🦺概要
防刃ベストとは、ベスト状の防具で、専ら刃物による斬撃や刺突から着用者の胴体を保護するものである。
防弾チョッキとは異なり、銃弾や爆発物に対しての保護性能はない。
日本においては、外勤の警察官、重要施設の警備や現金輸送に従事する警備員など襲撃される危険性が高い職業に就いている人物が着用する。
これは、銃犯罪より刃物を使用した犯罪の方が発生する確率が高い日本独特の事情による。
解説
材質によって、金属を用いたものと特殊繊維を用いたものの2つに分類される。
金属を用いたもの
金属を用いた防刃ベストは特殊繊維を使用するものに比べて費用対効果が高く、歴史が古い。
しかしながら、使用する金属によっては本体の重量がかなり大きくなり、長時間の着用は大きな負担となる。
また、金属という完全な固形物を使用するため、どうしても可動部に隙間を作る必要があり、そこが弱点となりうる。
特殊繊維を用いたもの
特殊繊維を用いた防刃ベストは、金属製のものに比べて軽く、身体への追従性もよく比較的快適に着用できる。
しかしながら、ケブラーやスペクトラといった高価な特殊繊維を使用し、特に刺突に対して効果を発揮させるために特殊な編み方をするため大変高価である。
また、これらの特殊繊維は水に濡れると強度が低下する上、紫外線などで劣化する。
このため、特殊繊維を用いる防刃ベストには使用期限の定めがある。
別名・表記ゆれ
- 抗弾性があるもの