概要
火山から発生する多孔質で密度の小さい火山砕屑物。その中でも色調が淡色のものが『軽石』と言われ、色調が暗色のものが『スコリア』と分けられている。
密度の小ささから水に浮くこともあり。そこから浮石(ふせき)、浮岩(ふがん)とも呼ばれる。
密度の関係上耐久力がなくやろうと思えば簡単に砕けるのも特徴。
一般的にはお風呂でかかとの角質を削るものが売っていることで知られる。
2021年軽石被害
2021年8月、小笠原諸島付近にある海底火山『福徳岡ノ場』が噴火。その際に軽石を多量に含む島を形成した。当初は新島誕生かと話題になったが、ほぼ軽石で出来ていた島は波風によってどんどん削れて流出してしまう事態が発生。
10月中旬には鹿児島県や沖縄県に漂着、フェリーや漁船が動かせない被害が相次いで起こった。一部の離島では発電所を動かす燃料を運ぶ船が港に着岸できない事態にもなってしまった。
また、修学旅行生が一時足止めを食う事態にも発展しており、観光にも影響が出ている。
原子力発電所を有する電力会社は冷却水に異物が混じらないよう警戒を続けている。
除去には基本人力か重機、もしくは特殊な装置を積んだ船が必要で解決には時間が掛かると見られる。
また軽石は海流に乗り北上しており被害地域が増える可能性もある。
同火山は1986年にも噴火しているが、35年前とは桁違いの量の軽石が漂着しており海生生物やサンゴへの影響が懸念されている。