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森蘭丸

もりらんまる

安土桃山時代の武将。森可成の三男で長可の弟。織田信長の小姓として著名。本能寺の変で弟の坊丸・力丸と共に討死した。
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プロフィール編集

生没年:1565年~1582年

諱:成利または長定・長康

別名:乱法師、乱、乱丸


父:森可成

母:妙向尼

兄:森可隆森長可

弟:森長隆(坊丸)、森長氏(力丸)、森忠政


河内源氏三代目棟梁・源義家源頼朝義経の高祖父)の六男(または七男)・義隆の子孫という。


蘭丸の通称と諱について編集

お馴染みの蘭丸は俗称とされる。これは彼の生きた時代に「蘭」の字は使われておらず、「蘭」ではなく主君・織田信長信忠父子の書状などに見られる「」が正しく幼名は乱丸または乱法師とされる。信長からは『森乱法師』と多く書かれているが法師とは、一寸法師のように使われる男子の呼称。今風にいえば、乱ちゃんくらいのニュアンス。また信忠からは『森乱法師』略して『森乱』と宛名されたことがある。さらに略して『乱』と呼ばれたりしていたと思われる。


諱は成利が有力視されているが長定・長康とも伝わる。成利説が最も有力視されている理由の一つに蘭丸自身による『森乱法師成利』という本人の署名から。

ただし乱法師成利を今風に解釈すると『乱ちゃん成利』となってしまい、成人した男性の名前としては違和感がある。ただし乱法師の幼名を元服後も信長の輩行名である『三郎』のように通称として用いていたのなら事情が変わってくる。

蘭丸のみならず兄の長可も幼名の勝蔵を通称として終生用いた形跡があること、また長可以外の他の兄弟たちも輩行名を用いた形跡がないため彼らは幼名を元服後の通称としても用いていたことになる。


生涯編集

可成の三男として尾張国葉栗郡蓮台(現在の愛知県一宮市)に生まれる。父や兄たちと同じく織田信長に仕えた。小姓として寵愛を受けたとされ、信長と衆道の関係にあったとされる。

ただし衆道そのものは当時の戦国大名にとって嗜みのようなものであり、主従関係を築くため当然の心得とされていた。彼が積極的にそっち系だったというわけではない…はず。

一般には稚児・児小姓として信長に優遇されたとの俗説が広く流布しているものの、単に優秀だから側に置いておいて色々任せただけ&距離が近いんだからその分あーんな事に誘われる機会も多かったんじゃないのかという意見も。

 

実際蘭丸の有能ぶりは目を見張るものがあり、世話役としてよく気の利く心配りだけでなく、家中での諸取次、者奏、諸事奉行、加判奉行、いろいろな事務仕事をこなしまくった超エリート事務官で長可が北信濃に転出した後、長可の後任として美濃に5万石(後に加増され6万石)の領地を与えられ兼山城のち岩村城主となった。ただし蘭丸自身はその後も信長に近侍し続け美濃には赴いてはおらず、長可の家臣・各務元正が岩村城代を務めた。

1582年6月2日、本能寺の変において明智光秀の軍と戦い弟二人共々信長と運命を共にした。享年18歳。


創作戦国では基本的にショタ受け女体化要員として重宝されており、実写作品でも基本的に中性的な容姿の男性が演者に抜擢される傾向にあるなど、魔性の美少年として描かれることが多いが、実は容姿についての史料はまったく残っていないため、本当に美少年だったかどうかは不明。むしろ二人の弟が屈強な大男であったとされているので、その兄である彼もまたたくましく男らしい容姿だったのではないかとも言われている。


ただ、信長は蘭丸に、直筆で旗指物(その武士の所属等の他、「日本一の武士」など、持ち主を称える言葉が書かれるなどした。信長が直筆で書くことは極めて珍しい)を贈っていることが当時の記録に残っている。

その文面は「吉野 立田の花紅葉 更科越路の月雪」 (『総見公武鑑』)「吉野 龍田花紅葉 更品越路月雪」(『森家先代実録』)

要は

吉野の桜、竜田川を流れる紅葉、更科の美しい月、越後の純白の雪

と、蘭丸を表すものとして美しく儚い事象が書き並べられていることから、少なくとも信長は蘭丸を、美しく儚いイメージでとらえていた可能性が高い。


なお、会津藩藩士として保科正之徳川秀忠三男)に仕えた儒者・神道家服部安休(1619~1681)は蘭丸の孫との説がある。

しかし、蘭丸に正室・側室や子の記録はなく、城持ち6万石の大名でありかつ信長の最側近である蘭丸に、記録に残らないような自由な結婚が許された可能性も低いこと、そもそも本能寺の変の直後に秀吉が作らせた幸若舞『本能寺』で、乱法師、すなわち先に述べたように男の子の呼称をつけられて描かれていることから、死亡時は元服前であった可能性もある(烏帽子親など元服した記録もない)ことなどにより、仕官する際、服部安休が経歴に箔をつけるために蘭丸の名前を出したものと考えられている。


フィクションにおける森蘭丸編集

戦国無双編集

三人の蘭丸

CV:進藤尚美

森蘭丸(戦国無双)を参照


関連イラスト編集

4蘭



信長の野望シリーズ編集

第3作の戦国群雄伝より登場、概ね軍事より内政、外交向きの文官となっている。


なおシリーズ恒例の本能寺の変イベントは、信長と蘭丸が共に京(山城)にいることが条件の一つとなっていることが多く、当然ながら同イベントで信長が死亡した場合は蘭丸も死亡扱いとなる。


戦国BASARAシリーズ編集

丸ッ。

森蘭丸(戦国BASARA)参照。


映画・ドラマ編集

映画編集

NHK大河ドラマ編集


なお、先述の染谷は『』で弟・坊丸を、『麒麟がくる』では主君・信長を演じている。


第六天魔王信長編集

蘭丸が語り手を務める、本能寺の変をテーマにした漫画作品。

暴虐の限りを尽くし次第に四面楚歌に陥っていく信長を、ただ一人最後まで慕い続ける。

作中のかなりの部分が蘭丸視点で描かれており、特に前半では信長の側近・秘書官として、甲斐甲斐しく働く蘭丸の日常がそこここに描写されている。

また物語後半で本能寺の変が起こってからは、蘭丸が語り手であることをギミックにした趣向が凝らされており、信長の命を受けた蘭丸は謀反の黒幕探しに執念を燃やすこととなる。

しかし、この漫画における信長は典型的な暴君であり周囲の人々から魔物だ魔王だと恨まれているため、そんな信長を「神」と尊敬する蘭丸は割とアホの子に見えなくもない。作中では機転や度胸も兼ね備えた有望な若者として秀吉や家康に賞賛されているのだが…意外と思い込みや勘違いの激しいタイプである。


殿といっしょ編集

端正な美少年だが信長に匹敵するほどのサディスト。特に明智光秀いじりに対しては余念が無く、幼い頃から「おもろいおっさん」としてさんざんいじっていた。


信長の忍びシリーズ編集

『信忍』ではまだ幼い姿ではあるが、『軍師黒田官兵衛伝』では父に似た美少年に成長していた。荒々しい父や兄と比べ大人しく気立てが良い。本能寺の変で明智軍に襲撃され戦死を遂げる。なお父の森可成が今作でイケメン扱いされているのは蘭丸に合わせたため、とも単行本の解説で書かれている


ラヴヘブン編集

乙女パズルゲームの攻略キャラクター。黒髪に白いメッシュの入った少年。織田信長に仕えている小姓であり、信長からかなり寵愛されている。主君以外には生意気な態度を取るが、それには理由があるらしい。(ゲーム内プロフィールより引用)


メイプルストーリー編集

モリランマル

モリランマル


Fate/Grand Order編集

謎の蘭丸X森蘭丸(Fate)参照。

 

歴史大戦ゲッテンカ編集

そのまんま「蘭丸」名義で出演。緑色の髪の少年。

信長の最側近=護衛役というイメージなのか、家臣組では唯一シールドタイプ。

年少者故かHPは1800とやや低めであった。

 

編み笠を被った「スパイ蘭丸」と筋肉ムキムキのマッチョメンになった「もりもり蘭丸」というバリエーションが存在し、アーケードでは最終弾でもりもり蘭丸のカードが登場した。


関連タグ編集

戦国 戦国時代 織田信長(主君) 服部安休(自称・孫) 第六天魔王信長

戦国無双 織田軍

織田信長(戦国無双) 明智光秀(戦国無双) ガラシャ

ランマル

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