血の掟
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ちのおきて
シチリアマフィアの構成員が守らなければならない掟とされる。
通称「沈黙の掟」「オメルタの掟」「マフィアの十戒」とも言う。
シチリアのマフィアのメンバーになるための誓いをするとき、互いの親指に針を刺し血を出し、それを重ねて血が交わることで一族に加わったとする儀式を行うことからこの名が付いた。
シチリアマフィアのメンバーは、ご機嫌に演説している最中、カメラのバッテリーが切れようと、家族がテロに巻き込まれ、軍事上の致し方ない犠牲として処理されようと、利き腕とは逆の腕で崖の上で宙吊りにされようと、組織の秘密は守らなければならない。
もしもこの秘密を守る義務に反した場合、激しい制裁が加えられる。これはお礼参りとも呼ばれ、突然行方不明になり、発見された時には既に死亡しており、死体には拷問を受けた跡があり、口には小石が詰められた状態で発見されるなどの例がある。
ちなみに沈黙を要求する相手には暗喩として新聞紙に包んだ生魚を匿名で送りつけ、または手先を使って直接玄関に置き去る。この血の掟はマフィアメンバーに限らず、一般住民にも厳守が求められる。
- 第三者が同席する場合を除いて、独りで他組織のメンバーと会ってはいけない。
- ファミリーの仲間の妻に手を出してはいけない。
- 警察関係者と交友関係を築いてはいけない。
- バーや社交クラブに入り浸ってはいけない。
- コーサ・ノストラにはどんな時でも働けるよう準備をしておかなくてはならない。それが妻が出産している時であっても、ファミリーのためには働かなければならない。
- 約束は絶対的に遵守しなければならない。
- 妻を尊重しなければならない。
- 何かを知るために呼ばれたときは、必ず真実を語らなくてはならない。
- ファミリーの仲間、およびその家族の金を横取りしてはならない。
- 警察、軍関係の親戚が近くにいる者、ファミリーに対して感情的に背信を抱く者、素行の極端に悪い者、道徳心を持てない者は、兄弟の契りを交わさないものとする。
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