タオルケットをもう一度3
たおるけっとをもういちどさん
かなしみホッチキス氏によって制作されたフリーゲーム「タオルケットをもう一度」シリーズの一作目である。
インターネットコンテストパーク(コンパク)銀賞受賞作品(2007年冬)。
当時のバージョンにはどう頑張っても進行不能となる不具合があったのだが、にもかかわらず受賞してしまったといういわくつきの作品。
その後修正され、水星と火星を封印したバージョンが公開された。これが通称:オリジナル版である。
修正からさらに半年後の2008年、ストーリーの大筋はそのままで、「タオルケットをもう一度3(唐揚げタンポポ)」の名前でリメイクされた(以下リメイク版)。
タオルケットシリーズの登場順といえば3→2→1と認識されているが、リメイク版は正真正銘「2」の後に製作されている。
またさらに9年後の2017年には「たおるけっとをもういちど3」表記でRPGツクールMVで有料(200円)の再リメイク版(以下MV版)が製作された。製品版はBOOTHで販売されている(体験版はRPGアツマールでプレイ可能)。
なお、一般的に「3」といえばリメイク版を指す。
ちなみに2011年末頃、相次ぐ生実況強行への抗議(たぶん)のために、作者が実況に使われていたリメイク版を封印し、オリジナル版に差し替えたという顛末がある。
現在は両方ともベクターでDL可能(オリジナル版はふりーむでは公開停止)。
それぞれのバージョンでイベントの有無などストーリーの相違点もかなり多いため、興味があればぜひ三種類全てプレイしてみるのも良いだろう。
ある田舎の一軒家に住む兄妹/姉妹の物語。
物置で遊んでいたところ、不思議な本を見つけました。
開いてみると不思議な光がほとばしり、兄妹を包み込んでしまいました。
…気がつくと二人はまるでありんこのように小さくなっていました。
本の持ち主は宇宙人に作られた猫型ロボット。
主の野望を食い止めるため、魔法の本を持って逃げ出してきたということです。
元に戻してもらおうとしましたが、運悪くお掃除に入ってきたお母さんに
掃除機で吸い込まれ、まだ見ぬミクロの世界に投げ出されてしまいました。
その頃、宇宙人・魚帽子率いるキセチュー軍団は、地球征服を目指して侵攻していました。
彼らの悩みどころは、体がありんこサイズだったこと。
地球を制圧するためには、どうしても魔法の本で体を大きくする必要がありました。
ようやく物置に戻ってきた兄妹ですが、ちょうどそこに木星(きぼし)から脱出してきた少年と犬が飛び込んできました。木星がキセチューに制圧されてしまったのです。
事の次第を知った二人はミクロの住人達とともに、地球を守るためにミクロの世界で侵略者たちに立ち向かうのでした。
人間以外のキャラクター(野菜やホコリなど)に対する猟奇表現や特殊性癖描写が多数存在し、子供のプレイには注意が必要だが、児童文学の世界を意識させるほのぼのコミカル路線である。
小さくなった子供たちや小動物、近隣惑星の住人達だけでなく、宿敵である魚帽子やキセチュー星人なども丸っこくコミカルなキャラクターで統一されている。
シンボルエンカウント・コマンド戦闘タイプのRPGである。
オリジナル版
- 武器毎に装備できるプレイヤーキャラが決まっている。
- (たとえばマッチ系武器はカッチルにしか装備できない)
- 戦闘ごとに全員のHPとMPが回復する。
リメイク版
多くのシーンでは、ツクールデフォルトではない特殊メニューが開き、
以下の特殊コマンドを使用することが出来る。
- menu
デフォルトのメニューを呼び出す
- SAVE
デフォルトのセーブメニュー画面に移る
- 心の中
ラウンジと2つの部屋で出来ており、自由に移動できる。
冒険中の思い出深い人物や出来事が部屋の中に登場し、話しかけると関連する特殊技能やアイテムが得られる。逆に所持アイテムによって人物が増減することもある。
部屋に回復用ベッドがあるため、実質オリジナル版同様の常時補給が可能。
- すけっと
冒険中に仲間に加わった人物を、一人だけパーティに加える事が出来る。
何回でも入れ替えが可能。待機中の人物は戦闘経験値を得られない。
- とくぎ
戦闘ごとに一つ得られる成長ポイントと引き換えに、特技を購入できる。
MV版
- 戦闘メンバーは六人に。それに伴い戦闘難易度は全体的に難化している。ただし装備をしっかり整え、ふふふさんのアドバイスを参考に敵の弱点を付けばそれほど大変ではない。戦闘不能者が出ると自動的に待機メンバーに入れ替わる、パーティ全員敵に総当たり状態。戦闘中も装備やメンバーの変更が可能。
- アクティブタイムバトルシステムを導入。
- また、前回のMV版タオル1にもあったたおるぱわーシステムも継承。ただしたおるぱわー解放技は今作では封印されているため一発逆転技はごく一部の味方を除いて無いので注意。
- 心の中(要アイテム使用)やメンバーの入れ替えはメニューから行う。今作では主人公や妹、ヒロインら主要メンバーも自由に入れ替えられるので気に入ったパーティにして冒険することも可能。経験値は待機中のメンバーにも平等に入る。
※ただしMV版タオル1同様ツクールMVの仕様上処理が重め。特に低スペックのPCの場合、PC自体が重くなくとも突然強制終了することもあるためこまめにセーブを。
主人公
物置で魔法の本を発見し、妹とともに騒動に巻き込まれる。
内向的な性格であるが妹思いで、決死の覚悟で単身救出に向かうことも。
黒髪の長髪。男の子は赤いシャツと黒いズボン、女の子は山吹色のワンピースを着用している。
基本的に無口でモノローグのみ。
- 昨日未耳(みみみ)(MV版・女の子)
白髪に白い着物と全体的に白いカラーリングの和風少女。お年頃。
常に丁寧口調で話す。
原作者曰くアルフをキャラデザの参考にしたらしい・・・。
- 血反吐結び(MV版・女の子)
黒髪に赤い着物の和風少女。
他のシリーズと違いめんどくさがり。ぞぇぞぇが口癖。
パーティメンバー
主人公の妹。プレイヤーキャラの一人。
兄(姉)とは対照的に活発で感情豊かな女の子。赤茶色の左右お団子頭がチャームポイント。
オリジナル版(orMV版)とリメイク版で性格が異なる。
リメイク版ではピンクのワンピース、オリジナル版は黒いブレザーを着用している。
ピンク色のタオルケットを愛用しており、粗末に扱われると激高して暴れる。
兄妹の近所に住む13歳。プレイヤーキャラの一人。
自宅で例の光の巻き添えを食らい、ミニサイズになってしまう。
かねてより自宅に寄生する小動物「ポン」の王様にストーキングされており、今回サイズが揃ったのをいいことに、誘拐されて無理やり結婚させられる。
- ピアン(くうき)
銀髪と白いシャツのアホ毛少年。受験勉強中に光に巻き込まれてミクロ化。
魚帽子に捕まえられて洗脳され、ハバネラの忠実な下僕としてこき使われる。
中盤のおつかいイベントで彼を単独で操作する場面はあるが、救出が終盤なので、これといって見せ場が無くそのまま空気として終わってしまう予定。MP値が高く、最初から味方強化特技を全て持っており後方支援としては悪くないのだが、本人がそう言ってるからしょうがない。
魚帽子のセラーが製造したメスの猫型ロボット。魔法の本の創造主。
34歳独身。D-3(MV版ではD-2)と呼ばれている。
魚帽子軍団の野望に反旗を翻し、魔法の本を持ち出して地球に逃亡してきたが、昼寝している間に兄妹が本を見つけてしまい、騒動に巻き込んでしまう。
(オリジナル版)捕虜となったクリシェが牢獄で出会った緑色のわんこ。
(リメイク版orMV版)クリシェの家で飼っている緑色のわんこ。
その正体は魚帽子のセラーによって作られた犬人間型ロボットD-2(MV版ではD-3)。
D-3と同様、魚帽子の野望に反旗を翻し、セラーの研究所から脱出を図る。
なおリメイク版以降ではストーリーの分岐によって大きく運命が変わる。
言うまでもなくタオルケットシリーズの常連キャラの一人。
- 猫頭巾(リメイク版以降)
- 犬足昆布(オリジナル版)
魚帽子のセラーによって作られたお気に入りのロボットD-1。
脱出を企てたためか、牢屋に閉じ込められている。
ある意味本作最大のヒール(悪役)。
お婿は37歳、お嫁は40歳。
小さなふわふわの生物、ポン族の王様である。
臣下のポンに対してえらぶる素振りも見せず、常に気さくでフレンドリーな性格である。すべてのポンは心酔し、自ら進んで王のために行動を起こす。
そんな上司にしたいNo.1であるが、かねてより親子ほど年の離れた人間のコンチェルor啓太に恋をしてしまい、今ではすっかりストーカーと化している。
臣下に愛する人のお人形、銅像、ロボット等を作らせ、また時には巨大な生身に挑み、命がけのアブノーマル行為に及ぶことがあるという。
特にリメイク版の変態度はシリーズトップレベルで、本当に要注意である。
フルネームは「クリシェ=デゥランテ」。
木星(きぼし)にすむ木(ヒノキ)の少年。
キセチューの大虐殺から生き延びて地球に避難し、主人公達と合流する。
- ホコリ村長
フルネームは「ホコリ=けほけほ」。
掃除機の中に構築されたホコリ村の村長。格闘家。
ホコリモンスターに怯え、ただ燃やされる時を待つのみだったが、兄妹のくじけぬ心にゆり動かされ、力を貸してくれる。
- ネズミ船長
フルネームは「ちゅちゅちゅ=おーぼえそなた」。
下水道クルーズの船長。正義の海賊。
オリジナル版はハマリバグ要員。くれぐれも下水道に降りてから引き返さないように。
- アロマ村長(リメイク版以降)
フルネームは「アロマ=ステキスメル」。
おパンツ星・・・もとい火星の村長。
臆病でがたがた震えていたところをキミル一向に鼓舞され、勇気を取り戻して侵略者に立ち向かうが・・・。
- ウンディ(リメイク版。水星(みずぼし)の守護神。NPC)
- こうちゃ(MV版。水星の姫)
魚帽子の一人、エレジーにさらわれてしまった。
- おしゃかな様(リメイク版以降)
フルネームは「おしゃっぺり=あまでうす」。
MV版ではパーティメンバーの一人。こうちゃ姫の父親。
侵略によって辺りの水が汚染されたため身動きがとれず、水槽に漬かって閉じこもっている。
- カッシー(リメイク版以降)
フルネームは「ぐぁん=かかお」。リメイク版ではNPC。
火星(ひぼし)の守護神。魚帽子の一人エールエアに捕獲され、監禁されている。
- ポン(親衛隊仕様)(MV版)
特殊部隊「でぅーべれー」のエリート。
女主人公(小学生)に好意を寄せている32歳独身。
- ポン(一般市民)(MV版)
肩書きの通り一般人だが、「戦えるから」という理由で戦力稼ぎのためパーティ入り。
- 佐竹もふ則(MV版)
常に眉尻が下がっているポン。
コンビニの店長だったが、いつの間にパート&アルバイトに格下げされてしまった不遇なサラリーマン。
それが原因で妻からDVを受けている。
HPが一桁しか無い完全なネタ枠だが、代わりに素早さがパーティ一な上、とある特技がボス戦で非常に重宝されるため意外と役に立つ。
- 火星人(MV版)
火星(ひぼし)ではなく火星(かせい)の民。
惑星の名前を盗用していると言いがかりを付け、キセチュー星人よりも先に火星の侵略に来たが、キミルに言いくるめられた上にパーティに入れられてしまう。
みんなの期待を裏切らない外見をしている。
その他脇役
- ぱりぱりうめ(3)
下水道の港町に癒しを与えるありんこの歌姫。
- クレイジー博士(オリジナル版)
ゴミやガラクタなどの材料を持ち込むと、武器やアイテムを作ってくれる。
- 女王アリ
主人公の家の裏庭に住む物知りな女王アリ。主人公に知恵を授けてくれる。
食べちゃいたいぐらいおしりがかわいい。
- ぽっぴち
水色のマントを翻す理系のポン。土星(つちぼし)付近の人工衛星内に製作所を構えている。
自作のロボ軍団を擁し、メカニカルなサポートを行う頼もしい味方。
ポン一族の科学力を支えると共に、お婿(お嫁)のために日々リアルなロボの研究や製作に勤しんでいる。
- ふふふさん(MV版)
猫幽霊。所謂ヒント屋さん。何故か敵の弱点に詳しいため、パーティからは実は敵ではないのかと疑われてしまっている。
- パープル・レイン(MV版)
行く先々でアイテムを売ってくれる旅の行商人。
- ろぼポン(MV版)
ぽっぴちの製作したポンを模したロボット。
自爆装置を搭載しているが、優秀すぎたために平和意識が芽生え自爆を拒否するようになってしまう。
- 電波チワワ(MV版)
ぽっぴちの制作したチワワ型のロボット。
地球を守るための電波シールドを展開することが出来る。
- 星のお姫様(オリジナル版)
- 月の皇女様(リメイク版以降)
- 月の女神達(リメイク版以降)
タオルケットをもう一度シリーズの核心。
敵キャラクター
キセチュー帝国(魚帽子)
ズッケをリーダーとする四人ないし六人の宇宙人軍団。
地球人と同じ容姿をしているが、先述のとおり体のサイズがありんこレベルである。
全員が魚の頭部をかたどった帽子を着用している。
オリジナル版とリメイク版ではセラー以外の服装が大きく異なっている。
本作の宿敵。男性。ピンクの魚帽子をかぶっている。通称ズッケ様。キセチュー帝国幹部、魚帽子のリーダー。
オリジナル版では主人公と同じ服装だが、リメイク版は赤いマントを着用し、威厳に満ちた風貌をしている。
白い魚帽子の科学者。ボクっ娘。ピンクと白のドレスを着用している。
武力行為には興味は無いようで、研究所でいつも何らかの研究をしている。
後の作品でズッケへ想いを打ち明けるシーンがあるが、本作でも直接ではないが行動でそれを示すことがある。
濃緑色の魚帽子と黒いマントの女性。黒い二つ結び。
地球制圧を担当しているが、体格差のためにまずはミクロの世界から侵攻している。
MV版ではすっかりショタコン度が薄れているが、おそらく本作で以前の彼女以上のショタコンが現れてしまったためだろうか・・・。
木星(きぼし)の制圧担当。緑色の魚帽子と黒いマント。
腰まで伸びる緑色の長髪をなびかせた耽美系男性。魚帽子随一の常識人。
- エレジー(リメイク版以降)
水星(みずぼし)の制圧担当。真っ黒の魚帽子と、赤髪の片目隠れの男性。
ウンディ(こうちゃ)に一目ぼれしてしまう。
- エールエア(リメイク版以降)
おパンツ星・・・元火星(ひぼし)の制圧担当。ピンク色の魚帽子を着用した金髪女性。
高貴なお嬢様の物腰。お風呂好き。
- キセチュー星人
白い蛇のような宇宙人の戦闘員。名前は「寄生虫」から。
魚帽子に従う形で地球や周辺惑星に攻撃を仕掛ける。相手に取り憑いて操ることもできる。
その他
- ホコリモンスター
名前は「そす」。ホコリ村最大の脅威。
そのロジックは、ホコリモンスターがホコリで掃除機内をいっぱいにしてしまい、主人公の母が燃えるごみとして捨ててしまい、焼却炉でジュッとなるためである。
- 船を襲う巨大モンスター(海豚君)
下水道で行く手を阻むモンスター。船が魔物に襲撃されるというべったべたな展開の期待を裏切らずに襲ってくる。
分割記事のアイコンに似ている。でかい。そしてかわいい。ぐぁん!
リメイク版はお婿の変態がパワーアップされているが、青少年に不適切な性描写の恐れがあるため、最新版は以下の要素が自主規制で削除されている。
一部はテストプレイモードで起動してスイッチをいじれば現在のバージョンでも閲覧可能。
- お婿の日記[1]~[4]の具体的内容
お婿の日記[1]~[4]を入手すると、心の中のラウンジに4人のお婿が現れ、日記の内容について具体的に言及してくれる。
- コンチェルロボの購入
ぽっぴち製作所のドックで、ちびろぼからコンチェルロボのNo.1~No.10を購入できる。購入したロボは心の中の部屋に現れ、踵で踏んでくれたり、まあする。
- お婿の夜這いイベント
ぽっぴち製作所で一泊するシーンにて、人数分のベッドが足りないため、コンチェルが床で寝るか、お婿と一緒に寝るかを迫られるシーンがある。 削除後はお婿のセリフがごっそり削られた上、コンチェルの選択が「寝る」or「明日に備えて寝る」と若干不自然に書き換えられている。なおMV版ではデフォルトで復活。
でもキミルへのグリグリ拷問はそのままだよ♪