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CV:宮内敦士


概要編集

アニメ『東のエデン』の裏の主人公。セレソンNo.1。30代前半。身長185cm。

かつては若くして財務省法務担当課長に就任するほど将来を嘱望された財務官僚で、個人タクシーで運転手から「100億円を何に使うか」と聞かれた際に「この国にとってやるべきことは国家規模の『ダイエット』だ」と答えた結果、ノブレス携帯を届けられてセレソンに任命された。


セレソンになった当初は極めて慎重に動き、逐一送られる全セレソンの行動履歴を観察しながら他のセレソンの動向を見守っていたが、Mr.OUTSIDEの正体に気付き、「100億円で日本を救うことは出来ないが、1200億があれば日本を作り替えることが出来る」と考えて財務省を退職する。

その後はATO商会と取引のある商社に出入りし、太いコネクションを構築。ATO重工業航空事業本部主任としてATOグループと政界官界とのパイプ役を務めた後、No.7(篁カオル)による「ATO自動車恐喝事件」とそれに関連したリコール騒動では自身の優れた能力と交渉術で事態を収拾し、最終的にはATO商会執行役員とATO播磨脳科学研究所の責任者に就任した。


ノブレス携帯を使ったセレソンゲームを下らないと考えながらもセレソンシステムには深い関心を持っており、Mr.OUTSIDEの絶大な権力を内包したジュイスを手に入れて自身がMr.OUTSIDEに成り代わることで、セレソンゲームを上がろうとしている。

セレソンの素性を9人まで特定しており、そのうち2人(結城亮辻仁太郎)とは協力関係にあったが、No.12の申請によりジュイス本体が移送されたことを知ると、60発のミサイル発射の際にそれまで利用していた結城を切り捨て、単独行動に移る。


物部の目的編集

物部の目的は「相続税100%法案」の制定と、内務省の復活である。


物部は官僚になる前から真剣に日本を憂い救おうと考え、官僚として政治家たちに日本が抱える多くの問題を追及して法律を提案していた。「相続税100%法案」も物部がかねてから構想していた税制法案であり、国民からそれと知られないように財産を召し取ることで、既得権益にしがみ付く老害とそれを食い潰そうとするニートを締め上げて排除することを目的としていた。

第一次飯沼誠次郎内閣の際に法務担当課長に就任した物部はいよいよこの法案の実現に向けて動き、財務事務次官と連携しながら省内や与野党などに慎重に根回しし、相続税制改正大綱としてまとめて閣議への提出にまでこぎつけたが、内閣総理大臣である飯沼に待ったをかけられたことで閣議決定には至らなかった。

飯沼は物部の憂国の志は理解しており、物部を自身の別宅に呼んでそのことを伝える一方、「今はまだ早い」「国民にそれと知られないように財産を召し上げる_それは最終手段として取っておくべきだ」として法案に反対。物部も譲らずに何度も飯沼邸を訪れ、手練手管を尽くして法案の重要性を説明して「この国が手遅れになる前に手を打つべきだ」と訴えたが、結局飯沼は首を縦に振らず、相続税100%法案は第一次飯沼内閣では閣議決定されなかった。

この経験から、「自分たち官僚こそが国を動かしている」と考える物部は一人の政治家の反対で法案が通らないことに絶望すら感じることとなった。なお、飯沼はこの代わりに「自分の下で国を動かしてみないか」と物部を自身の秘書に誘うが、飯沼への敗北感から距離を置きたいと考えていた物部はその申し出を断っている。

この相続税100%法案については、物部は財務省を退職した後も実現に向けて動いている。


また、物部は「今の時代は第二次世界大戦前のようにカリスマが表れてファシズムに傾倒していくことはありえない。なぜなら、人々が人間を信用していないからだ。今や総理大臣は、『自由を得て不自由になった国民』のストレスの捌け口でしかない」として、「何者かによって支配されていることに気付かれないまま、日本は進んでいくべきだ」と考えている。物部は実際には亜東才蔵のような「鎌倉の老人」が日本をずっと動かしてきたと考えており、そういったフィクサーをも含めて、ドラスティックに世代交代させてしまうべきだとも考えていた。


そうして自らが表舞台に立つことなく国を動かしていくために、戦前に絶大な権力を誇った内務省を復活させることで、日本という国自体に国家規模の「ダイエット」を行い、政府主導で有能な人材を再配置することで、世界に通用する部門だけを有効に機能させていく「小さくて小回りのきく国」に移行させようと考えている。

そのため、60発のミサイル攻撃後、物部はOUTSIDEに嫌気が差して総理を辞任した江田一彦に面会し、「一連のミサイル事件を裏でコントロールして、予想されうる最悪の事態を未然に防いだ」と告げ、OUTSIDEに成り代わることを夢見てきた江田の計画に協力する一方、その引き換えとして相続税100%法案の成立と内務省復活、ひいては日本を裏から操る権力を要求していた。


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東のエデン 滝沢朗

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