概要
CV:梶裕貴(アニメ) / 斉藤壮馬(2016年6月CM) / 岩端卓也(2016年10月CM)
『からかい上手の高木さん』の主人公で中学生の少年。下の名は不明で、かに座のO型で両親と3人暮らし。
単行本1巻1話『消しゴム』の時点では中学1年生と思われるが、続く『プール』では2年生になっていたりと、原作がある種のサザエさん時空で時系列がシャッフルされているため学年ははっきりしていない。
ただし『2年生』(単行本12巻)以降は基本的に中学2年生として描かれているものと思われる。
時系列が明確になっているアニメでは2期3話『進級』にて2年生に進級し、『劇場版 からかい上手の高木さん』では3年生に進級している。
人物
根が素直というか単純で、考えていることがすぐ表情に出てかつリアクションが激しいため、クラスメイトの高木さんからそれを面白がられ、いつもからかわれている。
高木さんにやり返そうとするものの、後先を考えずにその場の思いつきでからかいや勝負を実行しようとして、自爆もしくは逆手にとられるのがお決まりのパターン。
勝負のルールを練りに練ったり作戦を立てて臨むこともあるが、基本的に思考が浅くルールに抜けがあったり、すぐ調子に乗って高木さんに完全に読みきられたりして思いつきの場合と大差がない結末を迎えることがほとんどである。
また言い訳が下手というか独特であり、全く言い訳になっていない言い方をするのも特徴の1つである(照れて高木さんを直視できないときに何故こっちを向かないのか指摘され、「こっち向きたいからだよ」と答える等)。
演技や嘘も苦手で、苦し紛れによく嘘をつくが直ぐに高木さんにバレてしまっている。
ただし本人は気付いていないが、無意識に実は何回か照れさせること(クリティカル)に成功していたりする。
年相応に漫画やアニメが好きで、特に「100%片想い」という少女漫画がお気に入り。恥ずかしいのか周囲には隠しているが、高木さんには当然バレておりからかわれている。
成績はイマイチで、運動神経も1年生時は普通だった模様。
だが運動面に関しては人一倍根性のある努力家で、からかわれた回数×10回(アニメでは×3回)の腕立て伏せを自らに課して毎日行っているほか、マラソンに向けてランニングをしたりスポーツテストに向けて特訓を重ねたりしている。
その結果、2年生時はスポーツテストの結果も良好で握力が自己最高57㎏に達する等、かなり身体能力が向上している。腕相撲でもほとんどの男子に勝てるらしい。中学3年生時にはランニングの様子を見ていた教師に勧誘されて陸上部へ入部し、大会にも参加している。
性格面では他者に対するやさしさがよく描かれており、元々高木さんとの出会いのきっかけも自分の遅刻を顧みずに彼女が落としたハンカチを届けたことである。他にも見たいアニメがあるのに傘を忘れた高木さんを心配して戻ったり、見ず知らずの子供のために自分のお小遣いを使う等の行動が見られる。
またとっさの判断力や瞬発力もあり、何度か高木さんを助けている。
なお高木さんが美少女であることが目立っているが、西片自身も童顔ではあるが友人やモブ男子と比べると顔立ちは整っている。所謂可愛い系男子。
因みに連載初期の頃は高木さんと同じく現在よりも顔立ちがキツめで、まるで悪役のように嫌味な表情で高木さんを見下したり、バカにすることがあった(連載中期以降、こうした描写はない)。
勝負に負けた際ないし、高木さんに出し抜かれた際によく「高木さんめえええ!」と叫んだり、orzのポーズをとる。特に「高木さんめ」は本作のキャッチコピー扱いされることも多い。
また勝負前に展開をシミュレートする際、想像内の高木さんが現実に比べ泣き虫でおバカさんだったり、やたら高飛車だったりとズレがみられる。
初期の頃はよく「俺にこんな〜才能があったなんて」と呟いていた。
恋愛について
基本的には高木さんを自分をからかう天敵と認識している…のだが、その割に高木さんとは非常に仲が良く、勝負のためという名目で大抵一緒にいる。他にも一緒に図書委員をやっていたり、登下校も一緒のことが多く、クラスメイトから見るとどう見てもカップルか少なくともそれに近い間柄であり、ある種公認の扱いとなっている。その為、クラスメイトが「二人がデートしている、キスしている」と誤解した際にもからかったりはせず、むしろ邪魔しないよう気を遣われている。
ただし、西片自身は高木さんに対する恋愛感情を自覚していなかった。からかいに照れたり肉体的な接触に動揺することこそあったものの、初期の頃はライバル心の方が強く、「自身が高木さんへの好意を抱いているのではないか?」と考えても自ら否定しており、高木さんとの交流よりもゲームやTV番組などの趣味を優先したがるようなこともあった。
一方で高木さんが他の男の存在を匂わせた際(実際には父親や犬)に嫉妬のような感情を見せたり、バレンタインにチョコを貰えるか一喜一憂する等、「好き」という感情までは認めていないものの高木さんを異性として気にしていることが窺える。
作中でも中盤(先述の進級以降?)頃から二人の距離が非常に近くなっており、こちらもハッキリとは認めていないが、高木さんが自分をからかうのは「好きだから」であることに気付きつつあるフシがある。結局、彼が明確に好意を自覚したのは中学3年の春(原作完結3話前)だった。アニメ版では若干繰り上げられて中学2年のホワイトデー(アニメ3期最終話)に自覚している。
十数年後の未来を描いたエピソードである『想い出』(単行本5巻)では、二人が結ばれ娘が生まれていることが明かされた。結婚後の家族生活は後述のスピンオフや『タイムカプセル』(単行本18巻)等で描かれている。
また、『劇場版 からかい上手の高木さん』では原作に先駆けて二人の関係に答えが出されている。
スピンオフ
『からかい上手の(元)高木さん』には『お父さん』(単行本1巻)から登場。母校の体育教師を勤めている。(実写映画版でもこちらの設定を反映させている。)
結婚しても相変わらず(元)高木さんにからかわれて頭が上がらない様子であり、さらに娘のちーにもからかわれてしまっている。
ちーのことは目に入れても痛くない程に可愛がっているが、やや親バカな一面も。
また夫婦である為当たり前といえるが、(元)高木さんに照れながらも好意を持って接し伝えており、本編以上に二人のスキンシップが描かれている。それどころか(直接的な描写は当然ないものの)夜の営みを示唆する言動も多々見られる。
中学時代から鍛え上げた体はバキバキのマッチョとなっており、父親となってからも腕立て伏せを続けている。