概要
基本は『父親に認知されない庶子』を差し示すが、歴史上では身分の高い男性が、正妻以外の身分の低い女性に産ませた子の意味も含まれる。
正式な血統の一族とは見なされないので、正当な家系図には記載されていない扱いが多い。
創作での扱い
創作では物語を展開し易くする意図もあって、王侯貴族や富裕層などの婚外子(いわゆる不義の子)扱いが多いと思われる。
父親との関係は千差万別だが、大体は認知されていないか不仲である。
作品によっては父親との関係が良好な作品もあるが、その場合は正妻との関係が悪く、作品によっては(自らの自尊心や我が子の利益のために)落胤の殺害を辞さないケースもある。
異母の兄弟・姉妹も様々だが年齢が幼い場合は問題ないものの、歳を経るにつれて「遺産や地位を奪う邪魔者」と見なすか、逆に「大人の都合に振り回された被害者」と見るかに分かれていく。
変わったパターンでは『母親が妊娠初期の状態で離婚した』『父親が母親の故郷の外からの来訪者(旅人や文化などの研究に来た学者、バトル要素のある世界ならば傭兵、作品によっては異世界からの転移者etc……)』ケースも該当するかも知れない。
王道の展開
実父の急逝により落胤の存在を知る家臣から、自らの血筋を知らされるor義父が死の間際に真相を伝えられるパターンが多い。
また、王侯貴族などの家柄の場合、本家の兄弟や姉妹が問題児ぞろいで、落胤を「自分の今後を脅かす」と危惧し、邪険に扱い蹴落とそうとする展開がある。
他には重鎮に当たる人物が落胤の勇姿から、先代当主の面影を見出だし忠誠を誓うようになる。
悲劇の場合、将来を誓いあった男女が自分達が異母の血族であると知って、絶望の末に「来世で結ばれようと」と決めて心中する物語もある。
実父や義母、異母の兄弟・姉妹の何れかの関係性が最悪な場合、落胤に対し徹底的な弾圧(落胤を妊娠している母を強制的に国外追放に処す、落胤の関係者を死ぬ寸前まで労苦を与えるetc……)を行い落胤を孤立させた結果、自身を不遇に追いやった血族に対し、暗い感情のままに復讐しようとする落胤の物語も……。
関連タグ
ヘラクレス:ある意味、最も著名な落胤の1人。
落胤が主人公の作品
- 青の祓魔師
- いびってこない義母と義姉:良い意味で王道に逆らい続けるハートフルな作品
- フレームグライド:こちらは良くも悪くも王道に則った作品。