概要
牧野怜治とは、『SIREN』外伝「羽生蛇村異聞」のキャラクター。
第三話の主人公で、先代の求導師。27年前の儀式を主宰したものの、志村家の長男・晃一が御神体を破壊して儀式を妨害した上に、当時生贄になるはずだった美耶子にも逃げられてしまい儀式は失敗。結果儀式失敗の代償として地震が発生し、村に甚大な被害が及ぶこととなってしまう。
当時独身で跡継ぎのいなかった怜治は神代に代替わりを迫られ悩んでいたが、妹の涼子と神代家に向かう道すがら、豪雨の空から突如車ごと降って来た家族に出くわす。家長と思しき男は車に先んじ身一つで空から墜落し、その直後に彼らの自家用車が続けて墜落して来た。突然のことにハンドルを切り損ねた怜治は、自分の車のフロントガラスに落ちた父親が地面にずり落ちたところを思い切り乗り上げ、止めを刺してしまう。
父親と車の中に居た母親はやがて息を引き取るが、母に守られるように抱かれた双子の兄弟に怪我は無く無事だった。当時最愛の息子を亡くして心を病んでいた涼子は迷いなく兄弟の略取を決意(ついでに異を唱える兄にはこれ以上喚けば父親の轢殺を周囲にバラすとさりげなく釘を刺している)。狼狽する兄を尻目に泣き喚く弟を攫い姿を消した。怜治は他にどうしようもなく、残った兄を引き取るしかなくなるのだった。
赤子に慶と名を付けた怜治は、求道女の手も借りつつ子育てに励み、自分の影響を受けてか慶は大人しく温厚な子に育つ。涼子に引き取られた弟とは対照的に、複雑な事情があるとは言え慈しみ深い父や求道女に恵まれた慶は、神代や村に従順ながらも彼らへの愛着も著しく、彼らが居ないと不安に陥るような、何処か頼りない青年に成長してしまう。
しかし儀式失敗に村を巻き込んでしまった怜治の苦悩は癒えず、最終的には義理の息子を後に託し、首を吊って自ら命を絶ってしまった。
リブート版のコミック『SIREN ReBIRTH』では眼鏡をかけておらず、成人時の牧野慶に似た風貌を持つ人物として描写されている。