概要
正式名称 | アメリカ合衆国とフィリピン共和国との間の相互防衛条約 |
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署名 | 1951年8月30日 |
発効 | 1952年8月27日 |
言語 | 英語 |
締結された場所 | アメリカ合衆国 ワシントンD.C. |
締結した国 | アメリカ合衆国・フィリピン |
米比相互防衛条約(べいひそうごぼうえいじょうやく、英語:Mutual Defense Treaty between the Republic of the Philippines and the United States of America)は、1951年8月にアメリカ合衆国とフィリピンとの間で締結された安全保障条約。この条約の有効期間は無期限であり、武力攻撃を受けた場合は自らの国の憲法上の手続きに従って共同で行動する事を趣旨としている。
歴史
初期
1898年12月に米西戦争が終結した後、フィリピンはアメリカの統治に服する事となった。1934年5月にアメリカはフィリピン独立法を成立させ、1935年11月にフィリピンは独立準備政府としてフィリピン・コモンウェルスを発足させた。1946年7月にマニラ条約が締結されてフィリピンがアメリカから独立した後、1947年3月に軍事協定を締結してアメリカ軍が駐留する事となった。
条約の見直し
2018年12月にフィリピンのデルフィン・ロレンザーナ国防相は、この条約について「同条約が依然としてフィリピンの国益に関連しているかどうかを見直すよう指示した。」と述べた。2020年2月にフィリピンはアメリカに対して訪問軍事協定からの離脱を通告し、この動きが条約に影響を与える可能性があるとの憶測が広がったが、結局2020年6月に決定は撤回された。
その後
2021年1月にアメリカのアントニー・ブリンケン国務長官は、この条約に対するアメリカの関与を再び確認し、2022年8月にフィリピンのボンボン・マルコス大統領と対面で会談した。この条約について「同盟は強固だ。」と述べ、南シナ海でフィリピンが攻撃されればアメリカが相互防衛条約の責務を守ると強調し、記者会見でもアメリカが条約を履行すると表明した。