概要
かなしみホッチキス氏によってRPGツクール2000で制作されたフリーゲーム。
タオルケットをもう一度シリーズのひとつ。
「タオルケットをもう一度4・海」のリメイク作品でもある。
古びた旅館で働く青年「もか」の出会いと別れの物語。
雰囲気は前作「笑う、わらわぅ」と似ており、終始表示されている飾り枠やBGMもそれを彷彿とさせる。
ゲームシステム
移動やメニュー・戦闘時の基本操作は従来の作品を踏襲する。
なおフィールド戦闘はすべて回避可能。たとえ戦っても経験値はあまり入らない。
固定ボス戦も初期装備で事足りるため、道具目当てで所持金を増やす必要もほとんどない。
したがって戦闘はほぼ予定調和であり、演出に組み込まれているといっても良い。
ただし無理やり負けてゲームオーバーになることは可能。
なお、本作よりダッシュ機能が実装され、移動時間を短縮することができる。
使用方法はあのおっさんと同じである。
ただしダッシュ中にフィールド移動アイコン(▼)に重なっても当たり判定が発生しないので、
隣画面に移動するときだけはダッシュを解除する必要がある。
登場人物(主役級)
もか
本作の主人公。黒いとんがり帽子がトレードマーク。本作では性別が選択可能。
海で遭難していたところを、水色の人魚に救われる。
その後旅館で働く使用人の女性に介抱され、自身も住み込みで働くこととなる。
歴代の無口キャラほどではないが、タオルケット4とは違い口数はあまり多くない。
ただしストーリーの分岐に影響する重要な会話の機会は多く、プレイヤーの選択に委ねられることとなる。
こうちゃ
本作のヒロイン。
海で遭難した主人公を救い、旅館のある陸地まで送り届けた人魚の少女。主人公に思いを寄せる。
物語の鍵を握る重要人物の一人。
もーちゃす
旅人を旅館まで導く海の渡し守。見習い釣り師でもある。
気取り屋で軽薄、しかも女の子(+もか)に見境無くセクハラ行為を働くため、ほとんどの女の子(+もか)に変態少年として避けられている。
猫足乙女「おまえは教育を間違えたもー!」
登場人物(旅館)
緑茶女将
旅館の女将。たくさんの目(人の顔)が付いた巨大な尾を持つ。
熟女の色気を武器に、常日頃から主人公をたぶらかすものの、主に年齢的な理由で拒絶される。
きゅうりぽんぽん
旅館の使用人の一人で緑茶の娘。黄色い三重おさげの髪・水色のワンピースが特徴。
ルートによっては主人公を介抱し、それが縁で恋仲となる。
血反吐結び
旅館の使用人の一人で緑茶の娘。黒いおかっぱの髪・赤い和服が特徴。
ルートによっては主人公を介抱し、それが縁で恋仲となる。
登場人物(月の世界)
いっぱいくつした&こほんこほんちゃん
月の世界の受付と転生の案内を行う。物語の進行役を勤めることもある。
登場人物(白の世界)
お婿さん
白の世界のはずれにある村「ばりぃランド」を治めている。
タオルケット4と同じく妻がいるが、その積極的すぎるアプローチに応え切れずいつも疲弊している。残念ながら今作では彼が救われるルートは無い。
結婚前は通常の変態痴漢だったようで、女の子がいっぱいの村で誰からも相手にされなかったという。
まゆちゃん
お婿のお嫁さん。
夫と共に村の長として村人の面倒を見ており、お婿よりも信頼も厚い。
困っている人を放っておけない心優しい女性で、遭難した人々を自宅で介抱している。
お目々キラキラで端正な顔立ちではあるが、頭が長いのではないかという意見も一部にはある。
ろっぺんちゅ
村の住人で未亡人。村の食事係で、毎日の晩餐会はすべて彼女が一人で賄っている。
亡き夫を今でも愛しており、村はずれにある墓に毎日通っている。
そんな健気な彼女であるが、性根はドスケベで、新郎が初夜で卒倒するほどの威力を誇る。
猫足乙女
通称にゃんこ妖精。ろっぺんちゅの娘でもある。
れっきとした妙齢の女性だが、年齢を逆算されたくないろっぺんちゅに厳命され、自称3~4歳ということになっている。
わらわぅ
通称パンダ妖精。村で道具屋を営むが、本作で役に立つものは特に売っていない。
普段は魂を小型の人形に移し替えて自由に飛び回っているが、ルートによっては本体も登場する。
にゃにゃも様
ロック娘。生まれ付いてのサディストで女王様。でぃけを下僕として飼っている。
村で宿屋を営んでいるが宿泊設備は見当たらず、きっと暴利で床に敷かれて靴を舐めさせられるに決まっているので客が付かない。
すまいるでぃけ
本作が初登場。通称でぃけ。
裏表が激しいこともあるが、基本的に健気で快活な女の子。
にゃにゃも様の消しゴムのカド使用料で2億円の借金を抱え、忠実な下僕として暮らしている。
事あるごとにお仕置きで関節を外され、足枷の質量がアップするが、ほとんどは自業自得である。
一日の終わりに湖のほとりで深夜ラジオを聞くのが趣味。ハガキ投稿も頻繁に行っている模様。
ぱりぱりうめ
村のはずれの墓地に住む金髪の幽霊。
村の出来事には無関心だが、ろっぺんちゅ一家の動静は気になる様子。
死後の世界に詳しく、ルートによっては物語を理解するヒントを授けてくれる。
けもぷっち
村のはずれにある牧場の経営主で、女の子と毒チワワのハーフを自称する。
村人においしい牛乳を供給しているが、牧場にはただ搾乳機があるだけで牛は一頭もおらず、危険なうわさが飛び交っている。
猫足昆布
魂の宿った猫のぬいぐるみ。猫舌と共に村の外にある森の神社に住んでいる。
仙人と呼ばれており、にゃにゃもですら頭があがらない。趣味はお茶と滝行。
猫舌
本作の猫舌は白髪のカールヘアに猫耳の女の子。わらわぅの姉である。
猫足昆布と共に村の外にある森の神社に住んでいる。
ふふふさん
夜、たまに現れ、攻略のヒントをくれたりする。
ご飯頂戴君
村の外にある大墓地で暮らしている。かわいい妻と子供がおり、人生絶好調である。
DJぽんぺ
でぃけお気に入りのラジオ番組でパーソナリティを勤める女性。例によって壊れている。
ルートによっては都会の彼女に直接会いに行くイベントも。
登場人物(敵方)
ふりくすくす
今作の黒幕。高貴な印象の女性。腰まで届く紫色の長髪と黒いドレスが特徴。
隔離されていた石鹸箱の毒とぶりとばを甘言で連れ出して仲間に引き入れる。
とある目的のため、こうちゃをたぶらかして下半身の交換を持ちかける。
もかによると、後姿はおまんじゅうに近い。
ぶりとば
愛らしい笑顔で道行く男性を自宅に招き、食事をもてなすのが趣味。
名前の由来は「剃刀」を表すロシア語(бритва)(britva)。
石鹸箱の毒
人から賞賛の注目を浴びるのを生きがいとして道化師の姿で街をねりあるく少女。
名前の由来はとある猟奇殺人者の発言より。
登場人物(その他)
お月様を釣るわんこ
その他、特定のルートにしか登場しない人物がいる。
備考
本作はマルチシナリオ・マルチエンディング構成であり、主人公の行動や交友によって未来や過去がいくつにも分岐し、その一部には作品の核心に迫るストーリーへと続くものも存在する。
物語の表現が断片的・抽象的で難解であるため、前作「笑う、わらわぅ」以上に繰り返しプレイして情報を集めることとなろう。
既出だが本作はタオルケットをもう一度4・海を原作としており、物語の要所要所で互いにクロスオーバーするシーンが見られる。
その他
すまいるでぃけ:SMiLE.dk スウェーデンのポップシンガー
うぃけちゅけなっつりここなっつぃー:上記歌手の楽曲 "Coconut" の歌詞より