プロフィール
概要
本作のヒロインの1人。主人公・真壁政宗の通う三笠原高校に転校してきた女子生徒。
学校へはハイヤーで登校するというほど裕福な家庭に生まれ、転校早々その美少女ぶりに女子からはチヤホヤされた。
一方、好きな食べ物からも分かる通り健康志向で、「適度な緊張感こそ健康維持の秘訣」という理由でなんとパンツを履いていない(アニメ公式サイトのキャラクター紹介では「周囲にうれしい迷惑をかけることもある」という記述まである)。
人前では常に笑顔を振りまいているが、政宗と会った時の記憶についてデタラメを話したり、彼の前で吐血したと見せかけてトマトケチャップを隠し持っていたりと、意味深で理解不能な言動を取ることがある。それ故に政宗からは「嘘つき」と見なされることがある。
また、政宗が安達垣愛姫を好きだと寧子に言った際には「あれなら楽勝どす」、政宗の家に来た時の帰りの車内では「その通りかもしれへんなあ」などと突然京都弁めいた方言を使っており、京都育ちではないかと推測される。
ある日、愛姫は政宗との関係について思い悩み、誤って寧子が乗っていた車に轢かれそうになり、それを見て政宗は咄嗟に愛姫を引き止める。彼女は「お前が居なきゃ困る」と必死で自分を助けてくれた政宗に……恋に落ちるはずだった。
しかしここで寧子は車から降り、突然政宗に抱きついてきたのである。しかもあの愛姫様の目の前で。
政宗は寧子が初対面だと思い込み、突然抱きついてきた彼女に困惑する一方だったが、その終始を見ていた愛姫は当然良い気分であるはずもなく、折角の絶好シチュエーションから一転、政宗に「死ねば?」と言い放ってしまう。
このようにして、寧子の登場により愛姫の機嫌は一気に悪化し、彼女と政宗との関係を急激に冷ましてしまった。
また、政宗は記憶にないが、過去に政宗と何らかの面識があり、その時から彼に好意を持ち、彼を追ってまで三笠原高校に転校してきたという。政宗に突然抱きついてきたのはそのためかと思われる。
政宗は愛姫への復讐のために寧子を振るが、彼女の政宗への思いは確かなようで、彼の家を小岩井吉乃と共に訪れた際には、彼の部屋から豚足時代の政宗と愛姫(と吉乃)の写った写真をこっそり盗み出し、今の政宗が豚足時代のそれと同一人物だろうと推測する。
ある日、政宗は自分の部屋から例の写真が消えていることに気付き、その真相を確かめるべく寧子の家を訪れる。しかし、彼が寧子の部屋を探索していたところに彼女はそっと入り、以前彼の部屋に忍び込んで写真を盗んでいたことを明かしたその刹那、彼の唇を奪った。
寧子曰く、「見た目なんて皮一枚の問題」。デブだったことに何の嫌悪感を出さない彼女は、政宗から一時は愛姫への復讐を忘れさせることに成功するほどまで彼に接近したが、形骸化されて中身の無いその恋愛に政宗が惹き付けられることはなく、彼はやはり愛姫への復讐を選び、寧子を振った。
※この先ネタバレ注意
実は、寧子は幼少期から酷く病弱で、スポーツなどまともに出来るような体質ではなかった。
その病弱ぶりは年を経るごとに悪化していき、父からは成功率の低い海外手術まで勧められたことも。彼女が常に肌身離さず持ち歩いていたサプリメントの山は、決して単なる健康維持の目的などではなく、重い病を隠すためのものであったのである。
自分の病弱ぶりに希望を見い出せずにいた寧子は、自分が死ぬまでにせめて『恋愛』というものを経験したいと思い、子供の頃に結婚式で顔見知りだった政宗との恋愛に漕ぎ着けた(但し政宗の記憶には無い)。
しかし、その恋愛も結局は形ばかりの『嘘』に終わってしまった。もう恋愛など再び出来るような容態ではない寧子は、政宗に「あなたも私と同じ道を歩みますか?」と説いた。これは、彼が愛姫への復讐を選んだ以上、私のように嘘を吐いて失敗させるのではなく、それを貫き通して成功させて欲しいという戒めを込めた言葉なのではないだろうか。政宗たちが帰った後、寧子は独り涙を浮かべていた。