概要
主人公は、探し屋(サーチャー)を生業とする男モンド・スミオ。
彼は「テロリストが島に隠した爆弾を探してほしい」と依頼を受け、南海の孤島ロスパス島にやってくる。
そこは常夏の楽園と云われる風光明媚な観光地だった。
島内唯一のホテル"フラワー・サン・アンド・レイン"に宿泊するモンドだったが、
そこで奇妙な現象にみまわれることに気づいていく……。
繰り返す日々の、謎を解け―。
登場人物
主人公。探し屋(サーチャー)であり、依頼があれば何でも探すのが信条。
常にスーツを着ており、親しみを込めて自分の持ち物に名前をつけている。
お人よしでしょっちゅうトラブルに巻き込まれては愚痴っている。
クサビ・トリコ
モンドの夢の中に毎回出てくる少女。
ピンク色のワニのペット「クリスチーナ(クリス)」を飼っている。
彼女の父親は何故かモンドの事をよく知っているらしい。
エド・マカリスター
ロスパス島唯一のホテル「フラワー・サン・アンド・レイン」の支配人。
モンドの依頼主でもある。職業病の為か、夜はお酒をたしなんでいる様だ。
ステファン・シャルボニエ
システム工学が専攻のフランス人学者。
ホテルの常連で、缶詰になって論文などを執筆している。サッカー好き。
とある事情でモンドから嫌われるが、本人はまったく気にしていない。
スー・スディン
ホテルの客室係の女性であり、同ホテルの従業員マチの娘。
物心ついた時から島から離れず暮らしている。
ピーター・ボックウィンクル
初めてロスパス島を訪れたモンドの前に現れる中年で小太りな男性。
フランクな性格で、島内を許可された巨大なトレーラーで走り回る。騒がしくモンドを急かす。
スチュアート・ロック
ホテル従業員の黒人男性。
カクテルを作るのが得意らしい。
ファントム・シスター
ホテルの403号室に宿泊中の女性。
アクシデントに見舞われたモンドを従業員のスーと協力して助け出そうとするが…。
マチ・スディン
ホテル従業員で、朗らかで優しいスーの母親。
ホテルでの仕事の傍らダイナーでも仕事をしている。
ハナヤマ・ヤヨイ
ホテルの204号室に宿泊する女性。
一流企業のOLで、島の休暇を楽しみに来ているらしい。
どこか聞き覚えのある着信音が特徴の携帯を所持している。
スミオとヤヨイという名の男女コンビはムーンライトシンドロームにも登場している。
エル・クラッシャー
ホテルの304号室に宿泊する覆面プロレスラー。
失った闘魂を取り戻すためにひたすらトレーニングをしている。
とある人物に「破壊王」の称号を授けた。
ミスター・パイレーツ
ホテルの302号室に宿泊する元プロレスラー。エル・クラッシャーの師匠。
現役時代は「エル・ソウルファイト」というリングネームだった。話は最後まで聞いてあげよう。
須田氏のプロレス趣味もあってか元ネタの再現度はかなりのもの。
マリア・ニカレスク
ホテルの407号室に宿泊する東欧出身の女性。
ミルクが好き。
ソニー・バルボア
バルボア・ブラザーズの片割れで、独自の「オレ流」論を持つ男。
元売れないアクション俳優で、現在は肉体派のコメディ俳優として活躍している。
親しげに「ブラザー!」と接する明るい性格。
「シルバー事件」に登場したバイアンサヤカと共演した過去がある。
タブス・バルボア
マシンガン・トークが持ち味のバルボア・ブラザーズの片割れ。
しかし普段は非常に無口で、アフロのヅラをかぶらないとまったく喋らない。
相棒のソニーとモンドはこの現象に苦労する事となる。
カイ・ショウタロウ
年頃の小学生。
普段はお利口さんを演じているが、心を開いた人物にはそれなりの接し方で歓迎してくれる。
少々常識はずれなこの作品の中で、群を抜いた自由奔放のキャラクターである。
フジエダ・セイジ
恋人のユウリとの結婚を明日に備えた青年で、非常に繊細な心の持ち主。
職業はフリーター。悩む彼にモンドは人生で培った助言で背中を押す。
オトワヤ・ユウリ
恋人のセイジの幼馴染であり、婚約者。天真爛漫な性格をしている。
どちらかというと彼氏より積極的。
ケン・サクラビー
バイク便で島の人々にメッセージを届ける心優しい青年。
愛用のマウンテンバイクを自転車と呼ばれるのを嫌ったり、島外に出たいという若者らしい一面も。
外から来た経験豊富なモンドに憧れ、色々と手助けをする。
カイ・ダイザブロウ
極東出身のチョビヒゲの男性。
礼儀正しい紳士だが、モンドからの聞き捨てならない言動に態度を一変させる。
家族と二人で島へ来たようだ。
コシミズ・ヨシミツ
極東出身の眼鏡をかけている連邦捜査官。
一見冷たそうな印象だが、どんな人物にも分け隔てなく接する温かい心の持ち主。
世界で唯一のヤマカンで捜査する刑事。
レミー・ファウジル
マイクロネシア諸島出身、コシミズの相棒でもある女性連邦捜査官。
どの様な事件も洩れなく捜査し、犯人を炙(アブ)りだす。
ステップ・スディン
マチの息子で、モヒカン頭が特徴の青年。
スリやコソ泥の常習犯。
「泥棒」と「探し屋」、どちらが優れているのかという事でモンドへ挑戦状を叩きつける。
タカオカ・グンジ
極東出身のゼネコン会社の役員。
学生運動時代を懐かしむ中年で、連れのナツコとは深い関係にあるらしい。
人へ頼み事を伝えるのがヘタで、お人よしのモンドにとっては大変難儀な人物である。
アカイ・ナツコ
極東出身の女性で、タカオカの連れ。
非常に気だるい雰囲気の持ち主で、言葉も最小限。
タカオカからのくどい頼み事で荒れるモンドを一言で一蹴した。
カブラギ・ハナ
極東出身の看護婦。
年配のリッツの看護を行っている。
「今日は特別な日です」
サンダンス・リッツ
マイクロネシア諸島出身の常に車椅子に座っている老婆。
少数部族の末裔らしい。
とある子供たちの事を懐かしそうにモンドへ語り掛ける。
モリシマ・トキオ
極東出身のフリーライター。
島のどこかで誰かさんと会うことを心待ちにしている。
サンダンス・ショット
左目に眼帯をしたこの島最大の謎の男。