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第六天魔王信長

だいろくてんまおうのぶなが

『第六天魔王信長』は、岡村賢二による漫画作品。 隔月刊「戦国武将列伝」誌にて、2012年6月号〜2013年8月号まで連載。全8話、単行本全2巻(リイド社)。
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概要編集

主として森蘭丸の視点により描写される、織田信長の物語。

13歳の蘭丸が初めて信長の元を訪れた天正5年(1577年)から、天正10年の本能寺の変へ向かって描かれる。


岡村賢二による怪説・本能寺の変――

群雄割拠の戦国の世、天下布武目前に「本能寺」に散った織田信長の姿を、未だかつてない切り口から描破!

本能寺の変へと繋がる序曲がここに始まる―――

(「戦国武将列伝」2012年4月号の予告より引用)



登場人物紹介〔※物語の内容に触れています〕編集

織田信長(おだ のぶなが)編集

天下布武に向かって驀進する戦国の狂王。通称“殿(との)”

破壊がなければ何も生まれない、という信念のもと、すべてを焼き尽くし、日本の仕組みを変革しようとする。著しく情緒不安定で、すぐ切れる危険な気性の持ち主。なで斬り・虐殺大好きで、手向かうものには容赦がない。

鳴かぬなら、殺してしまえホトトギス。

なお、本作における生脚担当でもある。というか、よく脱ぐ。



森蘭丸(もり らんまる)編集

暴走する殿に困惑しつつも、最後までお守りする事を誓う、ヒロインポジション担当の美少年(美青年)。

小姓頭として、信長の身辺の警護や身の回りの世話、使いなど、すべてを取り仕切る。

周囲の武将たちが次々と信長の苛烈なやり方に疑問を呈したり、反発を表明したりする中、全く空気を読まず、一途に殿を想いつづける。

信長と二人きりのときには“蘭”、“お蘭”等と呼ばれたりする。

本作の語り手でもある。



万見仙千代(まんみ せんちよ)編集

蘭丸の先輩に当たる、先代小姓頭。

新入りの蘭丸に殿があからさまに御執心でも、愚痴一つこぼさない出来た人物である。

殿の親衛隊である小姓組の役割や心構えを蘭丸に教えたり、蘭丸がぶちまけた蜜柑の後片付けを手伝わさせられたりしていたが、荒木村重の謀反を鎮圧する際の戦いで戦死。



荒木村重(あらき むらしげ)編集

もとは信長に仕える武将の一人。

信長に罵倒され、殴り倒された上に踏みつけられているところを当時13歳の蘭丸にまじまじと目撃されるという初登場シーンを飾った後、信長に対し謀反を起こす。

信長と対立する毛利氏からの増援を得て善戦するも、長期戦となり、夜陰にまぎれて城を脱出。彼を取り逃したことに激怒した信長に一族郎党を皆殺しにされる。



明智光秀(あけち みつひで)編集

信長の重臣の一人。損な役回りにも人柄の良さが滲み出る、岡村ワールドの良心。

無骨な武士の多い信長家臣団にあって、文武両道、朝廷にも顔が利く、貴重な存在である。

だが、誠実すぎる性格ゆえか、秀吉や家康のように要領よく立ち回ることが出来ず、信長に正面切って忠言しぶちのめされたり、ひどい目にあい続けている。

同作者の『明智光秀』では主役を務め、「争いのない平和な世の中をつくる」という理想のために本能寺の変を起こしたが、本作では・・・?



羽柴秀吉(はしば ひでよし)編集

後の天下人・豊臣秀吉。本作の時代では、まだ信長に仕える武将の一人である。

信長に任せられた戦が長引いたとき「(大口を叩いた手前)殿に顔向けができんではないか!」と焦ったり、寒い日に城の女達に「わしを暖めてくれんかのー!」と冗談をとばすなど、作中で最も人間くさい面を見せる人物である。

蘭丸にも「殿への忠誠心随一」と評されるほどの働きぶりだが、忠義者の顔の下に、底知れぬ野望と深慮遠謀を秘める。

鳴かぬなら、鳴かせてみせようホトトギス。



徳川家康(とくがわ いえやす)編集

後の天下人その2。信長のよき同盟者として、協力関係にある武将。

温厚な人格者だが、かつて信長の下知で最愛の妻子を失っており、深い悲しみを負っている。

また、せっかく用意した酒席を(殿以外に興味のない)蘭丸に「本を読みたいので」とあっさり断られたり、戦勝祝いに開いた宴が信長親子の諍いに巻き込まれ、ちゃぶ台返しを喰らったりと、報われない。

だが、柔らかな物腰の裏には、冷徹で非情な知略家の顔も併せ持っている。

鳴かぬなら、鳴くまで待とうホトトギス。



斉藤利三(さいとう としみつ)編集

明智家の家臣。


石田三成(いしだ みつなり)編集

秀吉の側近で、政治面を担当。言いづらい事でも良かれと思えば進言する。囲碁の勝負で秀吉に華を持たせるのが日課。


黒田官兵衛(くろだ かんべえ)編集

秀吉の側近で、軍略面を担当。おいしいところを持っていくのが得意技。陰気で無愛想だが、三成に負けず劣らずの秀吉LOVE。


本多忠勝(ほんだ ただかつ)編集

家康の家臣。



織田信忠(おだ のぶただ)編集

信長の長男。武田氏との戦で大将を務めるなど、優れた武将でもある。

父・信長とは対照的に穏健で、心優しく真面目な性格。そのため、信長を諌めては逆に剣を突きつけられ脅されるなど、よく理不尽な目にあっている。

明智光秀と並び、貧乏くじを引き続ける人物。


織田信孝(おだ のぶたか)編集

信長の三男。



穴山梅雪(あなやま ばいせつ)編集

武田家の家臣で、武田二十四将の一人とまでいわれるほどの武将だったが、家康の勧誘により、織田・徳川側に寝返る。これにより信長は、長年の宿敵であった武田家を一気に滅亡させ、甲斐を平定することが出来た。ウェットな性格と無邪気な笑顔の持ち主。


安国寺恵瓊(あんこくじ えけい)編集

毛利氏の外交僧として登場。交戦中の秀吉の下へ、講和の使者として訪れる。



柴田勝家(しばた かついえ)編集

信長の重臣の筆頭だが、本作では余りフィーチャーされていない。

第一話の冒頭では明智光秀と並んで登場したのに、どうして差が開いた。

以降全く登場せず、信長を巡り様々な陰謀が飛び交う中、一人暢気に戦場を駆ける様子が目に浮かぶようである。

本作では余りフィーチャーされていない。(←大事なことなので2回ry)



正親町天皇(おおぎまち てんのう)編集

第106代天皇。通称“帝(みかど)”。


近衛前久(このえ さきひさ)編集

朝廷に仕える公家の一人で、前関白・太政大臣。

信長とも親交が深く、第一話での天覧馬揃えにも参加している。

へたれやすいが立ち直りも早い性格。策士である。

強大な信長の力を朝廷に引き入れようと奔走するが・・・


吉田兼見(よしだ かねみ)編集

神道家。帝のため、信長に三職(太政大臣・関白・征夷大将軍)のいずれかを受任させようと、近衛前久とともに行動する。


島井宗室(しまい そうしつ)編集

博多の茶人にして豪商。本能寺の変の直前に信長が開いた大茶会に参加する。


天王寺屋宗及(てんのうじや そうきゅう)編集

堺の茶人にして豪商。信長や配下の武将達と親睦が深い。


茶屋四郎次郎(ちゃや しろうじろう)編集

家康に仕える京都の豪商。本能寺の変の際、早馬を飛ばして家康に急報を伝え、光秀からの書を届ける。


服部半蔵(はっとり はんぞう)編集

伊賀衆を率いる、家康の懐刀。剣の達人でもあり、要人暗殺など極秘の任務を遂行する。


弥助(やすけ)編集

信長がイエズス会の司教から預かり受けた黒人男性。

登場して最初の任務が「気を失った蘭丸の服を脱がせて女装させる」「蘭丸を姫抱っこしてダッシュする」だったという、非常に羨まし…けしからん人物である。ガマガエルっぽい顔立ちの、イケメン。


高山右近(たかやま うこん)編集

キリシタン大名。本能寺の変後、山崎の合戦にて秀吉に協力、光秀包囲網を構築する。


関連イラスト編集

信長と蘭丸

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