概要
人面が特徴な魔界植物。葉はほとんど無く申し訳程度に点在している程。
本来は自生している植物で、接近した生物に幻覚物質を散布して幻影を見せて誘き寄せ、触手状の枝で相手を拘束して脳を侵食、逃げられないように更に幻覚を見せながら生命力を吸い続ける性質を持つ。また、魔界のオジギソウと同様に意思を持っており、根を使って移動したり捕らえた獲物が暴れるなどを察知すると幾本かの蔓を用いて縛り付けて解放を阻止する程度の知能を持っている。
後述の例外を除けば、死ぬまで離さない邪念樹に寄生された相手は最終的に生命力を吸い尽くされて死亡してしまう。
作中では蔵馬が邪念樹の種を所持しており、種を相手に直接植え付ける事で急速に成長させた。また、確実に寄生させるべく目晦ましを兼ねたカビの粉末を使った煙幕で邪念樹の幻覚物質の漏洩を防いでいる。
劇中の行動
魔界の扉編で初登場。
入魔洞窟内にて蔵馬が(巻原定男の肉体を乗っ取った)戸愚呂兄に対して邪念樹の種を植え付けるという流れで誕生。
上述にある通り、常人ならば邪念樹に生命力を吸い尽くされて死亡するが、不死身の肉体を持つ戸愚呂兄は死ぬ事ができないために『死ぬまで離さない』邪念樹に幻影を見せられながら永遠に身動きができない無限地獄を味わわされる末路を辿っていた。
亜種?
のちの魔界編で登場したヒトモドキも蔵馬が所持している魔界植物であり、相手に寄生して動きを封じる点こそ共通しているが、こちらは邪念樹とは逆に相手の意識はそのままに対象と完全に融合し擬似的に不死身の肉体へと変える性質を持っており、寄生された相手は脳を破壊されない限り死ぬ事ができない。
ちなみにヒトモドキに寄生された人物も戸愚呂兄と同様に同情の余地の無い外道であり、ヒトモドキに寄生させられて自身が虐げた被害者に意識を保ったまま拷問され続ける存在へと成り果てていた。
余談
スマートフォンゲーム『100%マジバトル』のイベントクエスト、時系列では魔界の扉編からしばらく経った「エピローグのその先へ」のストーリーにて入魔洞窟内で戸愚呂兄に寄生した邪念樹が放置され続けていた事が判明。当時現場に赴いていた霊界特防隊はなんで対処しなかったんだ。
凶暴な低級妖怪が絶え間なく戸愚呂兄の妖気に引き寄せられるという危険な状態になっており、問題解決のために戸愚呂兄共々そのまま魔界に追放されてしまった。おそらくは下手に攻撃を加えて邪念樹を破壊してしまえば、不死身故に殺しきれなかった戸愚呂兄が邪念樹から解放される可能性を考慮した結果と思われる。(跡形も無く消し飛ばす程の攻撃を加えれば、当然ながら周辺被害が甚大になってしまう点もあったのだろう)