概要
劇中に於いて、世界最高峰の価値を持つ宝石・ブルーダイヤモンドが埋め込まれた56カラットのハート型のネックレス。
物語の始まりとなる重要なキーアイテムであり、字幕版では「碧洋のハート」と訳される。
伝説では元々フランス王族が所持していた巨大なブルーダイヤモンドであったが、フランス革命によって何者かに強奪された後砕かれ加工されたものの一つとされている。
キャルドン・ホックリーがタイタニック号の乗船直前に婚約者であるローズ・デウィット・ブケイターにプレゼントすべく購入。その希少価値に違わぬ美しさを誇り、普段は宝石類に関心を示さないローズですら思わず心を奪われてしまうほど。
後にローズがジャックに自身のヌードデッサンを描くよう依頼した際も、唯一これだけは身に付けていた。またキャルがジャックに宝石泥棒の濡れ衣を着せる際にもこの宝石を利用している。
その後宝石は所在不明となり、沈没したタイタニックに眠っているとされている。
そして事故から80年余りが過ぎた1996年、ブロック・ロベット率いる調査チームが当時ローズが宿泊していた一等客室の金庫から「青き海の心」を身に付けたジャックの描いたローズの裸婦画を発見し、これを現在100歳越えの老婆となったローズが反応したことで、ジャックとローズの知られざる物語が明らかにされることになる。
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以降、ネタバレ注意
真の在り処
実は「青き海の心」はタイタニックに沈んでいたのではなく、今日に至るまでローズが保持していたのである。彼女が着ていたキャルのコートのポケットには宝石が入っており、ローズがそれに気づいたのは救助されたカルパチアの上であった。
そして時は明け1996年、ロベットとリージーらにタイタニックで起こった自身の体験を語り終えたローズは、その夜、「青き海の心」を持ち白いドレスを身に纏い調査船の船尾へ歩む。
柵を登り手に持っていた宝石を見つめると、そのままタイタニックの沈む海へと投げ入れ、「青き海の心」は静かに深海へと沈んでいった。
ロベットらはローズの話を聞いたことにより金銭目的でタイタニックを調査するのはやめ、「青き海の心」の探索も打ち切ったことから、宝石はその名が示す通り海の中で眠り続けるであろう。
余談
なぜローズはこの時に至るまで「青き海の心」を密かに持っていたのか、そして再びタイタニックの沈む海に立った際に投棄する形で手放したのか作中では明示されていない。
しかし本来の脚本で描かれた別エンディングによると『売却したお金で生活したらキャルに頼るみたいで嫌だった』とローズ本人が語っている。