概要
『逆転裁判3』第3話『逆転のレシピ』に登場。年齢78歳。身長162cm。
裏社会で絶大な力を持ち、町の闇金融全体を取り仕切る暴力団『鹿羽組』の組長。黒い和服姿の強面の高齢男性で、坊主頭には大きな傷が走っている、如何にも「ヤクザの組長」といった外見をしている。『逆転裁判ファンブック』では「かなりヤクザなお爺さん」と紹介されていた。
たった1人の孫娘である鹿羽うらみを溺愛している。孫娘からは「お祖父様」と呼ばれる。4ヶ月前、部下が運転手を務めるうらみの乗っていた車が、闇金融『カリヨーゼ』の社長 ・芝九蔵虎ノ助 が運転していたスクーターと衝突事故を起こし、彼女は搬送先の病院で一時は「絶望的」と言われる程の大怪我を負ってしまった。この事故は深夜の車道を直進して走っていた『鹿羽組』の車の前に、誰もいないと思って芝九蔵が横から飛び出して来た事が原因で発生したので、完全に迂闊にも過失を犯した彼だけの責任である。うらみは助かったものの、宝物である孫娘に大怪我を負わされた事で権太は憤慨し、芝九蔵に年内に「1億円もの落とし前」を付ける様に要求した。うらみの話では「この1億円の用途は、治療費よりも慰謝料の比率の方が高かった」らしい。
「『鹿羽組』は警察でも簡単には手出しが出来ない程の力を持つ、厄介な暴力団」として、警察や司法界の関係者には有名である。『鹿羽組』が根城とする町の担当刑事・糸鋸圭介の調べによると「町の闇金融を一纏めにして荒稼ぎしており、資金力が高いのもあって警察にも手が負えない」という。芝九蔵の経営する『カリヨーゼ』も『鹿羽組』の配下であり、流石に彼も組長の権太には頭が上がらず、その孫娘のうらみとも、また然りの関係にある。誤って引き起こしてしまった交通事故によって『鹿羽組』との因縁、それに伴う不幸と苦労の数々を抱える羽目になった芝九蔵は「非常に運が悪かった」と言える。悪徳金融会社の社長だけに、日頃の行いのツケが回って来たのかもしれない。
英語版では『鹿羽組』は「暴力団は西洋におけるマフィア」という認識からイタリア系マフィアとなっている。権太の名前もイタリア系の「Bruto・Cadaverini(ブルート・カダヴェリニ)」に変更された。イタリア語で「cadaver(カダヴァー)」は「解剖用の死体」を意味する。「多くの人を殺めて解剖用の死体にして来た、一族の歴史を物語っている様」で日本語版よりも恐ろしい苗字である。キャラクターデザインは制作段階では「マフィア風の容姿を持つデザイン」が数点あったが、最終的には「日本の極道風」のデザインが選ばれた。