼き払われたはずの凶屍。
人物
原作では一人称は「私」で、心優しく穏やかな性格。
温家の傍系のそのまた傍系の世家公子。地位は低くないが内気で臆病。卑屈で引っ込み思案。会話をする際には、言葉につかえながら小さな声で話す。
医者である温情の弟であるため、人を手当することには慣れている。
かつて岐山の百家清談会の弓比べの際に魏無羨と出会っていた。その頃に彼から弓の腕を褒められている。
一人で練習をしている時には彼の弓の腕は百発百中だったが、人前で射ることには慣れていなかった。
温家で弓比べの参加者を決める際、残りはあと一人というところで、温寧は思い切って手を挙げた。温晁を筆頭とした温家の者は温寧の弓の腕前を信用していなかったが、魏無羨の助言によって、この場で披露してみせろという流れになった。
温家の者の前で弓を射ることになり、緊張する温寧に対して魏無羨は「落ち着け。さっきみたいにやればいいんだ」と励ます。その言葉に、温寧は感激の眼差しで魏無羨を見ていた。
結局緊張のあまり的から外してしまい、温晁らに笑われてしまう。彼は居た堪れずその場から去り、推薦してくれた魏無羨に対して恥をかかせてしまったと謝っている。
魏無羨は恥をかいたなんて全然思っていないと言い、温寧に対して励ましの言葉を送り、注意すべきことを助言した。温寧はその言葉を熱心に聞いてしきりに頷いていた。
そんな経緯があり、魏無羨に恩を感じている。
温氏に捕まった江澄を救い、手当をし、二人を姉・温情がいる夷陵の『監察寮』に匿った。
助けた江澄に蹴り付けられたり、現代編では酔っ払った藍忘機に殴られたり蹴られたりして何かと不憫である。
射日の征戦後、温寧は岐山温氏の残党の居住地(監禁地)にいたが、金子勲によって門弟とともに窮奇道へ連れて行かれた。魏無羨は温情と共にそこへ向かったが、既に温寧は息絶えていた。
その場の監督責任者が「ここには人を殺すような度胸のある者なんていない」と言い張るが、魏無羨は『温狗は人間じゃない。殺したとしても人を殺したことにはならない』という彼らの心の中の主張を見透かしていた。
誰が殺したのか白状しない者たちに痺れを切らし、魏無羨は「こいつに自分で答えさせる」と言った。
その言葉を待っていたかのように、硬直した温寧の体が動き出し、二人の監督の喉を絞めて持ち上げる。魏無羨に「お前たちと同じ結末を迎えさせてやれ」と言われると、彼は両手で掴んでいた監督二名を思い切りぶつけ合わせた。
魏無羨が温家の残党と共に乱葬崗へ籠った際には、彼の体は「伏魔洞」の中で封印されていた。
温寧は生前気が弱かったため、あらゆる感情を心の中に隠して、恨み、怒り、恐怖、焦り、苦痛などをあまりにも多く溜め込んでしまっていた。そのせいで、死後すべてが爆発して表に出てきてしまい、その威力は想像を絶するほどだった。
普段気立てが良い人ほど、死後はより獰猛になる。
魏無羨は昔から、怨念がより深く、恨みや憎しみが強いほど殺傷力が高くなるため、凶暴であればあるほど良いと言っていた。だが、温寧をそのような傀儡にするつもりはなかった。
魏無羨は彼の意識を呼び覚まそうと考えていたのだった。
最初は温情を安心させるために言ったことで、実際のところ魏無羨には温寧の意識を呼び覚ませる自信はなかった。だが、何日もありったけの知恵を絞り、寝食を忘れ、本当にその約束を果たすことができた。
温寧は、すごく泣きたい。でも泣けないと言う。もう死んでしまっているので、彼は涙を流すことはできなかった。
思考もできて感情もある為、傷も火も寒さも毒も、生きていれば皆恐れるはずのものを何も恐れないこと以外は生者と何も変わらない唯一無二の凶屍となった。
容姿
生前は、清楚な顔立ちで全身に未熟さを漂わせた俊逸な雰囲気の少年と書かれている。
凶屍となってからは、端正な顔は蒼白でどこか憂いを帯びていおり、瞳のない白目だけの目には血色がない。
その上、首筋から頬にかけて数本の黒い亀裂が伸びていて、彼の憂鬱な表情を不気味な陰鬱さに変えている。
身に纏った袍の裾と袖口はボロボロに破れていて、顔と同じく血の気のない手首が覗いている。
手足には漆黒の鉄枷が付けられていた。
家族
姉:温情
温家の全盛期は夷陵の『監察寮』の寮主をしていた。
身に纏っている炎陽烈焔袍の火炎の赤色はかなり鮮やかで、階級は非常に高い。温晁と同じ階級である。
肌は微かに浅黒く可愛らしい顔立ちをしているが、眉と目からはなぜか傲然とした雰囲気が漂う。温寧とは正反対の性格である。
温宗主・温若寒と彼女の父親は子供の頃から仲が良く、その上温情は医術に造詣が深い逸材だった。そのため温若寒に気に入られている。