肉塊牧野
みじめなどうけ
⚠️この先重要ネタバレのため注意
肉塊牧野自体はプレイ時に登場することは無い。しかし公式解説本『SIREN MANIACS』に収録されている外伝『羽生蛇村異聞』の書き下ろし(後に公式サイトにも掲載された)第5話において描写される。
何故牧野がこのような悲惨な末路を辿るに至ったのか、作中では明確な説明がなされないため憶測になってしまうが、本編の第3日3:03において牧野は八尾の手により赤い水に浸からされた状態で須田、竹内と過ごしている。
本来であればそのまま屍人になってもおかしくない危険な状況だが、須田が堕辰子に負わされた傷から、赤い水に彼の血が流れ、水を通じて竹内、牧野に血が流れ込む。須田には事前に美耶子から彼女の呪われた血が与えられていたため、須田が屍人化することは無い。しかし同時に美耶子の血がごく微量に竹内、牧野にも入り込んだため、彼らも中途半端な状態で屍人化が食い止められることになる。
美耶子の血にある呪いは、『神になることを拒まれる(=屍人化しない)』効果があるのと同時に、『不完全な不死』の効果も付与されているため、彼女の血を受けた者は簡単には死ねない体になる。
第3日9:48にて牧野は宮田に射殺され、遺体を燃やされた状態で放置されていた(竹内が宮田の白衣の燃えカスを見つけるシーンであるはずの牧野の遺体が無いため)。しかし前述のように美耶子の血を受けた牧野はその程度では死なず、やがて意識を取り戻す。
しかし燃やされたことで肉体が不定形になった牧野は、もう以前のように自由に動く事は叶わず、肉塊として中途半端な復活を遂げたというのが定説である。
受けた美耶子の血も微量だったせいで、体の修復までには至らなかったものと思われる。
SIREN世界には因果律と呼ばれる、異界を支配するルールがある。ファンならご存知の通り、牧野は大変なヘタレで、プレイ中は八尾絡み以外で自ら積極的な行動を取ることは無かった。明け透けに言えば何もしなかった。
無論自分から人を傷つける事もしなかったが、それは裏を返せば生きるため、或いは誰かを守るために戦わなかったという事でもあり、異界では知子を見捨て、理沙が襲われていても震えるだけで、それまで彼がしていたことも、過去の花嫁のSOSを無視し、怪異の元凶に加担するという、酌量の余地はあっても、なかなかに罪深いことである。
求導師という儀式の中心人物の立場にあり、全ての元凶である八尾と一つ屋根の下で暮らし、27年前の花嫁の“声”が聴けるという特殊能力持ちでありながら、そうしたアドバンテージを怪異の打破に向けて何一つ活かせていないことも、本編で彼自身が言ったように「惨めな道化」と言わざるを得ない状況に拍車を掛けていた。
こうした無抵抗と逃避が積み重なった結果、「本当に何もできない体になる」という報いが表れたものと思われる。
とはいえ、牧野自身はここまでされるほどの悪人ではないこと、牧野があの八尾の支配下にあった事や、義父の自殺など平穏なだけではない人生を歩んでいたことを知るファンには『可哀想』『行き過ぎでは』という同情の声もあり、SDKに救いを求める向きも少なくない。
牧野愛に溢れたファンのイラストでは(・ω・)のような可愛らしい表情の肉塊牧野がよく見られる。
コメント
pixivに投稿されたイラスト
すべて見るpixivに投稿された小説
すべて見る肉塊まきのんが審神者がいないブラック本丸に落ちてきた話
パッと思いついた小話。 いやもうほんとパッと思いついただけだから低クオリティです。 それでも書いたのは肉塊まきのんが書きたかったからです。2,583文字pixiv小説作品