概要
緊縮財政は、
などに進められる。
特に政府が発行権を持たない外貨やユーロ建ての、経済力、供給力、生産力に見合わない巨額の外貨建ての債務を抱えている場合に、緊縮財政をする必要がある。
例えば、金本位制時代や、ユーロ加盟国や、米国以外の国において米ドルで多額の借り入れを行っている南米諸国、固定相場を維持するため為替介入に必要な外債を必要とする国が該当する。
IMFや世界銀行などの国際機関が、通貨危機に陥ったり対外債務問題を抱えた国に最後の貸し手として融資する際に、構造調整プログラムの一つとして要求する場合がある。
問題点
バブルやインフレ率を抑えるためにする緊縮ならば問題はないが、イデオロギーの維持や戦費調達のための緊縮は武装蜂起や自殺者の増加を促進してしまい、該当国民はこれに目を光らせる必要がある。
平成日本ではアベノミクス開始まで緊縮財政派が優勢であり、左右問わず「緊縮が足りないため不景気になっている」「国家財政と家計は同じ」という主張一色だった。このことが不況を深刻化させたことが指摘されている。
積極財政派は、日本のような自国が発行出来る通貨建て、つまり日本なら日本円建てでの国債を発行することができて変動相場制を採用できるほど供給力のある国では、バブルや年率40%を超える高インフレのような場合を除き緊縮する必要が無く国内の供給力の増強だけ注視していればよいとしている。
ジョン・メイナード・ケインズは「不況のときではなく景気が過熱しているときが緊縮財政の適切な時期である」と主張している。
ポール・クルーグマンは政府の支出は家計とは違いマクロ経済を動かす主体であるため、景気後退時の政府支出の削減は経済危機を悪化させるとニューヨークタイムズで発言している。
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