菅原初代
すがわらはつよ
1963年11月14日生まれ。岩手県水沢市(現在の奥州市)出身。
その強さと豪快かつ淡々とした食べっぷり、ストイックさから「魔女菅原」の異名を持つ。
出生から死去まで東北で過ごす。
地元の水沢高等学校を経て山形県立米沢女子短期大学に進学。卒業後は福島県にて司書として5年ほど働き、祖母が亡くなって母が体調を崩したため地元に戻る。
1998年に知人の紹介で結婚、夫の転勤に伴い青森県に転居し、2002年に長男が生まれた。その後再度夫の転勤で盛岡市に転居し、以後盛岡市に居を構えた。
長男はADHDを抱えており、小中と特別支援学級に通っていたこと、夫からの激しいモラハラに悩み離婚したことを公表している。
元々子供の頃から食べるのは好きな方だったが、特に競技としての大食いに関心があるわけではなかったという。
「地元に住んでいるのにそういえば挑戦したことがなかった」と興味本位で2006年の「全日本わんこそば選手権」に出場したところ準優勝。2007年・2008年・2009年と3年連続優勝しており、10分間で399杯、45分間で480杯(2019年時点で歴代5位、女性ではトップ)という驚異的な記録を誇る。
この大会に出場していた泉拓人が、当時女性フードファイターとして強烈なインパクトを残していたギャル曽根の対抗馬を探していた「元祖!大食い王決定戦」に紹介し、2007年1月放送のテレビ東京「元祖!大食い王決定戦~札幌・福岡・高松・名古屋編」に出演。北海道ブロックにて優勝を果たす。
その後も順調に活躍を続け、2008女王/2009女王/2010女王/2019女王/2021最強女王と、5回の優勝経験を持つ。
2016年12月に自宅の一角にて自家製酵母を使用したパン屋「カンパーニュ」をオープン。フードファイター・タレント活動の傍ら、実業家として精力的に活動した。
2022年6月、大腸がんのステージ4と診断される。闘病のためカンパーニュは閉店、2023年2月には自身のコレクションした美術品の展示販売会も行っていたが、「このまま私が死んでしまったら作品ただのゴミになってしまう」という想いがあった。
2023年3月9日、大腸がんのため死去。享年59歳。
生前、ブログやInstagramにて闘病中であることは明かしていたが、具体的な病名については言及していなかった。これは交流のあったエステ三宅こと三宅智子らによれば「大食いと自身の病気は無関係だが(消化器系の病気であることから)、関係づけられて大食いの世界に迷惑がかかるのでは」との考えがあったからだと語られている。
死去に際しては、多くのフードファイターから追悼コメントが送られた。