何だか知らんが、とにかくよし!
概要
葉隠散とは、『覚悟のススメ』のキャラクター。
葉隠覚悟の兄にしてライバル。強化外骨格「霞」を装着して戦う。
女体化した詳しい理由についてはネタバレにあたるため、ここでは後述する。
人外の怪物軍団・不退転戦鬼(ふたいてんせんき)の首領であり、地球再生のため「人類完殺」を目論む。
非常に高いカリスマ性を持ち、何があろうと全てを受け入れる器の持ち主。
散自身、自らの美貌を美しさは兵器と自負し、過去に彼女(彼)を討伐に訪れた屈強な二名の武人は、「燃える口付け」を受けて人ではいられなくなり、腹心の部下と化した。
また秩序や平等を嫌悪し、堕落と混沌に恍惚する凶悪な戦術鬼やそれらを率いる外道、豪傑たちは残らず心酔し、皆、命を捧げ、彼女(彼)の役に立つことを至上の命とする。
天上天下零式防衛術を操り、得意技である「螺旋」の威力はシロナガスクジラをも一撃必殺するとされる。
本編中においても殺人レスラー数名を無傷で瞬殺、蹴りの風圧で部屋の屋根を吹き飛ばす、雷の直撃に耐えるなど、実力を示すエピソードは枚挙に暇が無い。
強化外骨格「霞」を纏う以外にも、体に埋め込まれた24個の「零式鉄球」により「聖衣形態」を取る事も可能。この零式鉄球は大型の専用銃で身体に撃ち込むのだが、常人なら1発の苦痛で死ぬといわれる鉄球を24発も耐え切った忍耐力は、語り草の武勇伝だと父・葉隠朧を驚かせた。
また本拠地に乗り込んできた覚悟の前でウェディングドレス姿を見せて魅了し、彼を赤面させる一幕もあった。
散様の美言葉集
心身ともに人間を超越しているためか、とかく自由を謳歌している天衣無縫・唯我独尊な超人であり、言動挙動もエキセントリック極まりない。
- 「度しがたき退屈よりの開放!」
憑依した永吉が死亡し死後硬直が発生、あまりの無敵さ故にこのハンデすら「望むところ」と言い放つ散の余裕。
- 「もっと近くよりつかまつりませい」
伝授のため至近距離より射出される多数の零式鉄球を身に受け、常人ならば一発で一度死ぬほどの苦痛を笑い飛ばして言い放つ、文法的には?だが「葉隠家末代までの語り草」な一言。
原因不明のまま敵が優勢になった状況でも、美しいと感じた散は、それを許すのである。
- 「これで私はファイアー散!」
命にかかわるような超高温を物ともせず、逆に吸収してパワーアップしてしまう散。
- 「美しくなければ 王とは言えぬ」
物事を結果や成否ではなく、どう感じるかに散は重きを置く。
似た台詞に「技とは言えぬ!」がある。
- 「一線を越える!」
部下たちを驚愕させた一言。
誰も反論することは不可能である。
- 「正しいから 死なない」
絶対窮地に陥った筈が平然と戦闘態勢を取り続ける散の宣言。
- 「うろたえるな 散り際に微笑まぬものは生まれ変われぬぞ」
美しさを物事の計りにする散の哲学。
- 「星義スープレックス」(本誌掲載版)
人類によって汚れ切った地球再生のため、人類完殺を掲げる散の地球の意志を代弁するスープレックス。
- 「『カラスは黒い』という命題を くつがえすには 何千何億の中に たった一羽白い翼のものがいればよい!」
物語の核心に迫る一言。
本編で確認して欲しい。
- 「G(ジャイアント)さらば!」
その他
「衛府の七忍」はスターシステムが採用されており、「霞鬼(げき)」こと「現人鬼 波裸羅(あらひとおに はらら)」として登場している。
ネタバレ
父・葉隠朧を師とし、弟・覚悟と共に幼少時から厳しい鍛錬を重ね、零式防衛術を身に着けた。苛烈ながらもその魂は高潔で、覚悟からは尊敬されていた。
14歳の時、強化外骨格「霞」を着装する儀に臨む。しかし霞に宿った怨霊・犬養冥によって五体をバラバラに砕かれ、その命を散らした……
かに見えたが、逆にこれを気に入り「お前が人を憎むなら、私が人を捨てるまで!」と零式鉄球によって肉体を再生、女の肉体に変じる。「人の世の燃え尽きるまで」冥と心を繋ぎ、地球を汚染する「どす汚れた人類」を絶滅すべく、「現人鬼」と化した。
身をもって悪鬼を止めんとする父・朧を手にかけ、覚悟に瀕死の重傷を負わせている。
その後、大災害に苦しむ人類を救済せんとする解脱者・ガランを殺害、彼が製作した「ガラン城」を強奪。菩薩の姿を象った巨大移動要塞「G(ジャイアント)ガラン」を起動し、本格的に人類絶滅へと乗り出した。
覚悟に対しては「愚弟」と言いながらも強く執着しており、兄(姉)と弟の一線を越えてでも己のものとしようとしたが、覚悟が胸に秘める罪子への想いに妨害され、果たされなかった。地上を汚染する黒い雨に打たれながら未練を断ち、一族因縁の地である血涙島にて兄弟対決を迎える。
壮絶な死闘の果て、覚悟は散に討ち取られる。しかし「人間を殺めるのは、これで最後にしていただきたい」という覚悟の言葉に涙を流すなど、鬼と化してなお愛情が残っていた。
死の淵を彷徨いながら全てを知った覚悟だったが、強化外骨格完成の為に愛息・玉太郎と共に命を奪われた冥の憎悪と悲嘆を受け入れ、それ故に現人鬼となった散を「愛している」と宣言。
悲しみを終わらせる為に零と共に「一撃必生」の拳にて散は粉砕され、罪子の協力もあって冥と玉太郎の魂は遂に安らぎを得た。
後に失われた肉体は、大老・知久による「玉身再生」により見事復活を遂げ、諸悪の根源である曽祖父・葉隠四郎を倒す。その後、胸の内に共にあった亡き部下達の魂と共に覚悟の前に立ち、遂に和解を果たした。
ラストではあらゆる汚染物質を浄化する「極楽蝶」を放ち、世界を救う為にGガランと共に旅立つ。別れに際してはGガランと同調した「G(ジャイアント)さらば!」を披露、敬礼する覚悟と罪子を残して消えていった。