概要
かなしみホッチキス氏によってRPGツクール2000で制作されたフリーゲーム。
「タオルケットをもう一度」シリーズのスピンオフ作品。
「タオルケットをもう一度/裏」を原作としており、『裏』の登場人物が立ち位置や性格を変えて登場している。
内容的には独立したお話なので本作からプレイしても問題はない。
従来のシリーズとは一線を画す、幻想的で独特の世界観が特徴。
BGMはこれまでに使用されていた著作権切れのクラシックや童謡のアレンジ素材ではなく、「H/MIX GALLERY」というフリーBGM配布サイトのものが使用されている(以降のシリーズでは混合で使用されるようになった)。
元々ストーリー重視のタオルケットシリーズではあったが、今作では戦闘がほぼ演出として組み込まれている予定調和のものと化している(次作の「夜の海でお月様を釣る」も同様)。白い影を踏むことで簡単に経験値を稼げるといった仕様もあり難易度は低め。
以降のタオルケットシリーズで定着した、常時表示されている飾り枠も本作からとなっている。
あらすじ
お屋敷で暮らすお嬢様わらわぅが、ある日『笑う世界』と呼ばれる奇妙な世界に迷い込む。
状況が理解できないまま、案内役の血反吐結びに導かれ、『笑う世界』を探索することに。
幻想と怪奇に彩られた不思議な物語。
主な登場人物
主人公。お嬢様。
案内役。本作が初めての登場。
性格のきつめの女の子。
中盤から登場。
わらわぅのお世話役のメイド。メイドぷっち。
笑う世界に出没する。
笑う世界に存在する謎の存在。
物語の舞台について(半ネタバレ注意)
お屋敷と笑う世界の関係、世界を創造した主など、残された謎はエンディングでほぼ全て明かされる。また道中においても、住人の言動に注意すれば何かしらのヒントが得られるようになっている。
二周目のプレイではその言動に対し、一周目とはまったく違う印象を受けるだろう。
わらわぅのお屋敷
物語はここからはじまる。
住人はわらわぅ一人で、多くのメイドが働いている。
父親の像がいくつも設置されているが、残念ながら当人は登場しない。
不良メイド長のぷっちによって、屋敷中散らかり放題である。
高校生のわらわぅは、毎日お屋敷から学校に通っているが、ぷっちの嫌がらせによってなかなか通学できず、二週間連続で欠席している。
なお、以下の各世界の舞台にもそれぞれ「わらわぅのお屋敷」が登場するので、混同に注意。
砂漠
最初は「お茶会」から始まり、そこから砂漠(=お話)がもたらされた。
砂漠からさまざまな世界が広がり、住人が誕生する。
以下の二つの世界の基点である。
白の世界
お茶会のお話や絵本の世界観をほぼそのまま踏襲した世界。
笑う世界と表裏一体を成しており、ほぼ同時に生まれたと考えられる。
お茶会のお話の内容通り、二人の姫が住むお城(白錆の塔)やお嬢様のお屋敷、旅を共にしてくれる頼もしい三人のお友達などが登場する。
白の世界から笑う世界への移動は、狭間の世界を経由するか、ぽんぺが管理する時の回廊の扉をくぐることで開始される。
より"基点"に近いため、笑う世界よりは錆の影響を受けにくい。
笑う世界
宇宙わんこの世界・水族館・楽団の館・夜道など。
お話や絵本のストーリーに沿っていたり、また時にはわらわぅ自身が創造したりと、遊び心と無邪気ないたずら心に溢れた数々の創作が具体化した世界。
最初は緑色の忠犬が、その後は猫足昆布が案内役として旅をサポートする。
バリエーションは豊富だが、基本的にどれも単純化されており、勇者として悪い奴を倒して勝利の高笑いで幕を閉じて元の世界に戻る。
ただし世界の多くは錆に侵食され、元々の姿から不気味に歪められてしまっており、異形の住人に侵食されている。
なお、笑う世界に登場する異形の笑うわらわぅは本来、笑う世界で主役を演じる
彼女自身であり、主観の切り替わりこそあれ、別人として対峙するはずがないもの。
その他
題名の元ネタと思われるブログ公開のSSがある。
こちらはヤンデレ気味なわらわぅが男性キャラに言い寄るというもの。
関連タグ
ヨルモルキミリ:錆の概念や登場人物など、本作の設定を一部踏襲した作品