正式には「●1 ストレート 140km/h 真中中央 ゴロ(二併打) [ 併殺打 併殺 ]」。
概要
2008年(平成20年)10月7日のクリネックススタジアム宮城(通称Kスタ宮城、現在の楽天生命パーク宮城)での東北楽天ゴールデンイーグルス対福岡ソフトバンクホークスの最終24回戦。
この試合は両チームにとってシーズン最終戦、しかも5位ソフトバンクと最下位楽天とのゲーム差はわずか0.5で、負けた方が最下位となるシビアな状況であった。
その上、ソフトバンクの王貞治監督はこのシーズンをもって勇退することを表明していたため、ソフトバンクとしては最下位回避と、王監督の花道を飾るためにも意地でも負けられない試合だったのである。
その延長12回表、1アウト1,2塁で投手の佐竹健太が松中信彦に投じた初球は、140km/hの真中中央に来る、打者にとって絶好の球であったはずだった。
しかし松中はこれを打ち損じセカンドゴロ。併殺打となってしまい、ルールで延長は12回までだったのでソフトバンクの勝利は消滅してしまった。
そして、12回裏に楽天がサヨナラ勝利(これにより佐竹投手は史上26人目、球団史上初の1球勝利投手となった)。王監督最後の試合で勝利を収められなかったばかりか、ソフトバンクは12年ぶりの最下位の屈辱を味わうこととなり、松中はその戦犯として、しばらくの間ソフトバンクファンから白い目で見られる羽目になったのであった。