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概要編集

摂食障害の一種で、精神的な要因から過剰に食べすぎてしまうことを長期的に繰り返す病気である。

基本的には後述する「代償行為」を伴うものを指す場合が多く、医学的な正式名称としては「神経性大食症」、英名から「ブリミア」とも呼ばれる。

ジェラルド・ラッセル教授によって1979年に提唱され、1980年の米国精神医学会によって摂食障害として承認された。中枢性摂食異常症(摂食障害)として厚生労働省の特定疾患に指定されている。


過食症の患者は、短時間でその人が通常摂取するであろう分量を遥かにこえた量の食物を一度に摂取してしまう。食後、食べたものを何らかの形で体外に出す、あるいは接種したカロリーを打ち消そうとする「代償行為」(無理な嘔吐、下剤・利尿剤など何らかの薬物の乱用、過度の運動、絶食など)を行うタイプと、代償行為を行わない「むちゃ食い障害」の二つのタイプに大別される。

これらは一過性(例えば「今日は嫌なことがあったから美味しいものをたくさん食べて忘れよう」「昨日食べ過ぎたからしばらく食事量を減らそう」というようなもの)ではなく、長期かつ定期的に行われることが診断の基準となる。


激しい飲食の後には罪悪感や抑鬱が多く見られ、実際にうつ病やなんらかのパーソナリティ障害、不安障害、またそれらの症状としての自傷などが背景にある、もしくは併発していることがたびたびある。

また、代償行為が原因の体調不良(消化管の損傷、脱水、腎機能の低下など)や、肥満糖尿病などのリスクも大きい。


発症の原因は様々であり、精神的なストレスや不安がトリガーとなる可能性が高いと考えられている。芸能人やスポーツ選手など、体重管理を厳密に行わなければならない立場の人は、ストレスに加え過剰なダイエットがきっかけで発症することも多々あるという。

このほか、病気の症状や、一部抗精神病薬など副作用として食欲亢進が現れる薬もある。


拒食症とは症状としては一見逆の様相を示すが、ともに食欲のコントロールに関する障害であり、過食と拒食を交互に繰り返すようなこともあるため、連続した症状ともいえる。

拒食症が(極端な)やせの状態に陥ることが多いのに対し、過食症はあくまで普通体重程度に収まることが多いとされる。ただし、食べる量より出す量のほうが多くなると当然痩せてくるため、拒食症と同じく低栄養のリスクがある。



関連タグ編集

摂食障害 拒食症 過食嘔吐


カーペンターズ:メンバーのカレン・カーペンターが過食症と拒食症を併発していた。

フードファイト:ファイターの間では試合中大量に食べて大量に吐くことを繰り返す、またそれによって胃を大きくしていくというのが常習的に行われていると元フードファイターが告発したことがある。

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